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【管理会計】会社の業績をどのカットで見るか

会社の業績を、部門別に見るか、プロダクト別に見るか。
今、私たちの会社ではこのハザマで頭を悩ませています。

これまで市場シェアの非常に高い優秀なプロダクトが会社の利益を牽引してきました。
そのため、社内はそのプロダクトの、マーケティング、セールス、サポート、開発、管理といった機能ごとに組織が作られていました。

部門別に予算が割り当てられ、その枠内で目標に向かって開発や改善をそれぞれの機能ごとに実施していました。

このように会社を機能で分けるた時に、良いこととしたらチームとしての一体感が生まれることが挙げられます。
同じプロダクトに関わるメンバーだから、お互い困った時は助け合おう!という関係性が築かれます。
また悪いこととしたら、数字責任が曖昧になる点です。
セールスはどうしても達成、未達成が明確になりますが、それ以外の部門が利益になにもコミットできなくなります。
予算の範囲内というのが正義になってしまい、関係性がギクシャクしてきます。

今私たちの会社がまさにこの状態です。
素晴らしいプロダクトに恵まれ、次の柱になるようなプロダクトも生まれてはいるものの、まだ横綱プロダクトはその地位を次に譲らない状況。
そのため、組織も機能別。プロダクトが違うからセールスが別になるのは営業効率がわるい、と言う考えもあり、組織をプロダクト別にはせずに今まで来ました。

このような状況において、経営管理という仕事で何ができるかというと、各部門が利益にどれだけ直結した活動ができているかを可視化することだと思います。

これまで、機能別の組織体制に基づいて、各部門が何のための費用をいくら使って、利益に貢献してきたかを数値化してきました。

ここ数年で、これまでの花形プロダクトに代わり、クラウドビジネスに即した製品が台頭してきたことにより、数値の可視化において、プロダクトカットという考え方が社内に出てきました。

これまで、会社全体の売上から利益を、機能別(=組織別)に見てきたところに対して、今度はプロダクト別に見る、ということになります。

発想として、最初は組織別だった軸を、プロダクト別という別の軸に置き換えるべきなのかと悩んでいましたが、冷静に考えると、組織別×プロダクト別というマトリクスにすればいいのか、ということに気づきました。

私は管理会計メインで今まで会社に貢献してきましたが、組織×プロダクトという考え方を取り入れることで、トップマネジメントの目指す方向性を表現することができるようになったと思います。

これは、ある意味管理会計というよりも、経営企画という仕事なのかもしれません。
今回言いたいことは、組織の枠に縛られて、自分の役割は管理会計だから、決められた範囲の中で数字を可視化することが私のミッションなんです、なんて言うのはやめましょうということです。

経営者は孤独です。
その隣に立って、同じように会社経営を考え、可視化して、より良い方向に導いたり、提案したりというのは、管理会計でもできることだし、経営企画でもできることです。

名より実をとる。
自分の肩書きに縛られて、その範囲の中で仕事をするか、その範囲を超えて、面白いと思う仕事をするか。

選ぶのは自分自身ですね。

今回も最後まで読んでくださってありがとうございます。

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