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医学生は、大学病院より市中病院の研修を希望する

医学生に対するアンケートで、このような結果が出たようです。

・大学病院での研修を希望する医学生:約14%
市中病院(一般の病院)での研修を希望する医学生:約70%
・病院区分を気にしない:約16%

ただ、この傾向は新しいわけでは無く、2004年に医師の新臨床研修制度が始まって以降続いている傾向です。

私が研修医をやっていた時期は、この新臨床研修制度が始まる前の1990年代です。

ほとんどの医学生が大学病院に入局し、しかもその時点で専門科も選択する必要がありました(私はこの時点で整形外科を選択しました)。
(いくつかの大きな市中病院はすでに新臨床研修制度のようなものを取り入れていましたが、少数でした)

その頃の大学病院研修医の扱いは酷いもので、ちょっとここでは書けません(笑)。

当時はまだ「広く医学を学ぶ」というよりも「早く専門性を極める」を目指す若い医師が多かったし、制度もそうなっていました。

しかし、2004年の新臨床研修制度で「大学医局制度の崩壊」が起こりました。
大学医局に入る若い医師が激減し、大学医局は市中病院への人材派遣を実質担っていたため市中病院から医師の引き上げが発生し、特に地方の医療に大きな影響を与えました。

あれから18年。
コロナで国民も認識した医療体制の問題。
ますます進む高齢化社会とそれに伴う医療費増加。

日本の医療はまだまだ課題があります。
良い研修を受けて、将来日本医療を良くしてほしいです。

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