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フルシーズン戦う ジュビロ磐田 小川大貴

「これまでで一番、調子が良い。けがをせず1年間を戦いたい」

小川大貴コメント:2023年2月4日 中日新聞より

2023年ジュビロ磐田の鹿児島キャンプ。その最終日の2月4日は、清水エスパルスとの練習試合でしたが、冒頭はその前日の小川大貴コメントです(中日新聞より)。

精力的にキャンプに取り組んだ様子がうかがえます。

しかし、大貴は昨年J2降格が決定したことに対し、失意に陥ったように思えました。

失意の2022シーズン

個人的には本当に得られるものが少なかった、むしろ失うものが多かった1年だと感じています。個人としてもチームとしてもグループとしても色々なトライをしてきましたが、そこの積み上げというのは正直ほとんど無かったかなと思いますし、この現実から目を背けてはいけないと思います。

小川大貴コメント:ジュビロ磐田公式ホームページより

2022年11月5日、最終節ホームヤマハスタジアムでの京都戦をスコアレスドローで終えた後の大貴のコメントです。

ジュビロは京都戦の前節、第33節アウェイガンバ大阪戦で既にJ2降格が決定していました。

J2降格が決定したガンバ大阪戦後の山田大記のコメントは、2023シーズンが0からのやり直しになることを語っていました。

山田大記は小川大貴にとって明治大学時代の先輩にあたりますが、大記と同様に失意と危機感に満ちたコメントだったことがとても印象的でした。

2023シーズン契約更新

2022年12月21日、小川大貴の2023シーズンの契約更新がリリースされました。

ジュビロ一筋10年目の大貴。最終節のコメントで失意を滲ませながらも2023年を見据えたコメントにも受け取っていたので、残留してくれるだろうと期待はしていましたが、改めて契約更新のリリースがあった事にはやはり嬉しく思いました。

社会貢献

小川大貴の魅力を語る上で欠かせないのが、社会貢献への意識の高さです。その姿勢にはいつも感心していました。

毎年、山田大記と共に行っている小児病棟に入院している子供達へのクリスマスプレゼントはその代表的な活動の一つです。

子供達へのサポートや支援には精力的で、選手会長としての活動では、磐田市小学生一斉観戦授業では試合後に子供達に向けて挨拶してくれるのが恒例でした(2022年は松本昌也が挨拶)。

また、磐田市の小学校と中学校の卒業式には、祝電とビデオメッセージを送ってくれます。

特にコロナ禍の2020~2022年は、選手達と直接触れ合える機会が殆ど無くなってしまったのですが、このように地元のJクラブの選手達が子供達に向けてメッセージを発信し続けてくれることで、すごく思い出に残りますしジュビロサポーターの裾野を広げる意味でも非常に有意義だと思います。

ケガとの戦い

私は2019年からジュビロ磐田の試合を観ているのですが、2021年、2022年と大貴は試合中の負傷によりシーズン途中で離脱しています。

ジュビロサポーター歴が長い人ならば、2016年の右膝前十字靭帯損傷、半月板損傷の大けがの事もご存じかと思います。

大貴に限った事では無いのですが、負傷離脱することは選手本人やチームはもちろん、サポーターにとっても本当に悲しい出来事です。

特に今年のジュビロは選手補強ができませんので、一人欠けるだけでも大きな痛手になります。

ケガへの想いがが強く表れていたのが、毎年恒例の秋葉神社での必勝祈願の参拝。

秋葉神社には、「天狗の皿投げ」という願い事を書いた三枚の皿を崖下の
輪の中に入れば願いが叶うという願掛けがあるのですが、小川大貴は3枚全て「ケガをしない」と書いて投げ込んだことを語っています。

2枚が輪の中に入って1枚は枠に当たるという縁起のいい結果。

この願掛け通り、大貴がシーズン通して出場できれば非常に心強い。

遠藤保仁もことあるごとに「健康第一」を目標として公言していますが、シーズン通してケガ無くコンディション整えることは、特にベテランの域になると重要なのでしょう。

大貴がシーズン通してケガ無く戦えることを切に願ってます。

2023シーズン

横内監督が2023シーズン年始に掲げた目標「基盤づくり」。

それに関連する大貴のコメントとして、2022年最終節後のインタビューではジュビロの弱点として指摘され続けた「強度不足」に対してこのよう発言しています。

練習で強度の高いトレーニングができていたかというと、もちろんできていた部分もあるかと思いますが、振り返ってみるとまだまだなのかなと思います。このことにどれだけの選手やスタッフが気付いて、取り組むことができていたのか、そこができていなかったからこういう結果になってしまったのだと思います。

小川大貴コメント:ジュビロ磐田公式ホームページより

横内監督は日本代表選手の強度と速さを見続けていますし、ジュビロの選手達に対しても要求するでしょう。

大貴は強度への問題意識はあったものの結果として不足していたことに反省点を見出していました。これは、横内監督の「基盤づくり」と相通じる課題だと思うので今年こそ磨いて欲しいと思います。

しかし、強度や速さは一朝一夕に身に付くものでもないと思います。

2023シーズン、特に序盤はサポーターも我慢を強いられる試合展開になる可能性があります。

ここ数年、長期目線でのチーム作りができなかったジュビロですので、小川大貴はじめ選手・監督が新たに作り上げる「基盤づくり」の取り組みを応援したいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田と小川大貴のファン・サポーターに歓喜が訪れることを願って。


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