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長編小説『くちびるリビドー』を楽しROOM

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「私がウニみたいなギザギザの丸だとしたら、恒士朗は完璧な丸。すべすべで滑らかで、ゴムボールのように柔らかくて軽いの。どんな地面の上でもポンポン弾んで生きていけるし、水の上ではプカ…
note版は【全20話】アップ済み(【第1話】は無料で開放&解放中☺︎)。全部で400字詰め原稿用紙…
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2020年2月の記事一覧

きっかけは、R-18文学賞。/『くちびるリビドー』創作こぼれ話〈1〉

『女による女のためのR-18文学賞』というものがある。 私がこの画期的な賞の存在を知ったとき…

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「性」と「生」の交差する物語にdiveして…。/『くちびるリビドー』創作こぼれ話〈2…

前回も書いたとおり、私が「物語=小説」を書くようになったきっかけは『女による女のためのR-…

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長編小説『くちびるリビドー』第5話/1.もしも求めることなく与えられたなら(5)

「私がウニみたいなギザギザの丸だとしたら、恒士朗は完璧な丸。すべすべで滑らかで、ゴムボー…

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長編小説『くちびるリビドー』第6話/1.もしも求めることなく与えられたなら(6)

「私がウニみたいなギザギザの丸だとしたら、恒士朗は完璧な丸。すべすべで滑らかで、ゴムボー…

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長編小説『くちびるリビドー』第7話/2.トンネルの先が白く光って見えるのは(1)←無…

「私がこんなにも満たされなさを抱えているのは、たっぷりの母乳を与えてもらえなかったからに…

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長編小説『くちびるリビドー』第8話/2.トンネルの先が白く光って見えるのは(2)←無…

《それは与えられて然るべきもの。こちらから全身全霊で奪いにいく必要などあるはずがない。だ…

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長編小説『くちびるリビドー』第9話/2.トンネルの先が白く光って見えるのは(3)←無料エリアあり

永遠の片想い。そんな気分になるから、私はいつだってクールに大人でいようと努める。そう。母乳のことだけじゃない。こんなふうに表に出すことがなかったママへの気持ちは笑っちゃうほど恒士朗に対する想いと重なっていて、それに気づくたびに私は自分自身にうんざりするのだ。//物語は第2部――真実を求め、記憶の糸を手繰り寄せる。 ※第1話は全文無料公開中☺︎/* くちびるリビドー 湖臣かなた 〜 目 次 〜 1 もしも求めることなく与えられたなら (1)→(6) 2 トンネルの先が

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長編小説『くちびるリビドー』第10話/2.トンネルの先が白く光って見えるのは(4)

私も今ならわかる。あの感じこそが、恒士朗の「他人に気に入られようという下心の一切ない、純…

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長編小説『くちびるリビドー』第11話/2.トンネルの先が白く光って見えるのは(5)

 そのベンチに横たわる人を、どうして彼だと確信できたのか。  ただ私には「わかった」のだ…

長編小説『くちびるリビドー』第12話/2.トンネルの先が白く光って見えるのは(6)

「実は、ちょっと話があるんだ」  恒士朗がそう口にしたとき、私たちは並んで目の前の激流に…