消費者は何様なのか

ガソリンやガスなど多くの補助金が設けられており、
物価も上がっていると言いながらも、数%の上昇率。

それでも世論調査をすれば、負担感がすごいという調査結果になる。

確かにギリギリな人も世の中にはいるんだろうが、
1次産業の人たちがどれほど身を削っているかに対しては消費者は目を向けていない。

現在、農業の原価コストが大きく上がっており、肥料代は7割も上昇しているらしい。
お米の肥料に関しては、2.5倍近くになっているよう。
しかし、それはほとんど価格転嫁されていない。

ワイドショーでも、このような中で、広告代を使わない分安くできると言う理由で、
10円で野菜や果物を売っている八百屋がある、みたいな特集をやっていて、
非常に違和感があった。

なぜここまで農家が割を食うのか。

農家の平均年齢は70歳だ。
大規模に機械化して、年間3.5億円以上の売上のある農家でさえ、半分以上が赤字らしい。

兼業農家、中山間地域の農家は、機械化も難しく、作り続けなければ、すぐに荒廃してしまう。これまでの先祖が残してきた地域を守っていかなければいけないという意志に依存した形で、維持されている地域が多くある。

自分たちが生きるのに絶対的に必要なものを作る活動にお金が使われない、
補助もされないと言うのは、どういうことなのか。

GDP軸で、経済的な価値として1次産業を見てしまうと、
投資対象になりにくいのはわかる。

ただ、1次産業は、他の2、3産業と違い、国として、社会として絶対的に必要な産業である。

則天去私の視点で物事を見たいとちょうど今日考えていたが、
消費者も生産者も、何も考えないで生きている感じに違和感というか、苛立ちを感じてしまった。

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