【要約】ストックセールス
おまっとさんでした。ふ菓子とサウナを愛する金子です。
TwitterのタイムラインでCSの方々がストックセールスの本を購入しているのを見て、時流に乗っかろうと思い、ストックセールスを購入しました。
このnoteでは要約を書いています。何故要約を書いているかというと本のはじめにこのように書かれていたからです。
「本書は2回は読んでいただきたい。1回目はイラストや図表をざっと眺めることで全体像を理解して欲しい。2回目は4つのメッセージモデルをノートに書き出してみよう。」
確かにこの本は1度読んだだけでは新しく得た知識(情報)を知恵(スキル)に昇華させるのは難しいと思います。ですので、私はnoteに要約を書き出すことでより自分の中に落とし込もうと考えました。
はじめに
・新規顧客を獲得する方法については既に数多くの本が出版されているが、既に獲得をした顧客を維持してビジネスを拡大させる方法にフォーカスした本はこの本が最初である。
・この本は4つのメッセージモデルを伝えている。次の4つの営業シーンにおいて常に最大の効果を上げられるようになる。
①取引継続・更新を促すとき
②値上げを働きかけるとき
③アップセルを提案するとき
④謝罪するとき
新規顧客の獲得よりも重要なこと
ー既存顧客には現状バイアスを擁護する
競合他社の顧客を引き抜いたり、個人のコンサルタントを説得したりするためには、相手の現状維持バイアスをぐらつかせて打ち砕く必要がある。
※ワンピース 51巻 502話より引用
ところが既存顧客には現状維持バイアスを擁護し、強化をしなければならないことが調査の結果分かった。
ー見込み顧客と既存顧客とでは心の中で問いかける疑問が異なる
・見込み顧客はなぜ現状を変える必要があるのか
・既存顧客は何故あなたとの取引を続けるのか、取引額を増やすのか
ー現状維持バイアスを引き起こす4つの傾向
①安定を優先する傾向
②変化に伴うコストへの懸念
③選択の難しさ
④後悔や非難への恐れ
ー現状維持バイアスを打ち砕く方法
①現状のままではまずいと思わせる
②現状維持にもコストがかかると示す(もしくはコストは同じと示す)
③今のやり方とは対照的な選択肢を紹介する
④導入前後でどう変わるか、成功例を紹介する
ー現状維持バイアスを強化する
①安定を優先する傾向
②変化に伴うコストへの懸念
③選択の難しさ
④後悔・非難への恐れ
ビジネス拡大のためのセールスメッセージ
ー現職の影響力
顧客はソリューションを導入するために時間とお金と政治力を使っている。これらは投資の為のコストであり、自社と取引している限りはもう発生しないコストだと考えており、これが「現職の強み」である。
しかし、多くの企業が「現職の強み」を無駄にして競合他社につけ入るスキを与えている。迂闊にも3つの重要な領域で自らの強みを損ねている。
①既存顧客を維持するための投資に消極的
②更新のメッセージを作成する人の不在
③新規顧客の獲得とビジネスの拡大とではメッセージを変えよう
現状維持を促して更新させるための心理テクニック
新しい見込み顧客に売り込む時には相手の感情を揺さぶって現状を変えさせようとするが前章で示したように見込み顧客を引き込むためにインパクトのある鋭いメッセージを既存顧客に伝えたら、「現職の強み」を損なることになる。良さを強調するメッセージを伝える最良の方法を見つけるべく下記の調査を行った。
プレゼン①:現状維持を強化するメッセージ
プレゼン②:変化を促す刺激的なメッセージ
プレゼン③:アップセルを促す刺激的なメッセージ
結果は「現状維持を促すメッセージ」を聞いた人のほうが13%も他2つのメッセージと比べて更新する意思が高かった。
値上げを顧客に受け入れてもらう方法
300社のうち3分の2に近い企業が企業全体の成長を推進するためには値上げが必要だと考えていることが調査の結果分かった。
ー各社はどんなアプローチをとっているか?
①他のコストが下がるので値上げ分を相殺できると説明する
②業績もリターンも向上すると言って、値上げを正当化する
③値上げされた価格よりも高い金額を示して、期間限定割引を提案する
④洞察力のある提案をする
⑤現状バイアスを強化して、値上げを受け入れてもらう
⑥値上げの要因として外部コストを挙げる
上記のアプローチは現実的な根拠があるが一番効果的なアプローチは誰もわかっていない。。。
値上げを納得させるメッセージ
アンカリング効果
人間は最初に受け取った情報を基準(アンカー)にして物事を考える傾向があり、こうした認知バイアスはアンカリング効果と呼ばれる。不確かなことを判断しなければならないとき、人間は最初に提示された情報を基準にし、それに基づいて価値を評価する。
発展を促すメッセージ
―最強のメッセージは関係性強調して感情に訴える「ハイブリッド型」
※人間は利益を得るためよりも損失を回避するための方が変化を起こす可能性が2~3倍高くなる
謝罪よりも難しいこと
ーサービス・リカバリー・パラドックス(SRP)
顧客は問題が一切起きなかったときよりも、問題をきちんと解決したときの方が、自社を高く評価する傾向がある。サービス・リカバリー・パラドックスを誘発する主要な要素は下記の4つ。
①率先した行動
②反応の速さ
③補償
④謝罪
ー謝罪を構成する要素
(1)責任を認める
(2)修理を申し出る
(3)問題を説明する
(4)お詫びの気持ちを伝える
(5)二度と繰り返さないと明言する
※感情的な人を前にして理性的に説明して返答すると裏目に出る可能性があるので、まずは熱を冷ます意味でも「対処を申し出る」のがベスト
■感想
膨大な調査結果で科学的に既存顧客へのアプローチ方法を示しており、非常に参考になりました。
この本の第2部ではHowだけではなく、Timingについても書かれておりより実践的なイメージが沸くのでおススメの1冊です!
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