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香木

沈香と白檀

材や分泌する樹脂から香りを発する樹木が香木です。
香木をたきその香りを聞く芸道である香道で用いられる香木は、“沈香”と“白檀”です。
沈香は沈水香木の樹脂が、白檀はその材が香として用いられます。

“伽羅”、は良質の沈香のことで、正倉院で有名な蘭奢待も伽羅です。
六国は採れる場所により沈香を分類したもので“伽羅”(きゃら)、“羅国”(らこく)、“真那加”(まなか)、“真南蛮”(まなばん)、“寸聞多羅”(すもたら)、“佐曽羅”(さそら)の6種類に分けられています。

和香木

は日本に存在する香木で、檜(ひのき)、欅(けやき)、檜葉(ひば)、楠(くすのき)、杉(すぎ)などがあります。香道の流派の中には鼻休めに和香木を使用することもあると聞きます。

乳香と没薬

聖書に出てくる香木に乳香と没薬があります。

乳香はムクロジ目カンラン科ボスウェリア属の樹木から分泌される樹脂。
没薬はムクロジ目カンラン科コンミフォラ属(ミルラノキ属)の各種樹木から分泌される、赤褐色の植物性ゴム樹脂。
どちらもカンラン科の樹木から分泌される樹脂で焚いて香として用いられます。

パロサント

ユカタン半島からペルーとベネズエラに自生するムクロジ目カンラン科のブルセラグラベオレンスは、スペイン語でパロサント(「聖なる棒」)として知られる香木です。インカ帝国の時代から使われていたともいわれています。

付録
安息香はツツジ目エゴノキ科エゴノキ属のアンソクコウノキ (Styrax benzoin)、またはその他同属植物が産出する樹脂のことである。主な成分は安息香酸で、香料として用いられる。
注:いわゆる香木には属していないようである

肉桂、楠なども付録に収載すべき樹木かもしれないが今回は割愛いたします。


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