「見返してやろう」ジュビロ磐田 鈴木海音
色々考えましたが、いま感想として言えるのは、この言葉かなと。
2024年7月3日。日本サッカー協会(JFA)は、パリ五輪に臨むU-23日本代表メンバーを発表。ジュビロ磐田の鈴木海音は本大会メンバー18人には選ばれず、バックアップメンバーでした。
本大会メンバーにケガ人や体調不良者が出た場合、バックアップメンバーとの入れ替えは大会中も認められています。従い、今後の情勢によっては鈴木海音が緊急招集される可能性も残されていますが、選外となりました。
今回感想をまとめるのが非常に難しいです。
今この時点で単にJ1リーグ戦や将来のW杯への活躍に向けて、単に「切り替えてポジティブに行こう!」というような感想は持ち得ませんでした。
それは、長い間パリ五輪を目指して戦ってきた鈴木海音の姿を見てきたからです。
鈴木海音は15歳の頃から年代別の日本代表として活躍しました。
2022年に出場機会を求めてジュビロ磐田から栃木SCに育成型期限付き移籍。U21-日本代表での活動を続けながら栃木SCで主力選手として戦い続けました。
下表は2022年栃木SCのJ2リーグ試合出場時間 上位5人です。
鈴木海音の試合出場時間栃木SC内で 第3位。川田修平選手はGKなので、フィールドプレーヤーでは第2位。
代表活動と共に試合に出続けた鈴木海音。この時の経験が今に続く鈴木海音の礎になっているんじゃないかと思います。当時の時崎悠監督には本当に感謝です。
2023年、鈴木海音はJ2に降格したジュビロ磐田に帰還しました。この時の心境を以下のように語っています。
このインタビューでのコメントは、ジュビロサポーターとして今でも痺れます。
ただ当時J1からもオファーがあった鈴木海音。
もしこのときJ2のジュビロ磐田ではなく、J1のオファーをうけていたら・・・・?
1年早くJ1で戦う選択をしていたならば・・・・?
もしかして、2024年7月3日の18人に選ばれていたんじゃないか?
今思うと、そんな世界線も考えてしまいました。
2023年以降ジュビロ磐田でプレーしている鈴木海音ですが、確実にポジションが保証されるほどの地位ではありませんでした。
4バックを採用する横内監督のジュビロ磐田。CBにはリカルドグラッサと伊藤槙人という大きな壁が立ちふさがったからです。
この2人からポジションを奪わなければならない状況。鈴木海音は開幕戦出場を逃し、シーズン初出場は第5節。
この序盤戦の悔しさについては、2023年5月22日にジュビロ磐田公式YouTubeチャンネル公開された【DREAMS】#8 鈴木海音「W杯で優勝すること。」で心境を語っています。
J1昇格争いでのポジション争いと代表活動。
その両立は厳しかった。
2023年8月12日のアウェイ町田戦に出場して敗戦してからは、出場できない日々が続きました。
ようやく出場の機会を掴んだのは11月12日最終節のアウェイ栃木SC戦。伊藤槙人が累積警告で出場停止となり、J1昇格をかけた最後の戦いで出番が回ってきました。
前年、鈴木海音を成長させてくれた古巣栃木SCとの戦い。勝ってJ1昇格を決めたジュビロ磐田。鈴木海音にとって厳しい一年でしたが、最後の重要な試合で勝利に貢献することができました。
2024年J1に復帰したジュビロ磐田。鈴木海音にとってJ1での戦いはこの年が初めてでした。しかし伊藤槙人、リカルドグラッサとのポジション争いはこの年も熾烈を極め、開幕スタメンの座を掴むことはできませんでした。
しかし、伊藤槙人の負傷の影響もあり、第21節までの出場時間は伊藤槙人の429分を上回る1081分を記録。残された時間でJ1での実績を積んでいきました。
そして迎えた2024年7月3日。
結果は「五輪バックアップメンバー」という結果。
18人という狭き門。
パリの地でサムライブルーのユニフォームを来て、ピッチを駆け抜ける鈴木海音の姿を楽しみにしていただけに、本当に残念。
まだ出場の可能性は残されているとはいえ、選外という厳しい結果。なんと言ったらいいのかわからない複雑な感情になりました。
ひとまず鈴木海音には、ここまでの代表活動に対し、心からお疲れ様でしたと伝えたい。
そしてその中でも選んだ言葉は、冒頭の
選外とという結果を下した大岩監督を後悔させてやるくらい、この後のリーグ戦で活躍して欲しい。
世界へ、そして、W杯へ羽ばたく鈴木海音の姿を願って、これからの一つ一つのプレーを応援していきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田と鈴木海音のファン・サポーターに歓喜が訪れることを願って。
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