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一人マイペースでも、誰かと一緒に遠出しても。パラグライダーの楽しみ方は十人十色

根はインドア系でブログ書いたり本を読んだりするのが好きな私、ところがパラグライダーを始めて約5年経過し、周りに「かにはアウトドア派」好きな人と認知されることが多くなってきた。その真偽はさておき、野外でしょっちゅうパラグライダーをしていることは事実。5年前に体験コースに参加したときは、自分がこんなにアウトドアスポーツを続けるとは思わなかった…何故こんなに続けてるの?何がそんなに楽しいの?5年前の自分に会ったら不思議な顔をされそうだ。そこで今日は、私が思うパラグライダーの楽しさをちょっと書き出してみることにする。

パラグライダーの良いところは、マイペースに出来るところ。多くの(特にインドア系の)習い事では事前に決められた日(例えば毎週水曜)にレッスンがあり、スケジュールに沿って練習を進める。いっぽうパラグライダーは(天気には左右されるけど)自分の都合が良いときにエリアに行って練習する。そのおかげで自分と他人を比べなくていいし、そもそも比べる意味がない。同じ時期にスタートした誰かがいたとしても、来る頻度やタイミングは千差万別、ひとによって上達スピードが違うのは当たり前。

ある程度一人でも飛べるようになると、特に目的を定めずに、ただ田舎の景色を眺めながら飛ぶフリーフライトは文句なしに楽しい。最近読んだ「最高の体調」という本に『最高の体調を実現するためには自然との接触時間を増やすこと。できれば1ヶ月あたり150分以上自然のなかで過ごす時間を持つのがよい』と書いてあった。これは、月1〜2回パラグライダーをやっていれば自然と満たすことができる。パラグライダーを始めてから私の幸福度が上がったのは、今まで引きこもりで自然との接触が足りなかったせいかも…(!?)

「パラグライター旅:福岡・糸島半島で海のある風景を飛び、新鮮な牡蠣を堪能!」で書いたように、個人旅行と組み合わせていつもと違うパラグライダーエリアに行き、旅先の空を飛ぶ楽しみも外せない。万一の事故に備えてビジターフライトするときは二名以上で行ったほうがよいが、これはパートナーや家族を巻き込むことで解決可能(?)。天気が悪くて飛べなかったとしても史跡巡りしたり温泉に入ったり美味しいものを食べたり、気ままな旅行はよいものだ。

上手な仲間を追いかけて飛ぶのもまた楽しい

一方パラグライダーには、仲間とともに飛ぶ楽しみもある。最近、私はクロスカントリーフライトの練習を始めて、そう感じる事が増えた。クロスカントリーとは管理されたエリアを離れ長距離を飛行すること(詳しくはYonekennさんによる解説noteを参照)。一人でも出来なくはないが、私が所属するエリアでは複数人でグループを組んで行くことを推奨している。

なぜグループ行動したほうがよいか?それは、初めて飛ぶ不慣れな空域で上昇気流を探したり、通常のランディング以外の場所に着陸したり、さらにそこから帰りの足を手配したりするのが、一人だと(不可能ではないものの)難しいから。たとえば、私は先日クロスカントリーに出た際に、栃木県の馬頭という電車もバスも通ってない場所にランディングした…正確にいうとバスはある、しかしこんな感じのバスだ…

1日5本・・・

その日は仲間が車で拾いに来てくれて、とっっっても助かった。一人だったら…ヒッチハイクするか、荷物を担いで歩き回ってバス停を見つけて15:45の便に乗ってバス鉄道を乗り継いで移動するしかない。パラグライダーは高度がないと移動できないので、平地に着陸した後は別の手段でどうにかして帰らなきゃならないのだ。

実はパラグライダーを始めて間もない頃は、クロスカントリーフライトの準備をするベテランパイロットたちを眺めながら「なんでそんな面倒そうなことするんだろう?」と思っていた(実は今も、ちょっと思ってる…)。ただ実際に自分でクロスカントリーフライトをしてみるとすごく面白かったし、いつもと違う空域から眺める景色は新鮮で美しかったし、喜びの声をTitterでアップするくらいには興奮した。そうしたらフォロワーさんがこんなコメントを寄せてくれた。

これは言い得て妙。クロスカントリーは、気象や地形条件を読んで「この日は気象条件がよさそう」「あのルートを通れば上昇気流を捕まえつつ移動できそう」等、自分が予測したことをもとにフライトを計画する。その計画をもとに実際にパラグライダーで飛行してその答え合わせをする…いわば自然を使った頭脳スポーツのような面白みがある。一人で気ままに飛ぶフリーフライトとは対照的な、他の人と協力しつつ頑張って飛ぶ楽しみだ。

でも地上に降りてあれこれ考えると、やっぱり面倒だなあ…と思う気持ちも少なからずある。楽しさと面倒さの綱引き…これって、人生によくあることのような気も…。何か新しいことにチャレンジするときや知らない場所を旅行するとき、準備するのは楽しくもあり面倒でもある。

まあ人間なんて移り気なものだし、体調も気分も日によって異なるもの。楽しさと面倒さを天秤にかけて「楽しそうだな!」と思えるときに頑張ればいいんじゃないかなと、テキトーな人間の私は思う。誰かからお金を貰ってやっている仕事では無理をしてでも頑張らざるを得ないときもある。でも趣味でやってるのなら、主導権は自分。むしろお客さんは自分。自分を楽しませるのが一番だ。

安全に飛んでいればこそ、壮大な景色を楽しむことができる

…というわけで、気分や状況に応じて柔軟に、一人マイペースに楽しむことも他の誰かと協力しつつ楽しむこともできる。色々な遊び方ができる。だから私はパラグライダーを5年間楽しめているし、これからも続けていきたいと思っている。

とはいえ根性なしの私、大きな怪我や事故をしたら「もうイヤ!」となりそうな気も…。これからも安全第一で、楽しく飛び続けたい。


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