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少数株主としての戦い(頼む弁護士先生)③

1.前回のサマリ

みなさま、こんにちは。前回、「少数株主としての戦い(宣戦布告)②」で、祖母が創業した会社が、従業員の「X氏」に乗っ取られてることが疑われ、厳正に対応しようと、「定款」と「計算書類(決算書)」を提出するよう依頼しましたが、適当な書類を送るなどいい加減な対応をされ、そしてその後、音信普通になりました。早速の相手の抵抗に、素人の私にどうすべきかアイデアがなかったので、とりあえず弁護士に相談すれば何とかなるかということで弁護士へ相談することにしました。

2.弁護士の探し方

今までの人生、弁護士にお世話になったことがなく、悩んでおりましたが、迷っている時間も無駄になるので、まず、インターネットで「弁護士」と検索すると、先頭に「弁護士ドットコム」なるものが表示され、早速アカウント登録してみました。月額330円を支払うと、法律相談を書き込めば、弁護士が回答してくれるという非常に便利で魅力的なプラットホームです。料金も携帯電話払いでまとめて支払うことができます。他の方の相談と回答を見つつ、時間がもったいないので、早速、「会社が乗っ取られて、会社の清算、正当な価格で株の譲渡をしたい」などと書き込み回答を待ちました。併せて、数名のよさそうな先生をピックアップし、法律相談の申し込みを行いました。
弁護士ドットコム経由で相談を依頼すると、最初の30分~1時間を無料で相談を受けることが可能な先生もいます。相談料は30分で5,000円からが一般的な感じです。世の中非常に便利なものです。(個人的な感覚)

3.弁護士への法律相談

まず、最初に無料で30分まで電話相談可能な弁護士A先生へ早速相談申し込みを弁護士ドットコム経由で行いました。すぐに電話で連絡をいただき、事情を説明したところ、「相手に従うしかないなー」といった感じで、ちょっと難しいと回答いただきました。非常に感じの良い先生でしたので、そうなんだということで、終了しました。悪い感じは受けません。もう一人の先生はB先生。出身大学も素晴らしく誠実な感じを受け、似た案件について弁護士ドットコムで回答していたので、相談を申し込みました。その結果、時間を指定いただき、事務所へ訪問。計算書類や「偽の株式譲渡承認書」などを持参し、状況を説明しました。こちらの説明が断片的でもっている情報も中途半端でしたが、さすが弁護士先生、こちらの意図を理解し、話と書類を整理しストーリーをまとめていただきました。自分の中でも足りない知識が補われ、事案に対して理解度が深まりました。結論として、相手と話し合いを行い、進展がないようであれば裁判するしかない旨を伝えて、それでも解決しないようであれば、再度連絡くださいとのことで終了。優しい先生です。でも、解決までのストーリーが少しあいまいで、高くない弁護士報酬(着手金)を支払っていいものか、悩ましいところでした。

4.C先生からの弁護士ドットコムへの回答

そのような中、早速、弁護士ドットコムへの法律相談への回答がありました。しかも、明確なアプローチを端的に回答いただいて、なおかつアグレッシブでありました。それは、相手の不正行為を探し、そこを切り口に交渉していくこと、もしくは会社の解散申し立て(株主の権利)で攻めていくといった内容です。相手は相当な破落戸なので、決定打となる戦法を提示してくれたC先生に光を感じ、すぐに法律相談を申し込みました。すぐにアポを取得し、事務所へ伺ったら、弟子の先生が出てきて、中小零細企業の社長は公私混同が激しく、大なり小なり不正行為を行っている可能性があるので、それを切り口にしてせめて行くという戦略が良いとのこと。愚弟的な道筋が見え、着手金が無駄にならないような感じを受けたので、迷うことなくこの先生にお願いして、問題解決を図ろうとしました。気になるのはやはり、お金。弁護士報酬の相場観について、気になる方も多いのではないでしょうか。そこで、簡単に弁護士報酬の相場を考察してみたいと思います。

5.弁護士報酬の考え方

弁護士先生へ法律相談をすれば、時給が発生しますが、その分を支払えばそれで完結します。今回、私の母が依頼した事件解決へ向けた裁判外交渉を依頼する委任契約でした。この場合、①着手金と②成功報酬に大きく分けられます。①着手金は、依頼された業務を開始する前に支払う報酬で、その名前の通りです。一方②成功報酬は、事件、問題が解決した際の「経済的利益」の○○%という形で提示されることが多いようです。ちなみに、私たちの場合、X氏より送付された「偽の譲渡承認書」では一株当たり1,500円で買い取ると記載があり、実際の交渉で5,000円で買い取らせることができればその差額3,500円(5,000円-1,500円)が経済的利益となります。それを1,000株売却できれば、手元には500万円手に入りますが、経済的利益は350万円で、仮に20%が成功報酬とした場合、350万円×20%=70万円(+消費税)がお支払するだろう報酬となるわけです。基準として弁護士会が提示している報酬基準があり、一つの基準となっておりますが、いまは相場の自由化で、その弁護士先生によって異なるので、それぞれ確認することをお勧めします。ちなみに、私たちが依頼した際の報酬は、着手金100万円以内、成功報酬は経済的利益の10~20%の範囲でした。個人的な感覚ですが、会社法や株主に関連する事件は、他と比較し報酬が高額になるような傾向がありました。C先生は非常に我々にとってありがたい

<振り返って思うこと>
弁護士へ問題解決を初めて依頼するにあたり、決して安くはない報酬を支払うため、躊躇してしまいましたが、結果的に弁護士なしでは解決できないものでした。似たような問題を抱えている方は、迷わず相談し弁護士を味方につけることをお勧めします。弁護士ドットコムのように安価で、熱心に解決してくれそうな先生が効率的に見つかる可能性が格段に高いでしょう。
少数株主として弁護士を付けると下記のようなメリットがあります。いや、メリットしかありません。
・相手方に本気度が伝わり、逃げ道を塞ぐ。
(連絡が弁護士からいくと、まずビビります)
・相手がでたらめな主張をしてこなくなる。
(素人をだますことができなくなる)
・裁判を見据えた対応や証拠取得を行えるので、後々取り返しのつかない失敗が防げる。

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