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「ロビンソン酒場」ってなんだ? 加藤ジャンプの新連載スタート!(No. 885)

考える人 メールマガジン
2020年10月15日号(No. 885)

新連載! 加藤ジャンプ「ロビンソン酒場漂流記」

「コの字酒場」探検家、そして日本一のポテサラ評論家(!?)加藤ジャンプさんによる連載「ロビンソン酒場漂流記」が始まりました!

どの駅から歩いても遠く、「なぜこんな不便な場所に?」という立地に忽然と現われる、それが「ロビンソン酒場」だ!

加藤さんの「コの字酒場」をめぐる著作は漫画やドラマの原作にもなり、「二軒目どうする?」にも出演中。そんな加藤さんが、絶海の孤島で知恵を振り絞って生き延びたロビンソン・クルーソーさながらに、コロナ禍を生き延びる赤提灯を目指して今夜も訪ね歩きます。

初回は練馬春日町「とも」。酎ハイの樽なま、砂肝ピーマン炒め、ラム鉄板焼き……うーん、ぜんぶ美味しそう! そのお店が生み出すドラマも読みどころです。

加藤さんの手による可愛いイラストもあわせてお楽しみください。

小林秀雄賞受賞記念 斎藤環×與那覇潤
往復書簡「コロナ時代における『対話』という処方箋」


心を病んだらいけないの? うつ病社会の処方箋』で第19回小林秀雄賞を受賞した斎藤環さんと與那覇潤さんの往復書簡を掲載しました。

ずっと〈対話〉のたいせつさを訴えてきたお2人ですが、このコロナ禍の世相を改めて踏まえた往復書簡を読むと、本書に込められたメッセージがより浮き彫りになってきます。

また、選考委員の片山杜秀、國分功一郎、関川夏央、堀江敏幸、養老孟司各氏の選評も掲載しています。あわせてお読みください。

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■第1位 Superfly越智志帆「ウタのタネ」
「令和の大江戸」実験生活

Superfly越智志帆さんの連載が初登場1位! 地球環境への影響と便利さのバランスを取るのは難しいですよね。文章から私生活が垣間見られたのも、人気のヒミツだったかもしれません。


■第2位 村井理子「村井さんちの生活」
彼を待つあいだ

駅まで子どもを迎えにいき、姿を見せるまでのあいだにふと脳裏によぎった過去の思い出。公開以来、多くの方に読んでいただいています。


■第3位 斎藤環×與那覇潤
「コロナ時代における『対話』という処方箋」

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■小谷みどり「没イチ、カンボジアでパン屋はじめます!」(10/9)
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〈その日は突然にやってきた。〉
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■大高郁子「考える猫のその日暮らし」(10/12)
秋の夜に一句

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■津野海太郎「最後の読書」(10/14)
33 「こんどは熱中症かよ」の夏(読書日記)

稀代の読書家・津野海太郎さんは今年の酷暑のさなかに何を読んだのか? 『俳優と戦争と活字と』『あやかし草紙』『三体』『ジョージ・オーウェル 「人間らしさ」への讃歌』『ワイルドサイドをほっつき歩け』――思索の跡をなぞるような筆運び。

編集長のお気に入り


◎マーガレット・アトウッド/鴻巣友季子訳『誓願』早川書房

今年もっとも楽しみにしていた翻訳小説のひとつ、マーガレット・アトウッドの『誓願』が刊行されました。

ちょうど一年ほど前、この欄でアメリカのドラマ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』について書きました。原作はアトウッドの『侍女の物語』で、ディストピアを描いた近未来SF、出生率が大幅に減少したアメリカ合衆国で内戦がおこり、キリスト教原理主義者たちがおこしたクーデターによって、宗教国家ギレアデ共和国が成立。子どもを産むことのできる女性の一部は、家族から引き離され、財産も没収され、読書も禁止され、司令官と呼ばれる富裕層の子孫を残すために産むための道具として「侍女」として仕えることが定められているという世界の物語です。

そこでも、ドラマの成功がアトウッドの創作意欲を刺激し、昨年8月に“The Testaments”という『侍女の物語』の15年後を描いた続篇が出版されたところだと書きましたが、その翻訳がこの『誓願』です。鴻巣さんから急遽この本の翻訳を引き受けることとなったとお聞きしたときは、そこまで分厚い本を想像していなかったのですが、手にとってみたら本文だけで578ページ。かなりの重量感。

『侍女の物語』が侍女「オフブレッド」の単独視点だったのに対し、『誓願』の語り手は3人で、単なる続編ではなく、著者が34年前の自分の世界を再び深く掘り下げて作ったセルフリメイクのような小説です。

3つの視点の1つは、『侍女の物語』にも出てきた恐ろしい教育係の「リディア小母」。15年後が舞台の『誓願』では、彼女はギレアデの女性社会の最高指導者になっています。彼女のほうからは「この神の国」はどのように見えるのか。

印象に残る警句も『侍女の物語』以上に多い、エネルギーのこもった小説でした。アトウッドの想像力が爆発しています。

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