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迷いながら行くのがいいんですよ。道を間違っても人に訊きながらね 10年10万kmストーリー 第84回 ホンダ・ラファーガ2.0T(1994年) 29年30万8000km

 少し前まで、日本の自動車メーカーは国内に数多くのモデルを投入していた。メカニズムは同じでも名前だけ変えた双子車や、ほぼ同じセグメント向けなのに全く異なったメカニズムが搭載されているクルマなどが重なり合うようにして各メーカーごとに存在していた。
 それらは整理整頓されて現在でも残っているものもあれば、消滅してしまったものもある。
 ホンダのラファーガは、アスコットの双子車だ。プリモ店用のアスコットに対して、ラファーガはベルノ店で売られていた。ホンダのミディアムクラスセダンといえば、長年、アコードが看板モデルだったが、アコードはクリオ店用だった。3台とも前輪駆動であることは共通していたが、アコードが4気筒エンジンを横置きしているのに対して、ラファーガとアスコットは5気筒を縦置きしていた。排気量は2.5リッターと2.0リッター。残念ながらラファーガは1代で、アスコットも2代で終了してしまい、現在は車名すら残っていない。

 そんなラファーガに新車から長く乗り続けている人がいると紹介されたので、さっそく訪ねてきた。
 ガレージには懐かしいラファーガの隣に、きれいな黄色いビートも駐まっていた。

「大人気車とマイナー車のコンビですね」

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