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不動産投資のお話 -リバースモーゲージ

金澤幸雄です。

リタイア後の生活について考えるとき、やはり気がかりなのはお金のことでしょう。老後の資産運用に関する記事や書籍、セミナーなどで「リバースモーゲージ」という単語を目にする機会も多いと思います。

リバースモーゲージ型住宅ローンとは、主に高齢者向けの資金繰りの仕組みのひとつです。

リバース(逆)モーゲージ(抵当権)という名前のとおり、一括で借入れた分の残高を最後にまとめて返済するという仕組みで、住宅ローンとは真逆とも言えますね。
自宅などの手持ちの不動産を担保に生活資金を借り入れ、契約者が死亡した際に残債を一括返済するという、いまシニア層を中心に注目が集まっているローン商品です。

お金の受け取り方には大きく分けて3種類あり、毎月決まった額をもらい続ける「年金タイプ」、一括で受け取る「一括タイプ」、あらかじめ定められた枠の中で、その都度必要な額の融資を受ける「都度融資タイプ」があります。

普通の住宅ローンとリバースモーゲージの違いは、

  • 住宅ローン:まずお金を借り入れて不動産を購入し、それを担保に毎月元本と利息を返済する

  • リバースモーゲージ:既に所有物している不動産を担保にお金を借り入れて、契約者が死亡した際に残債を一括返済などする

    となります。

例えば、住宅ローンからリバースモーゲージへ借り換えをするとします。
住宅ローンの場合、月々の返済は元本と利息ですが、リバースモーゲージの支払いは利息のみです。従って、やり方によっては月々の返済金額を減らすことができ、老後のお金に関する負担の軽減が期待できます。

一見するとメリットしかないように見えますが、リバースモーゲージの重要なデメリットには、存命中に担保となる不動産価値が下落した場合、融資限度額も引き下げられるリスクがあります。また、長く生きられた場合、当初の融資限度額まで元気なうちに使い切ってしまうことも考えられます。

このリバースモーゲージと比較対象になるサービスとして、まず所有している住まい(不動産)を売却して生活資金を受け取り、売却後、所有権は移転するものの、賃貸借契約を結び、家賃を支払うという形でそのまま住み続けるという「リースバック」がありますが、それはまた別の機会にお話ししたいと思います。

「人生100年時代」という言葉が提唱されてから数年。もし100歳を超えて生きられるとしたら、65歳で定年を迎えるとしても、その後の生活はなんと40年近くにも及びます。
豊かな老後を過ごすためにも、今からあれこれと情報収集しておいて損はないでしょう。

金澤幸雄

Photo by Redd on Unsplash

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