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その売上に根拠はあるか?

こんにちは、金子です。

事業計画を作る時に、売上をいくらにするかって悩みますよね。

最終的には「やってみなけりゃ分からない」って部分もありますし。

ただ、事業の将来を考える時に「売上計画なんて分からない」というのはあまりにも危険な話で。

それでは、いくら事業に投資できるのかも分かりませんし、その事業で食べて行けるかも分からなくなってしまいます。

さて、「売上計画をどう作るか」を考える上で良い題材がありまして。

私の知人でゲストハウスを経営している南さんが事業再構築補助金に採択されましたんですよね。

そして、「これから申請する同業者の役に立てば」と計画書を公開しています。

とても有益な情報発信でしたので、ぜひ記事も読んでみてください。

「売上」の基本的な考え方

売上を考える上で基本となるのは

単価×数量=売上

という部分です。

起業家の方から相談があった時に

「売上の内訳ってどうなってますか?」

と聞くと

「??」

となる方もいるんですが、最低限この部分は考えておいて下さい。

南さんの計画書を題材にして、宿泊業で考えれば

客単価×年間宿泊者数

になります。

まず客単価についてですが、実際には価格帯に幅があるとしても、平均値を想定して計算します。

いくつかのメニューがある場合でも、「平均でこれぐらいの客単価にしたい」という目標は作っておくべきです。

そして、年間宿泊者数をどう計算しているかと言うと

満室時の客数×稼働率×営業日数

で計算されています。

「単価×数量」の数量のイメージが漠然としている場合は、こんな感じでどんどん分解して考えるのが良いと思います。

飲食店の「数量」は

席数×回転率×営業日数

って感じです。

私のような税理士やコンサルタントの場合は単純に「数量=クライアントの件数」になります。

どう売上を伸ばすのか

売上計画を作る場合、売上を伸ばす計画を作ることが多いと思います。

特に起業1年目からガンガン売上が取れる人は少ないですし、数年かけて成長するというのが実際のところでしょう。

そうなると「どうやって売上を伸ばすか」を考える必要があります。

繰り返しになりますが、売上は

単価×数量=売上

です。

つまり、単価か数量のどちらか(あるいは両方)を増やす必要があるってことです。

単価を上げる場合は

・初回は割引価格で提供するので、リピーターが増えれば客単価が増える
・徐々に新メニューを増やして行き、客単価を上げる

といった感じですかね。

数量を上げる場合は

・営業日数を増やす
・席数を増やす
・業務を効率化して回転数を上げる
・LINEやインスタなどを活用して見込み客を増やす

などですね。

もちろん、これらはアイデアの一部であって、色々な方法が考えられます。

南さんの計画では

単価:個室中心にすることで客単価アップ
数量:コロナ鎮静化での人流の再開
   営業日数の増加
   SNS,プレスリリースなどによる広報

などを根拠として売上増加の計画を作成されていました。

これだけ整理して書かれていると納得感はありますし、「やるべきことが整理されているから、あとは実行するだけ」という感じになりますよね。

売上計画は自分のために作る

こういった売上計画って補助金申請や銀行融資のために仕方なく作るという人も多いと思います。

でも、自分自身のために作っておくべきなんですよ。

売上ばかりを追う必要はありませんが、希望のライフスタイルを実現するには必要な収入もあるでしょうし。

その収入を実現させるためには絶対に売上は必要です。

売上計画を具体的に練ることで、現状では足りないものは何なのかをしっかりと見つめ直すことができるんですよね。

ぜひ、時間を取って考えてみてください。

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