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呪会

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人を呪い殺すことができるという、会員制の闇サイト「呪会」の会員であった、 日向亜希子の回りで、次々と人が殺されていく・・・。 彼女は親友たちと共に、事件の真相を暴こうとするが、そ…
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呪会 第1章

 午後十一時五七分。最終電車を待つ、 そのプラットホームに人の姿はまばらにしかなかった。…

呪会 第2章

九月半ばになっても降り注ぐ熱を帯びた陽光は、 まだ夏が終わってないことを体感させた。 十…

呪会 第3章

亜希子は中学二年生の夏まで山村亜希子という名前だった。 それが両親の離婚で母親に引き取ら…

呪会 第4章

亜希子もいじめにあっていることに、 手をこまねいているわけではなかった。 だが担任の教師…

呪会 第5章

「どうしたの?アッキー。浮かない顔して」 米倉里美の声で、亜希子は我に帰った。 昼休みの…

呪会 第6章

 バス停は帰宅途中の学生達で溢れそうだった。 通学路だけに20人ほどが入れる 屋根付きの…

呪会 第7章

亜希子の通う学校のすぐ裏手にある喫茶店アシンメトリー。 古びたマンションの一階にある、垢抜けない外観の店だった。 だが、店内は白い漆喰の壁と、落ち着いた南欧風の、 ダークブラウンで統一された、 テーブルとチェアが5セットほどあり、 オーナーのセンスの良さを感じさせた。 その店内の窓際の席に、 祐介と亜希子は互いに向かい合うように座った。 カウンター内には白いものが混じる口ひげを蓄えた初老の男が、 サイフォンでコーヒーを入れている。 BGMはリストの名曲ラ・

呪会 第8章

亜希子は、浅い眠りから目覚めた。 視界に飛び込んできたのは、見慣れた白い自室の天井だ。 …

呪会 第9章

缶コーラを一口飲むと、 亜希子はいくぶん落ち着きを取り戻した。 それでもまだ、涙のせいで…

呪会 第10章

雲ひとつない、つきぬけるような秋空の下、 校舎の屋上ではいくつかの生徒たちのグループが …

呪会 第11章

亜希子はバス停に降りると、自宅マンションに向かった。 歩いて5分ほどのいつもの帰り道なの…

呪会 第12章

放課後の教室には、生徒の数はまばらにしかいないかった。 ほとんどが学習塾か部活だ。 西に…

呪会 第13章

来島祥子と加原真湖は同じ学習塾に通っていた。 この日も講義を終え、同じバスに乗っていた。…

呪会 第14章

それは突然の訃報だった。 全校生徒が集められた体育館は 普段とは違う、異様な緊張感に包まれていた。 生徒たちはそのわけを知っていた。 一部の生徒たちは、すでに朝のニュースで 報じられたその事件を知り、それはさざ波のように多数の生徒の間に 広まっていったからだ 演壇上の校長は青ざめてはいたが、 その表情は無地の陶器のように青白く固かった。 校長から見て左側に、その他の全教師たちが並ぶ。 まだざわめいている一部の生徒たちがいたが、 生活顧問の強面の男性教師が