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歎異抄を読んでみよう(3)

阿弥陀仏の誓い

その1
 阿弥陀さまの想像もつかないような誓いによって、お浄土に往生 させてもらえると疑うことなく信じて、ありがたくってお念仏せず にはいられなくなったときには、もう阿弥陀さまによるお救いが確実な ものになっているわけ。で、その阿弥陀さまの誓い、つまり 阿弥陀さまが真に願われたことは、「年齢だとか善悪だとかはいっさい 関係なく、すべての人を救うぞ」ってこと。私たちは、信じるだけ。だって、 修行をしても続かない、しようとも思わない、覚るってなに、そんな ことより金だ、飯だ、酒だーってなぐあいの私たちこそ救ってやろう、 っていうのが阿弥陀さまの願いなの。だから、中途半端になっちゃうような 修行なんか目じゃない。「なむあみだぶつ」のお念仏がイチバン! 修行しないとダメなんじゃないかと思うかも知れないけど、阿弥陀さまの お力を信じないほど悪いことはないんだからね。
と、親鸞さまはおっしゃいました。

安曇野市高山寺のホームページ

第一条
 一 弥陀の誓願不思議にたすけられまゐらせて、往生をばとぐる なりと信じて念仏申さんとおもひたつこころのおこるとき、すなわ ち摂取不捨の利益にあづけしめたまふなり。弥陀の本願には、老少・ 善悪のひとをえらばれず、ただ信心を要とすとしるべし。そのゆゑ は、罪悪深重・煩悩熾盛の衆生をたすけんがための願にまします。 しかれば本願を信ぜんには、他の善も要にあらず、念仏にまさるべ き善なきがゆゑに。悪をもおそるべからず、弥陀の本願をさまたぐ るほどの悪なきゆゑにと云々。

ある宗教団体の勧誘の時に

ある新興宗教の勧誘が私の家に来ました。
気が向いたのでちょっと話をお聞きしたのですが、なんでも、その宗教では、入信しないと恐ろしいことになるそうです。特に他の信仰を持っていたらえらいことです。
で、私は言いました。
「申し訳ないですが、私の神様は心が広いんで、そこいらのことすっ飛ばして救ってくれるということなんで無理ですーぅ」
多分理解してもらえなかったと思うのですが、早々に引き揚げてくれました。

念仏申さんとおもひたつこころのおこるとき

様々な解説をみて行くと、「ありがたくってお念仏せず にはいられなくなったときには」という部分が大切だと書いてあります。
「念仏にまさるべ き善なきがゆゑに。悪をもおそるべからず、弥陀の本願をさまたぐ るほどの悪なきゆゑ」という部分が強いので、ついついそこに目が行きがちですが、そこは看板です。
例えば、うまそうなラーメン屋があって、インスタ映えする見た目で、いろんなとこで宣伝していたら気になるでしょ。
なので、これはキャッチコピーみたいなものです。
そして、行ってみました。注文しました。食べました。
「すげーうま!」と思った。それが
「念仏申さんとおもひたつこころのおこるとき」
です。それを知ってしまったらもうこのラーメンの「とりこ」です。
で、このラーメンを作った人のことが気になる。
どうやって、この味にたどり着いたのだろう。どうしたこんな味が出せるんだろう。どんな材料を使っていて、どんな修行をしたんだろう。
そのことを考える度に、また、あのラーメン店の味を思い出して、お店の名前を思い出して、いろんな人に薦めたくなる。

世界一うまい無料ラーメン店にいってみよう

ところが、このラーメン屋は無料だという。
無料なのに世界一うまい。食べればわかるのに疑心暗鬼で人が行かない。
食べた人は全員が「うまいうまい」と言うし、なんだか褒めちぎってそのラーメンの話しかしなくなるし、話している時の表情がきもい。
その美味しさの表現も意味不明。
じゃあもう一回そのラーメン食べるか?と聞くと、「もう十分、そのラーメンのことを考えるだけでお腹いっぱい」とか言う。
ラーメン食った人だけで「いやーうまかったですな」「もう、いつ死んでもいいですなぁ」とか言い出す。
いろんなラーメン屋を食べ歩いている人を見て、「そんなラーメンもいいよね」とか言っちゃって自分は行かない。
さらに、人の作ったラーメンに金を出して食べるのを満足できず、とうとう自分でラーメン作ろうとしている人にもいらんことを言って嫌われたりする。
「まぁ、いいから、とりあえず食べてみなよ、俺を信じて。無料よ、無料」とか言われても・・・・
そりゃあ一般人はドン引きですなぁ。

なんで無料ラーメン屋をやろうと思ったのか

そもそもなんで店主は無料ラーメン屋をやろうと思ったのか。
気になるとこでインタビューしたところ、
「私の作ったラーメンでみなさんを幸せにしたい。どんな人にも食べてもらいたい。お金はいらない、ただ、うちの店に来て、座って食べていただければ、美味しくてお腹も膨れるようなラーメンを作ろと思ったのです」
え、マジ!で、お客さん来られるの。
「意外と少ないです」
へー。で、無料で生活どうしてんの。
「大丈夫っす。わかりやすく言うと神様だから」
なるほど、神様っすか。じゃあ、こっちが心配することないですね。ありがとうございます。宣伝しますね。
「よろしくねー」

と、こんな感じではないかと・・・・・
あー、絶対いろんな方面から怒られる。
興味を持ったらちゃんとした解説本を読んでね。

解説は
歎異抄・執持鈔・口伝鈔・改邪鈔 <東洋文庫 33> 石田瑞麿 訳
を参考にしています。

第一条はもうちょっと続きます。


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