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南直哉「お坊さんらしく、ない。」&「考える仏教」特集!(No. 914)

考える人 メールマガジン
2021年5月20日号(No. 914)

新連載! 南直哉「お坊さんらしく、ない。」

「私はどこにいても、何をしてもズレているのだろう」――。出家から27年。日本有数の霊場の住職代理をつとめ、多くの著書で「仏教とはなにか」を問い続けてきた禅僧は、それでも自らを「お坊さんらしくない」と語る。
 20代でその身を投じた仏教のこと、「死者に出会う場所」恐山のこと、これまで公にしなかった自身の生活について。禅僧の眼に、この国や世界はどう映るのか――。ズレているからこそ刺激的な「恐山の禅僧」によるエッセイが今日5/20から連載開始です。

初回はお坊さんの呼び方について。「お坊さん」? 「和尚さん」? それとも「老師」? いざ呼びかけようとすると、なんと声をかけたらよいのか意外と戸惑ってしまいますよね。


仏教を「信じる」のではなく、「考える」ために。
「考える仏教」特集オープン!

 南直哉さんの新連載と同時に、新コーナーを開設しました。
 その名も「考える仏教」。
 五木寛之氏と中島岳志氏の親鸞をめぐる対談、釈徹宗師の著書『天才 富永仲基』の試し読み、みうらじゅんさんのインタビューなど、約20本の仏教関連記事がまとめて読めるようにサイトをリデザインしました。
 仏教を「信じる」ではなく、「考える」。その智慧や思想のエッセンスがわかりやすく伝わるような記事を随時アップしていく予定です。
 このの題字は南直哉さんにお書きいただきました。

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「考える人」と私(14) 金寿煥


 インタビュアー(聞き手)の発言や質問を省略し、インタビューイ(語り手)の語りだけで構成するインタビュー記事のスタイルを、私は勝手に「問わず語り方式」と呼んでいます。
 対して、インタビュアーの発言や質問を省略せず、対話の形をそのまま活かすスタイルは、「一問一答方式」とでも呼べるでしょうか。
 メディアに掲載されるインタビュー記事のほとんどは、いずれかのスタイルによって構成されています。どちらを選ぶかは、媒体の特性や記事の目的によって違ってきます。もうひとつ、書き手による「地の文」の中にインタビューイの語りが挟まれる形もありますが、これは「インタビュー記事」というよりは、ルポやノンフィクションのスタイルといっていいでしょう(「女性自身」の「シリーズ人間」や、「AERA」の「現代の肖像」など)。
「問わず語り方式」の特徴とはなにか。そのひとつに、没入感が挙げられます。語り手以外の声が存在しないので(あくまで記事上では)、スーッとその人の語りの世界に入ることができる。没入に成功すれば、他の声に邪魔されることなく、最後までその語り口を堪能することができます。
 ただし、まとめる側としては、だからこそ難しい。インタビューイの語り口を上手に再現できなければ、読む側の没入を妨げてしまうことになるからです。それに、「司会進行役」がいないわけですから、語り手自身がそれを務めなければいけません。だからといって、「話は大きく変わりますが」とか、「それをふまえて今度は私の新作についてお話したいと思います」とか、これみよがしにインタビューイが「司会進行」を意識した発言をしてしまうと、没入感は薄まる。いかにインタビューイの語り口を活かしつつ、話をスムーズに進行させるか。このあたりが、腕の見せどころとなります。
 もうひとつの特徴は、インタビュアーの存在が消えること。「没入感」とも通じますが、インタビュアーの発言を一切消去することで、読者にその存在を気付かせない。響くのは、あくまでインタビューイの”声”だけ。これも没入感を盛り上げるための重要な要素になります。
 裏を返せば、聞き手の存在を際立たせたい場合は、「一問一答方式」を採用するべきでしょう。あるいは、現場での「やりとり」をそのまま届けたい場合は、「一問一答方式」でなければなりません。”独白”のように見える「問わず語り方式」では、「やりとり」それ自体を見せることは不可能です。
 媒体や記事の特性によって、「問わず語り方式」か「一問一答方式」かが選ばれてきました。繰り返しますが、どちらが適切かは、その時々の目的によります。ただ、「考える人」の比較的長尺のインタビューは、この「問わず語り方式」が多かったのです。次回は、それら――特にその書き出し――を具体的に紹介していきたいと思います。

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