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「そんなことしたら先生に言うから!」が効かない学校

わたくし、もやしの自己紹介

わたくし、もやしの勤めるオルタナティブスクールは子どもがやりたいことをやる珍しい学校。3歳から12歳の子どもが毎日通っている。
・自ら考え行動できる人間に育つ
・全ての人が認め合う社会
・大人も子ども共に学び合う
を大切に記事を書いていきます。

学校あるある。

皆さんは「小学校あるある」と聞いて何を思い浮かべるだろう。
私自身は普通の学校に長年通ってきたので、いくつも思い浮かぶ。
残った給食をめぐって、おかわりジャンケンをしたり
授業中に椅子のバランスゲームを1人でしていて、後ろにひっくりが返って恥ずかしい思いをしたり
授業のグループ分けで1人余って寂しい思いをしたり
あげればきりがない。


そして、こんなあるある発言がある。
「そんなことしたら先生に言うからね!」など皆さんも聞いたことがあるはず。
自分にとって嫌なことをしている人に対して、やめて欲しい時に先生の威厳を使ってやめさせようとする発言。
やめて欲しいのに、やめてくれない時などに使われる。

Aくんの嬉しい発言

給食を食べている時に、急にこんな話をしてきたAくん。
Aくん「この学校はさ『スタッフ(先生)に言うからね!』が全然効かないよね」
スタッフ「そうなの?なんで効かないの?」
Aくん「だってさ、スタッフに言ったって『今どんな気持ちなの』とか聴かれるだけで、別に怒られないもん、むしろ呼んだ方が助かる。」
スタッフ「そうなんだね。」

私はその発言を聞いてとても嬉しかった。
何か困ったことがあった時に「自分が悪者になる心配はなく、自分の味方になって話を聞いてくれる」という認識がその子どもにはあるのだろう。

悪いことをして相手の嫌がる行動をやめない子どもに対して言われる
「先生に言うからね!」という発言。むしろ私の学校でその発言を聞くと「どうぞ呼んでください。むしろ呼んでください。」と言った感じ。(予想と願望)

やめて欲しいことをやめられない子どもは何かに困っている。直接的な原因を見つけることが難しい時もあるが、自分の抑えられない感情、気持ちがあるから行動も抑えられない。その困った気持ちを助けるられるように日々関わってることがAくんの発言で実感できた。

注意しないといけないことも思いついた。

スタッフがよく聴く「今どんな気持ち?」というセリフ。
Aくんは自分の気持ちを聴いてくれることについて、ポジティブに捉えてくれているのである。
しかし、人によっては自分の感情に向き合ったり、自分の感情をどんどん聴かれることに対して抵抗がある人もいる。
そのような人の気持ちも尊重して上で、これからも子ども達と日々関係を築いていこうと思った嬉しい出来事である。

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