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名言のお話

『人生で起こってくるあらゆる出来事は、自らの心が引き寄せたものです。
心に何を描くのか。どんな思いをもち、どんな姿勢で生きるのか。それこそが、人生を決めるもっとも大切なファクターとなる。』


――稲盛和夫

今回ご紹介するのは、経営者、稲盛和夫さんの言葉です。
日本を代表する経営者である稲盛さんは、京セラや第二電電(現KDDI)などを創業し、日本航空(JAL)を再建へと導きました。科学、技術、思想、芸術分野に貢献した方々に贈られる国際賞「京都賞」を創設した稲盛財団を私財で立ち上げたほか、経営塾「盛和塾」(2019年に閉塾)の塾長として国内外の経営者育成に尽力。89歳の現在もなお、経営者のみならず多くのビジネスマンに影響を与えています。

この言葉との出会いは、稲盛氏の著作「心。」です。
この本の中で稲盛さんは「利他の心」で生きることの大切さを語りかけています。
自分さえよければいいという「利己の心」で行動すると、誰も手を差し伸べてくれない。ところが他人が喜ぶことをするという利他の心で判断した行動は、周りの人が力を貸してくれ、結果的に自分自身の視野も広がっていき、他人のみならず自分の成長にもつながる。
他人を思ってした行動が、自らのもとに返ってくるのです。

稲盛さんは言います。
「人生は心のありようで全てが決まっていきます。(略)いまどんなにつらい境遇にあるとしても、それにめげることなく、気負うこともなく、ただ前向きに歩んでいってほしいのです。(略)いかなるときも自分の心を美しく、純粋なものに保っておくということが大切です。」

「利他の心」をもって、謙虚な気持ちを忘れず、自分を律して行動する。尊敬と思いやりをもって他人に接し、他人のために何ができるかを常に考えていく。

・・・ここで考え違いをしてはいけないのは、
「他人のためにする行動」は「自分がされてうれしいこと」とは必ずしも一致しないということです。
たとえば私は親しい友人からワインを贈られたらとてもうれしいですが、もし私がアルコールを飲めない体質であれば、手放しで喜べるものではないでしょう。
「他人のためにする行動」とは、その人のことを考え、寄り添い、時にはコミュニケーションをとりながら、最上の方法をあれこれと試みていくという、実にシンプルなことだと思っています。

折に触れて手に取ることの多いこの本ですが、読むたびに新たな発見や気づきをくれる、大切な一冊です。

人から沢山の事を学ばせてもらい、本から人生の道を学び、日々成長させてもらっています。

金澤幸雄

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