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変なシリーズ:「不思議な家と僕がオバケになるまで」第四話

【前書き】

皆様、お疲れ様です。
カナモノさんです。

「悪魔と青年が紡ぐお話を、シリーズとして書いたら。」
その四話目、あつ森の攻略本ってめちゃくちゃ分厚いですよね。

少しの間でも、お楽しみ頂けていることを願います。


【不思議な家と僕がオバケになるまで】第四話
「不思議な地図」

作:カナモノユウキ


《登場人物》
・きつね 心の悪魔「アコ」と共に過ごしている青年。
・アコ  元夜更かしの悪魔、現在は心の穴を埋める心の悪魔としてきつねに寄り添っている。

やっぱり、こんなに広かったら必要になるんだなって。
それにしても、見たことない〝地図〟で。子供の時に買った分厚いRPGの攻略本を思い出しました。


「あ!おい、きつね!この地図見ながら行こうぜ!」
「え?家に地図?…どれだけ広いのココ。」
「ここを立ててる悪魔がずっっっと増築してるからなぁ~、地図なきゃ一か月は出れなくなるんだぜ。」
「そんなに…とういうかこの地図、分厚いね。何階まであるの?」
「今でなぁ~、916階って書いてるな!すげえな!」
「え!?はぁ~…流石悪魔の家だね、人が建てたものでもそんな高さ無いよ…。」
「上なんてもう宇宙なんじゃねーか?なぁきつね、これ見て見ろよ。この目次!家とは思えない充実感だな!」

もう今人間の世界にある高層ビルとは比べ物にならないって思っちゃいますよね。
そして今もどんどんと高さを増しているなんて、一度はてっぺんに行ってみたいです。


「…ナニコレ。〝禁書図書館〟〝ルルイエの釣り堀〟〝アステロイドスーパー〟〝ヘブンマート〟…ここ本当に家?」
「ここに住み始めた奴らが勝手に商売はじめたりしてんだろうな!家から出たくないから!」
「そんな理由で家の中で商売はじめるって…ここに住んでる方々は相当自由なんだね。」
「あったり前だろ!人間じゃねーんだから!妙な常識やら普通なんてここのは通用しねーってこったな!」
「なるほど。…そろそろ驚くバリエーションも減ってきちゃったよ。」

どのお店も個性的と言うか、本当にこれまた不思議で…魅力的でもあったし。
全てがその、〝自由!〟って感じですよね。本当、素敵な場所です。


「おお!また階が増えたな!917階だってよ!」
「それってリアルタイムで更新されるんだ、紙媒体なのに。流石は悪魔の作った地図。」
「いちいち刷り直しも出来ねーだろうからな!さぁ!じゃあ内見はじめっか!」
「…そうだ、僕は内見に来たんだった。」
「忘れてんじゃねーよ!ドキドキワクワクの不思議の家探検…じゃなかった!内見の旅!しゅっぱーつ!」
「…旅って言っちゃった。…大丈夫かなぁ~。」

アコが言った通り、確かに内見ってよりは旅でしたね。
色んな場所を巡って、色んな事を考えて、いろんな経験をして。

家の中で旅するなんて、やっぱり不思議ですよね。



続く


【あとがき】

最後まで読んでくださった方々、
誠にありがとうございます。

遊園地の大迷宮とか、凄く長い迷路とか好きだったなって。
書きながら思い出してました。

迷路とか脱出ゲームとか、〝謎〟がありそうな場所って魅力的ですよね。

では次の作品も楽しんで頂けることを、祈ります。
お疲れ様でした。

カナモノユウキ


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