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映画『わたくしどもは。』

 映画『わたくしどもは。』を観てきた。全編佐渡ロケという事で夫が推してきたので夫のおごりで(私は小松菜奈さん目当てで)。千葉県内でやってないので茨城県まで行ってきた。日曜日早朝の映画館。わたしたちを含め3人しか観客はいなかった。

INTRODUCTION

古からの生の痕跡と記憶が潜む島
現世と来世の狭間 彷徨う魂たち

ベネチア国際映画祭が新鋭監督を支援するプロジェクトBiennale College Cinema 2018-2019インターナショナル部門9作品のうち日本から唯一選出され、第36回東京国際映画祭コンペティション部門にも正式出品された本作。佐渡島に眠る“無宿人”の墓からインスピレーションを得て、オリジナル脚本で監督を務めたのは⻑編監督第二作目となる富名哲也。ようやく日本で富名の幻想奇譚の作風が世に出ることとなる。
ダブル主演の小松菜奈・松田龍平は佐渡島の金山跡地を舞台に、不思議な神秘の世界へと導く。さらに大竹しのぶ、石橋静河、田中泯、内田也哉子、歌舞伎界ホープの片岡千之助、ダンサー・演出家の森山開次、そして能楽師の辰⺒満次郎といった珠玉の表現者たちが集結。劇中音楽は、日本を代表するバンドRADWIMPSのフロントマンとして活躍する野田洋次郎が手掛け、“彷徨える魂”の物語を紡いでいる
(公式サイトより)

 なんというか…佐渡って確かにそういう異世界みたいなイメージあるよなぁと思った。あそこだけ違う結界張られているというか…。いつも帰省してその帰り、島を脱出して、高速道路に乗ると、ちょっと下界に戻ってきた感じあるし。

 すごく余白の多い映画で、とても静かな、なんだろう、ビクトル・エリセみたいなフランス映画のような感じ。文藝的というか、観る人を選ぶかも。わたしは割とよかった。

 ここから少しネタバレするかも。


 小松菜奈さんが綺麗なのは勿論だけど、片岡千之助さんが美しくてこの世のものとは思えないシーンにドキドキした。口紅を引くシーンとか、赤い肌襦袢で踊るシーンとか……。

 石橋静河さんや大竹しのぶさんも良かった。どちらも説明は最後までされなかったけれど、想像したりして、観終わった後、夫と話したりした。あれはこういうことかしら、とか、あの人ってこうなのかな、とか。

 松田龍平さんは無機質なロボットみたいだった。ロボットというか、感情をどこかに無くしてきてしまった人みたい。

 全ての登場人物において、その出自や、どんな人となりなのかなどはほとんど同等に説明されないので、映像のあわいというか、行間から想像するしかない。

 小松菜奈さんと松田龍平さんがバイクで走るシーンはなんかちょっとドキドキしたな。それまでの松田龍平さんのちょっと無機質でぶっきらぼうな感じがなくなって。ここまで観てきてやっと生きてる人間という感じがした。2人で出かけましょうとなって、待ち合わせの時点で、ちょっとミドリ(小松菜奈)が遅れてきた時に、ほんのりムッとしてたあたりから、可愛らしく怒ってるな、とは思ったけど。

 あんまりネタバレするのもアレなのでこのへんにしとこ。

 しかし佐渡の相川ってそういう所(心中話で有名な所)だったか。

 見たことある景色も結構あって、わたしはそこも楽しめたけど、別に佐渡を知らなくても楽しめると思う。

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