見出し画像

花譜のライブを全て観測して~Count0からFAVRICまで~

みなさん、不可解(再)楽しみですか?

もちろん、私自身も不可解再はとても楽しみにしています。これまで様々なライブシーンに登場してきた花譜ですが、やはり神椿STUDIOが演出をする不可解は花譜の表現を最大限に引き出していると思います。

不可解はVtuberライブの特異点であり、まさに「きょうからあしたのせかいをかえるよ」というものでした。

しかし、花譜は一夜にして世界を変えてしまったわけではありません。当たり前ですが、それまでの大きな積み重ねがありました。そして、その成長は不可解が終わった後も続いています。

振り返ってみると、僕は花譜のライブを全て現地参加しており、この体験は貴重なのではないかと思います。成長を重視する花譜だからこそ、今しか観測できないものだからこそ、この体験は後世に残す価値があります。
花譜はどう成長していったのか? その軌跡を振り返りましょう。

Count0

それは青天の霹靂でした。当時はバーチャルYoutuberブームを迎えて初めての年末であり、Count0はその年末に相応しいメンツが集まっていました

今でこそ大物出演者の一人に数えあげられる花譜でしたが、当時の登録者数は一万人に届いておらず、糸の再生回数も数千回であり、当時推していた人からみたら衝撃が走りました。

もちろん、花譜の実力を知っている人から見れば、これほどの好機はありません。「ここで推さなくてどうする、今こそ推しどきだ」そんな気持ちでCount0に臨んだのを覚えています。

当日は「糸」「心臓と絡繰」「魔女」を披露。魔女はKOTODAMA TRIBEで先行公開されていたものの、現地を訪れることができない人も多く、自分にとってはこれが初視聴でした。

糸の空間に花譜が歌い始めた瞬間に、コメント欄が大きく流れたのを覚えています。その結果、一夜にしてチャンネル登録者が二万人を突破。急上昇一位を達成し、観測者は大いに歓喜しました。

また、この頃の花譜の歌い方は現在とは大きく異なります。初期のカバー「さよならミッドナイト」に代表されるように、当時の花譜の特徴は幼げな声で淡々と大人びた歌を歌いあげるところにありました。曲との大きなギャップが彼女の特徴で、オリジナル曲では初期曲「糸」「心臓と絡繰」「魔女」は同じようなテイストを感じさせます。しかし、この後から彼女は大きく成長していきます。

ニコニコ超会議2019 VTuber Fes Japan 2019~バーチャルさんがいっぱいDAY2~

VTuber Fes Japan 2019はアニメ「バーチャルさんはみている」に関連して開催されたイベントで、特に注目されていたのが「バーチャルさんがいっぱい」というライブイベントでした。これは花譜にとって休詩後、初のイベントであり、同時に初めてのリアルイベントでした。

また、観測者にとっては初めての大型物販でもありました。KOTODAMA TRIBEにて限定の魔女CDは発売されていたものの、それ以外のグッズは何も存在せず、ここにてKAFTシャツやタオルなどが販売されました。これを入手するのが非常に大変でした……。

(一言だけのツイートも初期っぽいですね)

そして、この場所で僕は初めて花譜の生歌を聞くことになります。
このライブは入れ替わりでVtuberが出演していく形式でした。アイドル系のノリが多いVtuber曲ですから、もちろんライブ自体も比較的テンション高めです。さて、その中で異質な雰囲気を放っている花譜はどんなパフォーマンスをするのだろうか……

花譜が登場。
一言歌を披露すると、その音に会場が飲まれていくのを感じました。先ほどまでの合いの手を入れるようなノリから、一気にクラシックコンサートのような静寂に包まれたのです。この空気の変化は現地にいるからこそ感じることが出来たと思います。

「魔女」「雛鳥」を披露した花譜は、間奏にてフードを脱ぎます。今となっては予想できるかもしれませんが、当時としては初めての出来事で衝撃的でした。また、雛鳥が披露されてまだ間もない頃だったこともあって、花譜がいるという実感を感じるとともに、花譜の物語が再び始まると確信できた瞬間でした。

そして、ここが花譜の初めてのMCだったのかもしれません。圧巻の歌で会場を包み込んだ後に「今日初めてのグッズが販売しています。ぜひお買い求めください」と語りました。その声はまだあどけなく、等身大の十五歳の姿でした。(実際にはそのときには全てのグッズが完売していました)

ライブ終了後の僕↓

そしてここから大きく花譜は変わっていきます。不可解に向けて歩みだすのです。

不可解

不可解、これはもう語るまでもありません。多くの人を魅了し、観測者を新たなステージへと誘ったのは確かです。

過去に自分もnoteを書いています。ぜひ一読して頂けると幸いです。

ここではライブレポートの外の部分――花譜の成長という点について書いていきたいと思います。ライブ中に披露された不可解はライブとして重要な曲であると同時に、花譜の変化を見る上で重要な曲です。この曲がポエトリーリーディングを採用しているからです。

花譜 #36 「不可解」【オリジナルMV「不可解」Live Ver.】

前述したように、初期の花譜の魅力は「幼げな声で淡々と大人びた歌を歌いあげるところ」にありました。しかし、徐々に感情を込めた歌い方、人々の気持ちを震わせるような歌い方に変化していきました。

「過去を喰らう」は大きなターニングポイントだったように思います。曲自体が「雛鳥」までの従来の曲調から大きく変化し、それと同時に花譜の歌い方も大きく変化しています。

過去を喰らうの歌詞では中学生から高校生になった花譜について語られていますが、歌い方の面でも「雛鳥」から変化した花譜を垣間見ることができます。ぜひ一度その視点で聞き比べてみて下さい。

花譜 #22  「過去を喰らう」 【オリジナルMV】

そして、ライブ中に披露されたポエトリーリーディングを使用している曲と言えば死神を外すことはできないでしょう。曲中の大部分をポエトリーで訴えかけるこの曲は初期の花譜では歌いきれなかった曲です。
現地で聞いたときは膝から崩れ落ちそうになりました……

【歌ってみた】死神 covered by 花譜

Vサマ

8月25日に開催されたVサマはVARKが開催したVR限定ライブです。僕はこれを目的としてVR機器を購入したため、僕にとっても初めてのVRイベントでした。初めてが花譜なんて観測者冥利に尽きるというものです。

実はVサマは現時点において唯一の花譜VRライブです。近距離で花譜を眺められることができたのはこの一度だけと言ってもいいでしょう。

その感想はというと……やはり近距離で見る花譜はかわいかった!
Vサマでは、「夜行バスにて」と「未確認少女進行形」が披露されましたが、この選曲もVRならではで非常に良かったと思います。未確認少女進行形の特徴はダンスです。ダンスを披露する場として、近距離で所作を見ることが出来るVRは最高のパートナーでしょう。実際に、僕は不可解では距離があり、良く見ることが出来なかったため、Vサマは改めてダンスを見ることができる良い機会でした。

また、MCにてミライアカリと会話するシーンがありましたが、直接他のVtuberと会話するのはこれが初めてだったように思います。ラーメンとたこ焼きが好きだそうです。

DIVE XR Fes

DIVE XR Fesは9月22日~23日にかけて幕張メッセにて開催された音楽イベントで、多くのVtuberが出演していました。花譜もその一人でした。

ここでは不可解とエリカを披露。DIVE XR Fesでは側面に大型スクリーンが配置されており、その演出もみものでした。ただ、自分のいる位置からスクリーンがかなり遠かったのもあり良く見えなかったことが残念ですね……

また、このライブでは後に活かすべき教訓が生まれています。

花譜のライブ中に暴れる人が現れ出禁になってしまった事件。推しに怒らせてしまったのはどう考えても罪です。このようなことがないような空気を作っていくことが大切です。次回のライブに活かしましょう。

FAVRIC

FASHION×VIRTUAL×MUSIC。これをコンセプトにFAVRICはバーチャルとファッションが交差する新たなイベントとして開催されました。ライブ会場も普通とは大きく異なります。中心に大きなランウェイがあり、幕張メッセのホールを囲むように巨大なスクリーンが設置されています。これによって、Vtuberが三次元上で動くことが可能になりました。

また、FAVRICの目玉はVtuberによるファッションショーであり、新規の服が制作されるという点でした。

そこで制作されたのは特殊歌唱用形態 瑠璃鶲(るりびたき)。
花譜の中で一番ごつい服です(笑)

その様子は雛鳥からまた一歩別の何かに変容したかのよう。この衣装のコンセプトはFAVRICの公式パンフレットに記載されているのでもし気になるようでしたらお買い求めください。非常に面白いです。

そして、花譜は「きみがいいねくれたら(cover)」 「Plastic Love(cover)」「魔女(大沼パセリremix)」の3曲を披露。どれもいつもとは違った趣向で選ばれた曲でした。

あっという間に会場を包み込んだ花譜はその存在感をそのままに「Plastic Love(cover)」に移ります。会場が一瞬で静寂に包まれる光景は初めてのライブである超会議から変わりません。

しっとりと歌い上げるその姿は往年の歌手のようでした。このような他のVtuberと入り混じるようなライブでは花譜の異質感、存在感が光ります。

最後に「魔女(大沼パセリremix)」。途中でフードが脱げ、衣装も大きく変化。これには大きく盛り上がりました。これは運営が分かってます。

最後に

今まで花譜のライブを観測してきた私ですが、花譜の特徴は成長だと感じています。初めてのニコニコ超会議から花譜は大きく変化してきました。「幼い声を活かした歌い方から、感情に訴えかける歌い方へ」。これを肌で感じることができたのがライブであったように思います。

そして、一言発したときの会場の空気の変化。これはぜひともライブ会場で感じてほしいところです。

そして、もうすぐ不可解(再)が開催されようとしています。残念ながら無観客となってしまいましたが、花譜のライブを観測することには何ら変わりはありません。次のライブにつなげるためにも、その目に焼き付けてまた今日から明日の世界を変えましょう。きっとまだまだ花譜は大きく成長していくはずですよ!

参考

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?