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蕎麦は蕎麦屋

蕎麦は蕎麦屋で食べるのが1番だ。

カップ麺やスーパーで売ってる乾麺を茹でるのとは、
全くの別の食べ物である。

以前、知人に美味いと言われて連れて行ってもらった蕎麦屋が好みじゃなかったことがあり、
東京には自分好みの蕎麦屋は無いのだと諦めていた。
けれど、このたびついに、通える範囲で美味しいお蕎麦屋さんを発見した。
その喜びでテンションが上がって、その勢いでこれを書いている。

最寄りの駅からは離れているし、
商店街を通り過ぎて裏路地に1本入った所にあるので、
お客さんは地元の人しかいない。

創業は大正時代ということで、
外観は年季が入っているが、
店内は綺麗に清掃されている。
古いながらも大切に手入れされて、
丁寧に営業を続けてきたんだろうなぁ。
明るくて温かい。

店はほぼ満席だった。

ランチから蕎麦飲みしてる常連さんとか、
仕事中のランチで立ち寄った作業員の男性2人組とか、
1人でカツカレーを黙々と食べてるお兄さんとか、
近くに住む若いカップルとか、
色んな地元のお客さんがいる。

座敷の席に案内してくれたお母さんが、
明るくてニコニコしてて感じが良い。
出されたお茶が美味しい。


しっかり食べたかったので、
親子丼とせいろのセットを頼んだ。

店内は満席だったので、
10分くらいは待ったと思う。

スマホを眺めながら暇を潰していたら、食事が届いたところでビックリ。
お盆に乗り切らないボリュームの品々。

お蕎麦&親子丼の他に、
お新香と小鉢とお味噌汁までついてきた。
これは思わぬ嬉しい誤算。

そして、一口ずつ食べてみたところ、
全部がちゃんと美味しくて感動!

お新香。
きゅうりはちゃんと糠漬け。
白菜しっとり。
沢庵も自家製だと思われる無添加の味。

小鉢。
小松菜と油揚の炊いたやつ塩加減優しくて好き。

親子丼。
卵より具材がたっぷり。
なぜか味染み筍ゴロゴロ。
鶏肉は普通。
これがすごく良い。

お味噌汁。
豆腐とワカメのシンプルな味噌汁だけど、
おだししっかりひかれてるし、
ワカメもお豆腐もたっぷり。

お蕎麦。
好みの白くて細いやつで最高。
めんつゆも昔ながらの甘しょっぱいやつ。
めっちゃ好み。
ネギは新鮮。
ワサビも辛すぎずちょうど良い。

美味しいご飯に感謝しながら、
孤独のグルメの井之頭五郎よろしく、
あっという間に平らげる。

斜め隣の席のお兄さんのカツカレーを見ながら、
次回はカレーを食べようと心に決め、
お茶を飲んでいたら、
蕎麦湯持ってきてくれた。

とろとろあつあつの蕎麦湯。
ホッとする。

待ちのお客さんが途切れないので、
蕎麦湯を飲み干したら
すぐに席を立ってお会計した。

ふと厨房を覗くとスタッフ全員が女性。
ホールも女性。
丁寧なお仕事で皆さん笑顔がステキ。

しっかり声かけあってて、
楽しそうにお仕事されてて、
活気があって良い。

喜びを伝えたくて深々とお辞儀して
「全部が大変に美味しかったです。
ありがとうございます。」
とお伝えした。

最後に出てきてくれた、
ご高齢のお母さんが店主かな。
お釈迦様みたいに優しい笑顔のかわいいお母さん。
大好きだー。

「また来ます。」
と、目を見て伝えた。

帰り道、ちょっと泣きそうになった。

ここまで読んでいただきありがとうございます。スキやシェアとっても嬉しいです!サポートしていただいた場合は、音楽やカレーケータリングの活動や、学びのための読書などに使わせていただき、また活動の中で感じたことをnoteで言葉にして、お返ししていきます。