海外ファンの熱量を感じて震えた話
こんにちは、コミュニティマネージャー修行中のKanayan(@kanayan3828)です。「Gaudiy Advent Calendar 2022」の16日目を担当します。
気づけば今年も終わりが近づいていますね。GaudiyにJoinして約半年、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
1年前の今ごろ、まさか自分がGaudiyに入社し、アドベントカレンダーに参加してるとは予想もしてなかったです。
今振り返ってみても、今のフェーズのGaudiyにJoinできたことが嬉しくもあり、大変でもあり、毎日ヒリヒリしながら楽しく働いています。
1年前の今ごろ、人生一度きりと思って挑戦的な環境で働くことを選択した自分に感謝です。(その時の心境をまとめたnoteがあったりします。👇)
さて今回のアドベントカレンダーでは、Gaudiyで運営する「約束のネバーランド」の公式ファンコミュニティ「みんなのネバーランド(以下、みんネバ)」で、海外ファン向けに実施した施策についてお話させていただきます。(まだ走り始めた取り組みなので、その点ご容赦いただけると嬉しいです🙇♀️)
まさか私が英語を使って仕事しているなんて…人生わからないものだなぁとつくづく思います。
約ネバは、世界でも人気IP!
約ネバが世界でも人気があることは、みなさんご存知でしょうか?
世界230ヵ国以上のユーザーが利用する日本のアニメ・マンガの評価・口コミサイト「MyAnimeList」で、10段階評価で8.53の高評価をうけるほど世界で人気がある日本のIPの1つです。
世界中の人から約ネバの英語表記「The Promised Neverland」を略した「TPN」の名称で親しまれています。
「約束のネバーランド」の公式Twitterや作画を担当されたポスカ先生のTwitter、「#TPN」で検索すると英語・中国語・韓国語、さらにはアラビア語の投稿もあり、世界各国で人気があることがうかがえます。
また、海外でも約ネバのファンアートは楽しまれています。連載終了した今もなおキャラクターの誕生日を中心に、みんネバはもちろんTwitterやPixivで多くのファンアートなどが投稿されています。
海外ファンにコミュニティを楽しんでもらう
このように、約ネバには熱心な海外ファンが存在しているにも関わらず、公式コミュニティであるみんネバでは顕在化しない課題がありました。
どうすれば海外ファンがコミュニティで活動してくれるか…0から考えながら下記を実施していきました。
①海外ファンがコミュニティで発信しづらい理由を考える
とある論文で、英語を第二言語として学んでいる(ESL)韓国人にとって、「英語しか使用できない」という制約が、レストランでの食事体験にどのような影響を与えるか研究したものがありました。(Kim, E. E. K., & Mattila, A. S. (2011). The Impact of language barrier & cultural differences on restaurant experiences: A grounded theory approach.)
そこでは以下のように書かれています。
上記の内容は、エドモンドソン氏が提唱する心理的安全性が低くなる要因と類似していることがわかります。
「言語が違えば発信しづらい」を分解すると、①心理的安全性が担保されていない、②投稿でなにか起きたら自分の責任だと強く思うメンタルモデルがあると推察されます。
そのため、海外ファン向けの施策を打つときには、
・投稿前までは、心理的安全性を担保する仕組み
・海外ファンの投稿でなにかおきた時のサポート
が重要だと少しみえてきました。
②何をするか決めて、参加者を集める
①をふまえて、海外ファンがコミュニティ内で活動するファーストステップとして、心理的安全性を高い状態が保てる「同じ言語話者のみが参加でき、限られた人しか参加できない限定チャット」を開設することにしました。
Fanlinkは国籍のデータを収集していないため、ユーザー名やプロフィール内容をみながら地道にピックアップしていき、その中で直近1ヶ月あたりのログイン数が特に多い順にソートをかけてリストをつくりました。
まずは関係構築も含め、「英語のみ利用可能な限定チャットに参加しますか?」と簡単なヒアリングを実施しました。
どの方も「ぜひ!」という肯定的なお返事をいただき、さらには率直なご意見もお伺いすることができました。
海外ファンとのDMによるコミュニケーションを通じて、改めて今のコミュニティでは心理的安全性を担保できていないことを痛感。一方で、安全性を担保することができたら、もっと海外ファンは活動するのではないかという期待もわいてきました。
③限定チャットでマッチングしてみる
今回は初めてということもあり、きちんと対応できる範囲でやりたい&より心理的安全性を高めたい、という意図で限定チャットへの参加者は、約ネバへの熱量が特に高い2名を選出しました。(その他の観点は以下記載)
従来、限定チャットは他コミュニティで複数回試しており、運営事務局がファシリテートしないと会話が成立しない課題が何度もあげられました。「目的がない状態で、薄い共通点を持つファンたちを集めても無風状態が続く」ということが、現時点でみえてきたところです。
今回は、IPへの熱量が同じように高くて、2人しかいない環境。今までと少し違う環境で試したところ…
運営事務局側の仲介なく2人で質問しあったり自分の思いを語っていたり、一定会話が成立している状態でした。途中からスペイン語に切り替わったり、イラストを共有したり自由な雰囲気がとても良かったです。
③会話が止まったら運営事務局からも質問してみる
とはいっても、やはり会話は途切れます。その時は運営事務局から新たなお題を投げかけもう一度会話のきっかけをつくりました。
会話のラリーをみながら、2人は補完性(補う関係)よりも類似性(似ている関係)が強そうという仮定をたて、2人の共通項「約ネバ / キャラへの特大な愛」×「考察」をかけあわせて質問してみました。
そうしたら、2人とも過去みたことがない長文で答えてくれました!内容も1つ1つ丁寧に書かれており、心のそこから約ネバが好きなことをうかがえました。
海外の方が日本のコンテンツにこんなにも高い熱量を持っていることを純粋に嬉しく思ったと同時に、世界中の人が夢中になるコンテンツを中心としたビジネスの可能性を身を持って感じることができました。
現在も限定チャットは稼働中。今後は、参加者を増やすことを視野にいれつつ、海外ファン固有のペインやニーズの深堀など、チャット上でヒアリングしながらユーザー理解を進めていく予定です。
英語ができなくてもなんとかなる
この施策を通じて、私は英語でチャットすることが断然増えました。が、実は私、中学3年レベル(それさえも危うい)の英語力しかないのです…orz (がんばりますぅう)
それでも乗り切れたのは、DeepL様のおかげです。いつもありがとうございます。
最近DeepLの利用頻度が増えたことで、「やさしい日本語」が得意になってきました。「やさしい日本語」とは、難しい言葉を簡単な言葉に言い換えたり、一文を短くしたりするなど普通の日本語よりも簡単で、外国人もわかりやすい日本語のことです。
自分が理解できる英文に翻訳されるまで、「やさしい日本語」に置き換えるのがおすすめです。伝わらないレベルの変な文章になるリスクが最小限に抑えることができると思っています。
さいごに
と、少しきれいにまとめましたが実際には順番を前後しながら1-2週間くらいで限定チャットの取り組みを実施しました。各所サポートいただきありがとうございました!
また、今回熱量高い海外ファンに接し、「連載終了後もこれだけIPを愛してくれている"この人"たちが報われてほしい!」と強く思いました。
まさに、そんな世界をつくろうとしているGaudiy。コンテンツ大国である日本の強みを活かして、世界中の誰もが「推し活」で生活できる、ファンに還元される壮大な世界観にチャレンジしていきます。
ご興味あるかたは、ぜひ採用情報をチェックしてください!
今年はびっくりするような方が続々入社されてビビりましたが、来年もどんな方と一緒に働けるか今からとても楽しみです!
明日は同じチームのコミュニティマネージャーの呉易平さん(@wuyiping7)が書いてくれます!
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