背番号13の想い -ジュビロ磐田 藤川虎太朗-
私がジュビロ磐田を応援し始めたのは2019年。
やっぱり、2019年に活躍した選手には思い入れがあります。
貴重な得点源 ロドリゲス、アダイウトン
J1デビュー 針谷岳晃
後半戦の守護神 八田直樹
アウェイ大分戦 ATでの決勝弾山本康裕
札幌戦での決勝PK 荒木大吾
そして、J1残留争いでブレイクした藤川虎太朗です。
その藤川虎太朗が、育成型期限付き移籍していたギラヴァンツ北九州から約1年半ぶりに復帰しました。
2019年 抜擢とブレイク
2019年、J1で戦っていたジュビロでしたが、なかなか勝ち点積み上げられずに下位を低迷し、残留争いに巻き込まれました。
しかし、残り8試合となった2019年9月28日 第27節 アウェイ大分トリニータ戦の山本康裕での劇的なアディショナルタイムの決勝ゴールで勝利した試合。この試合が藤川虎太朗のJ1デビューとなりました。
当時高卒3年目だった虎太朗を抜擢したのは、シーズン終盤に就任したフェルナンドフベロ監督でした。
その大分戦後は、最終節アウェイ神戸戦まで7戦連続スタメンで起用された虎太朗。
この年、結局はJ2降格となるジュビロでしたが、ホーム最終節まで残留可能性を残すという粘りを見せました。その原動力の一人が藤川虎太朗でした。
その象徴が、2019年11月2日アウェイ清水エスパルス戦。
残留を懸けて、そして絶対に負けられない「静岡ダービー」。大舞台でスタメン出場した虎太朗は、前半39分で先制ゴールを決めてくれます。
これが虎太朗のJ1初ゴールとなりました。
この静岡ダービーはDAZNで観ていたんですが、今でも
「やっぱり、アイスタ行けばよかった。」
と悔やむ試合なんですよね。
虎太朗の先制ゴールの後、追いつかれるのですが、アダイウトンの決勝ゴールで勝利した最高のゲームでした。
尚、上記Twitterの動画では、実況の下田恒幸さんが「上原」と言ってますが、すぐ誤りに気づいて「藤川」と訂正しています。下記ハイライト動画をご覧ください。
背番号「13」
2021年から背番号を「26」から「13」に変更しています。
2020年までは宮崎智彦が背負っていた番号でしたが、契約満了となったため「13」が空きました(宮崎智彦は2021年にファジアーノ岡山所属となりました)。
この理由について、2021年2月3日の鹿児島キャンプ中のインスタライブで語ってます。
チームには「13番に替えたい」と自ら申し出たそうです。
大久保嘉人が川崎フロンターレ在籍時の背番号13です。
大久保嘉人は2018~2019年にジュビロ磐田に在籍しており、虎太朗は2020年4月28日公開のJubilo TV STORY #1で大久保嘉人から大きな影響を受けたことを語っています。
偉大な先輩である大久保嘉人に励まされ、多くを学んだ虎太朗。
背番号13を背負うことで、大久保嘉人へのリスペクトを示し、ジュビロで結果を残すことの覚悟を持ったのだと思います。
2021年 武者修行へ
しかし、2020年、2021年の虎太朗はなかなかスタメン定着とまではならず、特に2021年は出場時間が激減しました。
J1デビューした2019年以降リーグ戦出場実績は以下の通り。
2019年 J1:8試合(452分)出場、1得点
2020年 J2:18試合(820分)出場、2得点
2021年 J2:16試合(199分)出場、0得点(第21節まで)
2021年は、経験のあるメンバーを固定して戦う傾向にあったので、虎太朗を含め若手を起用する機会が減る傾向にありました。
また、虎太朗の主戦場となるトップ下は、2020年に大森晃太郎、2021年に大津祐樹がジュビロに移籍したため非常に層が厚くなっていました。
2021年5月6日のジュビロTV#449で、虎太朗自身もトップ下の層の厚さを自覚していることを語っていました。
2021年のジュビロはJ1昇格へ駆け上がっていました。
しかし、虎太朗がこのまま出場機会が限られた状態で過ごすのは、サッカー選手としての成長にも影響する可能性があります。
そして、2021年8月23日、ロアッソ熊本へ育成型期限付き移籍することがリリースされました。
2019年終盤に鮮烈な活躍をした虎太朗。非常に期待はしていたのですが、2021年当時のジュビロの状況でチームに残るよりも、他チームで多くの試合出場を得て武者修行した方が、虎太朗自身のサッカー人生、そしてジュビロの将来としても良いと判断したのだと思います。
翌2022年にはギラヴァンツ北九州に移籍し、既に北九州に期限付き移籍していた虎太朗と同期の針谷岳晃と共に武者修行を続けます。
2023年 帰還
ジュビロは2023年、たった一年でJ2に降格してしまいました。
更にファビアンゴンザレスの二重契約問題で選手補強ができません。
ジュビロ最大の危機となった2023シーズンに虎太朗は武者修行から帰還しました。
更に、針谷岳晃、中川創、鈴木海音も期限付き移籍から帰還しました。
J2降格でチーム状況が厳しい中で若手が帰還してくれた事は、ジュビロサポーターとしてこれほど嬉しく、頼もしいことはありません。
そして、注目の背番号は、やはり「13」でした。
再び背番号「13」を背負う虎太朗。
改めて大久保嘉人への恩返し、そして新たなポジション争いに勝つことの覚悟なのかもしれません。
トップ下は、虎太朗移籍前のメンバーが全員残っています。簡単にはスタメン奪取することは難しいと思います。
でも、虎太朗含め若手達はジュビロのベテラン達の壁を乗り越える年にして欲しいのです。
2023年は横内監督が目標に掲げたように「チームの基盤作り」と「成長」の年です。
2019年終盤に、ベテラン達と共に堂々と戦ったあの虎太朗の姿を再び観たい。
虎太朗の「成長」と共に、来年再びJ1に乗り込むことを願っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田のファン・サポーターに歓喜が訪れることを願って。
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