【中島みゆき】タクシー・ドライバー
『笑っているけど
みんな本当に幸せで 笑いながら
町の中歩いてゆくんだろうかね』
歌詞がぐっときます。
中島みゆきさんのタクシードライバー。
マツコ・デラックスさんもテレビで好きと仰ってましたね。
最近、この歌がぐるぐる頭の中を回っているので少しアウトプットしてみます。
『ゆき先なんて どこにもないわ』
と、タクシーに乗り込んだ彼女は、ひとりぼっちと歌います。
けれど、冒頭の歌詞の続きで、
『忘れてしまいたい望みを かくすために
バカ騒ぎするのは
あたしだけなんだろうかね』
と、私だけがひとりぼっちと思っている訳ではない、忘れたい望みがあるのは私だけではない、と悟っています。
『タクシー・ドライバー 苦労人とみえて
あたしの泣き顔見て見ぬふり
天気予報が今夜もはずれた話と
野球の話ばかり 何度も何度も繰り返す』
タクシーなんて、たくさん走ってるじゃないですか。
うちの居酒屋なんて、近くに待機してるから呼んだら5分位で来てくれますよ。
私にとってタクシーは高いから、滅多に乗らない。そんな人多いんじゃないかな。でも、だからこそ、タクシーに乗る人は、一人一人タクシーに乗らざるを得ない事情がある、と言えると思うんですよ。
早く目的地に着かないといけなかったり、大勢の人と乗っていたくなかったり、人目につきたくなかったり。
『もう行くところがな』くて、『何をしても叱ってくれる人ももういない』人も、タクシーに乗り込む。
そして、一人のような、それでいて見られているような、不思議な空間で泣くのです。
タクシー・ドライバー。
恋も思い出も涙も運ぶ乗り物っていいですね。