10年10万kmストーリー

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10年10万kmストーリー 第63回 ホンダ・シビックSi(1985年) 36年10万5000km



 碁盤の目に区画されているので、住所で自宅を訪れるのは簡単だった。はるか手前から見当が付くし、仮に間違えてもすぐに修正できる。
 事前にメールで教えられていた一軒家に辿り着くと、表通りに面してシャッターが下りていた。その中に、36年10万5000km走ったワンダーシビックが収まっているはずだ。
 電話で来意を告げると、通用口からオーナーさんが現れて、シャッターを開けてくれた。車庫いっぱいに駐め

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10年10万kmストーリー 第62回 マツダ・ルーチェ ロータリーターボ(1988年型) 33年25万4000km



 ありがたいことに、取材相手になるかもしれないクルマについて連絡をくれる人が僕には何人かいる。
「近所にフタ桁ナンバーのクジラ・クラウンがいます」
「いつも買い物しているスーパーの駐車場で、デルタ・インテグラーレを見掛けます」
「毎月通っている整体師が初代テラノにずっと乗っていることがわかりました。詳しく聞いてみましょうか?」
 などといった感じだ。でも、紹介ではないから、その時点では取材でき

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10年10万kmストーリー 第61回 TVR タスカン スピード6(2003年型) 18年1万6000km



 たった3年半だったけれども、TVRグリフィス500と濃密な時を過ごしていたことがあったので、まさか同じTVRのそれも後継車的なタスカン スピード6に乗っている人を、「10年10万kmストーリー」で取材できるとは思っていなかった。
 なぜ想定していなかったのかというと、グリフィスも刺激的だったけれども、タスカン スピード6はもっと刺激的だからだ。他のどんなスポーツカーに似ていないこともあって、

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10年10万kmストーリー 第60回 日産スカイランRS-Xターボ(1984年型) 24年11万6000km

 この「10年10万kmストーリー」で取材に行く前には、事前に基本的な質問を相手にメールで送ることにしている。
 クルマの年式や購入年、走行距離など事実関係を確認しておくためだが、返信をもらえる時もあれば、もらえない時もある。もらえない時は単に忘れていたり、多忙だったりすることがほとんどなのだけれども、中には「お会いした時に、直接にお話しさせていただきますから」と並々ならぬ決意のようなものを伺わさ

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10年10万kmストーリー 第59回 メルセデス・ベンツ320TE(1992年型) 29年31万4000km

 緊急事態宣言やまん延防止措置等重点措置などの自粛期間を避けながら、ときどきクラフトビールを飲みに行くのがコロナ禍での大きな楽しみになっている。
 その店は大通りと川の間にあって、元は小さな印刷工場だった。内部を改装して、1階が店で2階と3階でビールを造っている。
 僕の家からは川の北側をずっと歩いていって、最後の橋を渡って南側に出るのが一番速いのだけれども、最初に川を渡ってしまってずっと南側を歩

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10年10万kmストーリー 第58回 フォルクスワーゲン・シロッコ 1.4TSI(2009年型) 12年21万3000km

 自分のフォルクスワーゲン・シロッコを運転して日本全国47都道府県をすべて走ったという人に会った。今年のゴールデンウィークに、最後に残されていた沖縄県にフェリーで渡り、目標を達成した。
 シロッコは新車で購入され、12年21万kmを走った。オーナーさんを訪ね、話を聞いていくと、シロッコでの47都道府県走破だけではないスゴいことを他にいくつも成し遂げたことがある人だとわかって、さらに驚かされたのだ。

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10年10万kmストーリー 第57回 MINIクーパー(2002年型) 19年25万km

 まだ、この「10年10万kmストーリー」が1冊しか単行本化されていなかった1993年に
ホンダCR-Xに7年23万4700km乗り続けている獣医さんを取材したことがあった。
「小さくて、キビキビ走るクルマが好きです」
 その言葉の通り、CR-Xはホンダ久々の1.6リッターDOHCエンジンを搭載した1.6Siというグレードで、軽く小さなボディと併せて機敏に良く走った。年間3万キロ以上も走っていたの

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10年10万kmストーリー 第56回 日産ローレル ハードトップ2000GX(1970年型) 26年4万km



 日産ローレルと聞いて懐かしい気持ちを抱くほど縁やゆかりを持っているわけではないのに、先日、イベントに招待された。
 面識のない相手だけれども、こういう場合にSNSはハナシが早い。Facebookのメッセンジャー経由で参加の返信をして当日に会場を訪れると、初代ローレルや何世代に渡るブルーバードなどが、会場となった日産ディーラーに集まっていた。
 呼んでくれた人は、初代ローレル、それも黒いレザー

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10年10万kmストーリー 第55回 アルファロメオ155TS1.8 Formula(1994年型) 26年20万km

 偶然にも、SZに続いて2か月連続でアルファロメオに乗り続けている人を訪ねた。
 待ち合わせ場所の駅の出口からロータリーの方を眺めると、すでに155は到着していてすぐにわかった。
 赤いボディカラーが鮮やかだということもあるけれども、最近は走っているところをあまり見掛けなくなってしまった155のカクカクとしたスタイリングが、周囲の現代のクルマたちとは明らかに異なった造形の方向性を示していることも大

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10年10万kmストーリー 第54回 アルファロメオSZ(1994年型) 11年1万km

 この「10年10万kmストーリー」だけに限らず、クルマのオーナーさんをインタビューしている時に確認を怠ることができないのが、複数台数を所有している場合の前後関係と因果関係だ。
 複数を同時に乗り換えることは稀だし、台数が増えたり減ったりすることもある。一台々々について、いつ、何と入れ替わりに、どんな目論見で入手したのかを確かめながら話を聞いていかないと、こんがらがって全体像というか、オーナーさん

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