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広報から見た、コロナで売り上げが3分の1になったスタートアップのV字回復までの半年間の軌跡

この記事は【#PRLT(Lightning Text) Advent Calendar 2020】の第24日目(12月24日分)にエントリーしています。

はじめまして、かまたに(@kamamiki0823)と申します。
新卒ではベンチャーで営業を、その後転職してPR会社に。現在、タイミーというスキマバイトアプリを提供する企業で広報をしています。

私の経歴など詳細は、過去にPRマガジンさんにご取材いただいたものを一読いただけると嬉しいです。

何を書くか悩みに悩みましたが、ハウツーの話は書籍や広報の先輩方がわかりやすくまとめてくださっているものがたくさんあるので、この記事では

・コロナが事業に与えた影響
・広報がどう動いたのか具体的な話

の2点について、弊社の事例をお伝えできればと思います。

起きた内容は事実ですが、主観を織り交ぜて書いているため「あくまで個人的に感じたことである」という点だけご理解の上読み進めていただけると幸いです。

少しでも広報の皆さんのお役に立てますように。


▼コロナが事業に与えた影響:月次30%の成長から、売り上げが3分の1に

タイミーは2018年8月にサービスを開始し、飲食店を中心に広がっていきました。事業が軌道に乗り出してからは、月に30%以上の成長を続けており、良くも悪くも自社の戦略に疑問を持たず、目の前の仕事に集中していたように思います。

そんな中コロナが到来。
昨年の12月には売上の70%近くを飲食業界が占めていた飲食店のお仕事が、4月には2%まで減少。売上も3分の1にまで激減しました。

慣れないリモートワークでコミュニケーションが以前より希薄になったことに加えて、初めての売り上げが下がるという経験は、メンバーにとってもかなり辛かっただろうなと思います。

そして何より、これほど多くの方が職を求めるのにも関わらず働ける環境を作れていないこと、今までお世話になっていた飲食店が辛い状況下で、サービスで貢献できないことへの無力さが私は辛かったです。

広報では、予定していたテレビ取材も次々とキャンセルとなり、コロナに関連しない情報を発信することが急激に難しくなりました。単発で仕事を受け持つ「ギグワーク」という働き方をする人が増えたこともあり、ネガティブな側面を取り上げる報道が目につくようになりました。

▼広報がどう動いたのか具体的な話

コロナ禍での情報発信についてはさまざまな考え方があったと理解しています。状況によっては情報発信をしない方が望ましい場合もあると思います。

このパートでは情報発信すると決めた裏側で、何を考えてどう動いたかのポイントをお伝えします。

ざっくりまとめると
情報収集・分析 → 誰に何を伝えるか → どのように伝えるか
の3つを進めていきました。


①情報収集・分析
■利用者の状況を知る
ワーカー、クライアント両サイドの状況を正しく理解するため、アンケートやヒアリング、数字のモニタリングを行いました。
ざっくりとまとめると、ワーカーサイドでは職を失い働き口や収入源を喫緊で求めている人が増え、企業サイドではコロナがもたらした特需によって人員が足りず、サービスや商品を迅速に届けられないなどの状況になっていることがわかりました。
中でも職を求める方々の悩みは深刻で、私たちのサービスを求めている人に知ってもらうためにも、情報発信をするべきだと考えました。

■自社の状況を知る
情報発信をして人が動いても、サービスとしての受け皿がない状態では意味がないので、働く場を提供できる状況になっているか知る必要がありました。
他のチームのオンラインMTGにお邪魔したり、議事録を読み漁ったりすることで現状と今後の見込みを確認しました。
特需で人手不足が起きている業界へターゲットをシフトしていっており、今後案件の増加も見込めると判断し、情報発信の準備をすぐに進めることにしました。
この時の事業サイドの動きはSELECKさんにご取材いただいた記事があるので、詳細気になる方はこちらもご覧いただけると嬉しいです。(文章力が雲泥の差で辛いです…)


■報道環境を知る
利用者の声は上記のアンケートやヒアリングで確認できますが、私たちが情報を届けたかったのは我々のサービスを必要としているけど、まだ利用していない方や、現時点でサービスについて知らない方々です。
そのような方が何を思っているか当たりをつける一つの方法として、報道分析は有効だと考えています。利用者へのヒアリングの内容と、分析した内容を元に「何を伝えるか」を整理しました。この辺りは割と事業戦略の根元にもつながってきそうなので、具体的な内容を書くのは控えさせていただきます。

②誰に何を伝えるか
情報取集と分析を通して、下記2点が必要であると結論づけました。
・生活者にすぐに働ける先としてサービスを知っていただく
・メディアに「ギグワーク」について正しい情報を伝える

③どのように伝えるか
効果的に伝えるには、どういう手段を活用するべきかを整理し、
・個別にメディアへ企画書のお送り
・メディア勉強会の実施
の方法を取る事にしました。

具体的にどう進めていったのか、勉強会の結果はどうだったのかなどは以前PRLTにてお話しさせていただいたのでここでは割愛します。


上記のような活動を通して、最終的に東洋経済さん、WBSさん、日刊工業新聞さん、などなど複数のメディアに取り上げていただくことができました。(その際お世話になったメディアの皆様、ご取材協力いただいたワーカーさん、クライアントさん、社内で調整にご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。)


▼おわりに

最後に、何よりもこの苦しい時期を一緒に乗り越えたくれたメンバー全員に感謝しかありません。この場を借りてお礼を伝えさせてください。

そして未だ飲食店など、先が見通せない苦しい状況であることは変わりありません。一刻も早く状況が好転することを心より願っています。そして需要が回復した折には、精一杯お力になれればと切に思います。



最後までお読みいただきありがとうございました!!


タイミーで一緒に働いてみたくなった方はこちら!!!




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