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これからの自分が見えているか

「未来」について聞かれた。

「あなたの目指している、もしくは理想の未来を教えてください」
正直、困った。
未来なんて言葉、子供とか若い世代のものみたいに
思っていたし、久しく考えた事もない。

社会に出て、ある程度年数が経つと、未来なんて言葉
どこかに忘れてきた感があって。

もしかすると、忘れてきたというより、目の前のことで
いっぱいいっぱいになっていたのかもしれない。

未来を考えるのも、生きていく上で必要なことが中心で
未来は現実の積み重ねでしかなく、夢に近い部分は
とっくに途中でどこかに置いてきた感じだった。

ギランバレーになった時の「未来」

ギランバレー症候群になって、未来=なりたい自分
にはなったけど、もっと具体的な事だった。

起き上がる、座る、立つ、歩く、飲み物を飲む、
食事を摂る、お手洗いに行く、自分で着替える。
生活に必要な事が1つでも多く出来るのが
自分の憧れる、なりたい未来の自分だったし、
逆にそれ以上のことはなかった。

患者会からオンライン、配信へ。

数年経ち、ある程度自分のことが出来る様になった頃、
感染症の影響でオンライン主流になった。
体力は今以上になかった時期も、オンラインだったから
色んなイベントやセミナーに参加が出来た。

会場まで出向かなくても、自宅から参加できることが
どれだけ私の世界を広げてくれたか分からない。
ちょうど外に意識が向いた時期と重なったおかげともいえる。

普段なら気後れして絶対に参加しない、セミナーやイベントにも
患者会がきっかけで患者会の代表やメンバーと出てみた。

周りの人の肩書や経歴に小さくなりつつも、
今まで知らなかったことや活動を知るのが楽しく、
自分一人でも少しずつだが参加する様になった。

感染症拡大で対面が減り、オンラインだからこその距離感や
関係に助けられ、今なお楽しく色々なところに出没している。
ただ未だに「こんなところに来てしまった」感は消えず、
積極的な参加とは言えないけど、大変な進歩だ。

何も知らない自分、考えたことのない色々

そうした人を含めたたくさんの人の話を聞き、意見交換をし、
意見を聞かれて答えているうちに、自分がいかに今まで
考えたり、話したりという事をしてこなかったのかと愕然とした。

その場の和を乱さないというか、上手く場が収まることばかり
考えて来たので、自分はこう思うがない。
自分の好みや主張もないに等しく、いかに狭い世界で
ただぼーっと生きて来たんだと悲しくなった。

病気になった事で初めて知った保険制度も多かったし、
後になって知っていればというのもあったと思う。
自分が寝たきりの時に情報を得る手段がラジオしかなく
その不安からstandFMを始めた。

「挑戦と対話」

そこまで考えて、やりたいことというより、
未来の自分も続けていたい事は「挑戦と対話」だと思った。

出会う全ての素敵な人やすごい人を通じて
知らなかった活動や考えや意見や制度や色々を知って
いいなと思ったものを自分も誰かに伝えたり、
より良いものにしていくために色々話したり。

人との出会いで広がっていく世界を
自分も楽しみながら、自分が良いと思ったモノを
色んな人と共有したり、より良くしていきたいなと。

挑戦と対話何てカッコよく言ったけど、
要は自分のことをより深く知りたい。
そして今までは気後れしたり、避けていたりしたことにも
とりあえずやってみるで挑戦してみて、それから考える。

そしてその場での出会いを大切にして
たくさん話して、柔軟な見方や考えの出来る
そんな自分になっていたい。

未来が楽しみになって来た!


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