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税理士の僕が「自分らしい働き方」を発信する理由

こんにちは、金子尚弘(@innovator_nao)です。

僕は税理士もしながら「強みを掛け合わせた働き方」を考え、その人だからできる仕事や発信方法を見付けるお手伝いもしています。

別に税理士の仕事だけで十分食べて行けますし、効率だけを考えれば、税理士の顧問先を増やした方が稼げるんですよね。

でも、あえて税理士業以外の仕事も増やして行こうと思っていて。

理由としては

元々、税理士の仕事でも幅広い相談に乗っている
自分の「幅」を広げるため
仕事に対するリスクヘッジ

みたいなものがあったりします。

どんな考えがあって仕事の幅を広げているのか、お話ししてみようと思います。

「AIに代替される」論は僕にとって脅威ではない

一度は目にしたことがあると思いますが

「経理や税理士の仕事はAIに取って替わられる」

みたいな記事って溢れてますよね。

まぁ、AIに任せる仕事は増えて行くでしょうし、業界の中でも一部の人材は「AIより不正確で給与も高いお荷物」になってしまうかもしれませんが。

その一部の人というのは、

・Excelに数字を打ち込む
・伝票入力をする
・提出された紙の経費精算を検算する

みたいな仕事「だけ」を行っている人です。

入力作業、転記、検算みたいな仕事はAI(というかExcelや適切なクラウドツールで十分)に任せれば人間が行うよりも遥かに高速かつ正確に進めてくれます。

ただ、当然ながら税理士の仕事はこれだけではありませんし、既に適切なツールを導入して、単純作業は全てコンピュータにお願いしている事務所も一定数あるはずです。

事実、僕も一人事務所ですが、ExcelやSaaSのお陰で仕事が回っています。全部手作業でやれって言われたら絶対無理です。

便利なツールのお陰で「帳簿を作る」という会計の基礎の部分に割く時間は大幅に減っています。

人間がやるよりも短時間かつ低コストで作業が出来るので、帳簿を作ることに対する報酬は下がって当然で。

こうなると選択肢は大きく二つで

①低料金で大量の業務を請け負う
②帳簿作成以外の困り事にアプローチする

となる訳です。

ちなみに、「今まで通り人間にやらせて高い報酬を請求する」みたいな考えは論外だと思っているので、選択肢に入れてません。

細かい作業が好きだった訳でもなく、安定を求めて資格を取った訳でもない僕は②の方向で行こうと思ったんですよね。

そうなると課題になるのは「じゃぁ何するのよ」という話で。

ここは僕がずっと言ってる「強みの掛け合わせ」なんですよね。

「税理士」だから数字以外に強みはないのか?

税理士なんで、会計や税金など数字に強いのは当然なんですが、その枠から出ない税理士も多いなぁ、という印象があります。

もちろん、この分野はビジネスをする上では必要不可欠な領域なので、需要が無くなることはありませんし、既に強みになっているスキルを使う訳ですから効率良くマネタイズが可能です。

僕もこの領域を放棄した訳ではなく、むしろビジネスの中心に置いて仕事をしています。

事業計画の作成支援や、資金繰りの相談などですね。The・王道の税理士業務です。

ただ、僕がやっているのはこの分野だけではなくて。

例えば東海若手起業塾のコーディネーターや、女性起業家支援プログラムのCOMPASSにメンターとして参加していたりします。

税理士の経験も含めたアドバイスをすることもありますが、起業家さんと話す時は「なぜその事業をするのか」みたいなビジネスの土台となる問いを話したりしています。

そんな経験もあり、「クライアントを深掘りして、クライアントにしかできない仕事を作るサポートができないか」と考えるようになったんですよね。

僕の場合は話の聞き手になることも多いですし、話してる内容を整理してまとめることが得意だったりするので。

あとは、単純に好奇心が強いのか、税理士のクライアントにも事業のこととかあれこれ聞いたりしてたんですよね。正確な経理処理をするために必要だったりもするんですが、単純に「もっとクライアントのことを知った上で仕事したいな」と思っていたので。

そうすると、結果的に数字以外の話で盛り上がることもありますし、色々な相談に発展していくことも。

この辺の「得意なこと」とか「その人らしさ」みたいなものは人それぞれですし、自分なりのものを見付ければ良いのかな、と。

どんな仕事をしている人であれ、仕事以外の経験って数え切れないほどあるはずですから。

仕事の幅を広げることの意味

最近読んで「良かったなぁ」と思った本で"RANGE"があります。

小さい頃から一つの分野に特化するよりも、色々な経験・知識を持つべきだ、と。

例えば、ノーベル賞を受賞するレベルの学者でも、芸術分野などの趣味を持っている人が多く、プロ級の腕前を持つ人も少なくないんだとか。

QUEENのブライアン・メイも天文学者ですしね。

僕なんかが比べられる話じゃないですが、いわゆる「普通の人」でも幅を広げることには意味を感じていて。

税理士の仕事をする場合、クライアントは税金のことに詳しくないから依頼がある訳で、分かりやすく伝えるには税金の知識だけあってもダメなんですよね。その人に伝わりやすいような説明をするには、知識の引き出しは多いに越したことはなくて。

それに、クライアントの事業を理解するにも、色々なビジネスの事例を知っておくことでスムーズに話を聞くことが出来たりします。

もちろん、働き方を考えるコンサルティングの仕事が増えて来れば、収入が分散されてリスクヘッジになるという思いもあったりしますが。

最後に

あれこれ書きましたが、働き方を考えて発信していることの根本には「もっと自由に働く人が増えたら良いのに」という願いがあるんですよね。

僕は比較的自由度の高い働き方をしていますが、これもフリーランスという働き方を選択したからであって、サラリーマンなら「平日は仕事、家族との時間は休日だけ」みたいな生活だったかもしれません。

自分自身が体験しているから思うんですが、子どもの成長って本当に早いですし、日々見守れるのはすごい経験だな、と。

そして、育児の経験も僕自身の「幅」になっていたりします。仕事とはまた別の視点での気付きがたくさんありますし。

そんなことを考えながら、このサービスを実験的に立ち上げています。

興味がある方は、ぜひ。




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