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大人に怒られないように、顔色を伺う子どもの話を聴く。

わたくし、もやしの自己紹介

わたくし、もやしの勤めるオルタナティブスクールは子どもがやりたいことをやる珍しい学校。3歳から12歳の子どもが毎日通っている。
・自ら考え行動できる人間に育つ
・全ての人が認め合う社会
・大人も子ども共に学び合う
を大切に記事を書いていきます。

子どもと傾聴

ケンカをしている子どもの話を聴くのは、とてもむずかしい。なぜなら、大人に話す内容によっては、怒られる可能性があるからである。
大人の顔色を伺って、怒られないようにどのように答えたらいいか考える。

自分の気持ちを隠した状態でケンカしたのでは、互いの気持ちを認め合う関係性は育まれない。
そこで、大人の側が聴く力「傾聴」が大切になってくる。

怒られないように本心を言えない子どもの話を聴く時
なかなか自分の気持ちを話そうとしない、内気な子どもの話を聴く時
の参考になりそう。

参考文献↓

マンガでやさしくわかる傾聴

傾聴とは「ありのままの話してを受け入れる」こと
「心を開かせよう」「話をさせよう」とする態度は
「心をひらいて話すあなたはいいけど、心を閉ざして話さないあなたはよくない」と言っているようなものだからである。

話をできない人は
自分の気持ちを素直に話した時に否定されたり、無視されたりした経験があるからである。そういった、心に傷がある人にとって人に素直に話すことは怖くて苦痛なのである。そのことを十分に理解しないといけない。

具体的に、話さない人の気持ちに寄り添うにはどうすれがいいのか。
ただ、黙って一緒にいればいいという訳でもない。
黙っていると相手が「責められている」「話をするように無言の圧力を感じる」ことがあるからだ。

傾聴の例を挙げて考えていく。
黙っている人に対して、4つの答えを例にして考察しよう。

例1「自分のことを話すのは大切ですよ。だってわかってもらえなじゃないですか」
相手の気持ちを受け入れずに、変えようとしている。相手は心を閉ざす。

例2「電車は混んでいませんでしたか?暑かったでしょ」
一般的な傾聴を通して関係を作っていくには良い会話術でしょう
しかし、深刻な悩みを持った人の話を聴く時は
「沈黙が耐えられません。」「あなたの深刻な悩みを聞く度量はありません。」
「表面的なお話で済ましましょう。」というメッセージを相手に伝わりかねない。

例3「話したいことを自由に話していいですよ。けど話しずらい感じでしょうか?」
共感的な理解が伝わりやすい言葉掛け。しかし、すぐに心を開くことはできない。相手への共感的な理解と受容的な態度の一貫性が、少しずつ心を開くことになるでしょう。

例4「どう思われるか分からないので、緊張して話しずらい感じでしょうか?」
相手自身の自己理解が「どう思われるか不安」であってる場合は、共感が伝わる言葉掛けになる。
しかし自己理解が「どう思われるか不安」ではなく「自分のことをあまり話さない性格だから」だった場合はお門違いで話をきいてもらえている感じをを受けない。

もやし的補足「何も話さない女の子」

私も「何も話さない女の子」の話を聴いた時の話し。
1人で泣いていた女の子。近
私は近づいて話を聴いた。
もやし「どうしたの?何かあった?」
何度か聞いてみたが答えないので、そっと隣に座って、ぼーっとしていた。
そこに気になった友達が代わる代わる「どうしたの?」と聞きに来た。
無言の女の子。
少しずつ落ち着いてきて一緒に世間話をした。その後
もやし「お腹空いてるでしょ?ご飯食べよう」と言ってご飯を食べた。
時間にして1時間ほど経った頃。
ご飯を食べ終わった女の子に「ところで、何があったの?」と聴くと
女の子「友達と喧嘩したの」と一言
もやし「そうだったんだね」

それ以上は聞かなかった。自分の中で気持ちを整理して前に進んだのである。
何でもかんでも聞けばいい訳ではない。

子どもの話を聴く。
子どものできていないところを見て、すぐに改善してあげたいと思うことがしばしばある。しかし、子供が素直に自分の気持ちを表明できたり、自分の気持ちに正直に向き合えるようにするには
「ありのままでいい」という「傾聴」が必要なのである。

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