マーダーミステリーたる要素とは?

全体公開にするつもりなので、簡潔に。

「マーダーミステリーとは何なのか」という部分でたまに話題に上がるので、自分なりの結論を書かせていただこうかなと。

マーダーミステリーは「いいとこどり」のコンテンツで、その「いいとこ」がちゃんと全部バランスを保ったときに成立する「ゲーム」だと思っています。

ストーリーがあって
プレイヤーが登場人物となり
協力要素があって
推理要素があって
情報の非対称性があって
対立要素と、それによる情報共有のジレンマがあって
それら全てがバランスよく組み立てられたゲーム

それがマーダーミステリーではないでしょうか。

全く新しいジャンルというよりは、「今まであったジャンルを寄せ集めていかに良いバランスに持って行くか?」という発見であって、個々の要素に凄い新しいというものはないのかなと。まあ、どんな新ジャンルでもそんなものだと思いますが、マーダーミステリーは特に顕著なのかなと思います。

故に「簡単に作れそう」と錯覚します。重要なのは「バランス」という目に見えないモノなので。面白いものが出来るかは別として、参入障壁は低いでしょう。

ただ、テストプレイ等々結構やってきて、失礼な話をすると、やはりテスト段階では9割が面白くないです。もっと言えば半分以上が「ゲームとして成立してない」です。

どうすれば良いのか?
詳しくは「マーダーミステリーの作り方」でも少し語っているので観て貰えると嬉しいですが(お陰様で毎日ちょこちょこ売れてます!)最近テストプレイして感じた点を少し後述します。

よくある勘違い

よくある勘違いは次の2点が押さえられていないからではないかと思っています。

1.犯人は確定できるように作らなければならない
2.犯人を確定させなければならないわけではない

一見矛盾しているように見えるかもしれませんが、要は「シナリオは解けるように作らなければいけないが、必ずしもプレイヤーが解けなくても良い」ということです。

テストプレイをしていると「これ絶対分からないよね?」とか、反対に「これどう考えてもこの人犯人になるよね?」とか、どちらかが欠けているものが多いです。感覚的には前者が多い気がします。

マーダーミステリーは犯人もプレイヤーになるわけですから、犯人捜しの道筋を示し過ぎてもダメです。

ミステリーのコンテンツを作っている方は納得できない部分もあるかもしれませんが、犯人もプレイヤーである以上「解くことを目的にしている」のは間違いないのですが、かならずしも「解かせるゲーム」ではないのです。

ウチのDC(GM)には「プレイヤーが犯人に辿り着かなくてもそれが彼らの物語だから、助けすぎない」という指導をしています。お恥ずかしい話ですが、最近、これでクレームがあって、今一度指導しました。

ただし、ちゃんと「解けるように作る」のは必須です。

ここがマーダーミステリーを作るうえでの難しさだと思っています。正直な話、リリースされている作品でも、解けるように作られていないと感じる作品もあり、そういう作品に触れた方が同じような作品を作り始めていると感じています。

作者の世界観を伝えたい気持ちは分かりますが、解法のないマーダーミステリーは出口のない迷路であり、作者の世界観をただ読まされているだけということになりかねないので、終わった時に、たとえ解けなくても「あー!気付けてもおかしくなかった!」って感想になるように作って貰いたいなと。

そして、たとえ正確な解法が分からなくても、動機や時系列など「なんとなく」である程度犯人が絞れるようにするのが個人的には良いと思っています。

殴り書きですが参考になればー


ちょこちょこですが、マーダーミステリーについて書いているのでこちらもよろしければ!


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