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仕事納めの夜に

自分なりに被写体に迫ってきたつもりだった。
でも迫ろうとすれば迫ろうとするほど、波に抗いながら水の中を爪先立ちで歩くような感覚だった。

そして、今日、また打ちのめされた。
水飛沫を上げて高い波に当たり、時に波を潜る、自分には到底想像がつかないような付き合い方をする彼ら彼女らに、自分だけ波に押し戻されながら羨望の眼差しを向けるしかないような。

何が違うのかは、写真を見れば一目瞭然だ。
彼らは、彼女たちは目の前のものに関わっているのだ。関わっていながら一歩引く。ギリギリのラインまで深く踏み込み、もう限界だというところで一歩引く。

それが写真作家の生き様なのだと見せつけられた。

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