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変なシリーズ:「不思議な家と僕がオバケになるまで」第三話

【前書き】

皆様、お疲れ様です。
カナモノさんです。

「悪魔と青年が紡ぐお話を、シリーズとして書いたら。」
その三話目、多分初めての新キャラです。…喋らないけど。

少しの間でも、お楽しみ頂けていることを願います。


【不思議な家と僕がオバケになるまで】第三話
「異次元リビング」

作:カナモノユウキ


《登場人物》
・きつね 心の悪魔「アコ」と共に過ごしている青年。
・アコ  元夜更かしの悪魔、現在は心の穴を埋める心の悪魔としてきつねに寄り添っている。
・オバケ

その家の扉を開けた先のことは、今でも鮮明に覚えています。

「おじゃましまーす…って広っ!ここ広すぎじゃない?天井も高いし…学校の体育館か…それ以上に感じるけど。」

壁一面には色んな扉があって、襖に高級感漂うなんかお城に在りそうな扉に、神社の境内にあるみたいな奴とか。
とにかうもうばーって、不思議な世界の入り口って感じがしてワクワクしましたね。


「そうだろ~!ここはな、〝異次元リビング〟て言うらしいぞ!」
「異次元リビング?…広いだけじゃないの?」
「ほら、壁中に扉があるだろ?アレはいろんな場所に繋がっててよ!ここに住んでる奴が出入りしてんだよ!」
「…ってことは。やっぱりここ、色んな悪魔が住んでるんだね。」
「おうよ!あ!ちょうど誰か帰って来たぞ!」

《天井に近い大きな扉が開き、ドラゴンが入って来た。》

「え…あれって、ドラゴン?」

僕はじめてみましたよ、ゲームとかみたいな大きな体に細長い首と大きな羽がヌッと大きな扉から出てきて。
もう正しく〝ドラゴンだ!〟って。


「おお!そうだな!相変わらずでっけーなぁー!あ!他の扉も空くぞ!」

《下の扉が開き河童が出てきた。》

「あの甲羅に頭のお皿…河童!?」

意外と優しそうな方何だなって持ったのは覚えてますよ、甲羅が重いだけかもでしたけど。
腰低くキュウリとか野菜を抱えて出て来て、何かこれから帰って家族に料理作るお母さんみたいなカッパさんでした。


「そうそう!妖怪も住んでんだよなココ!」

《逆サイドの扉が開き、真っ白な布の様な物体が入ってくる。》

「ねぇ、あの白いのって…何?」

それが、アナタとの出会いでしたね。
最初見たとき、何か変な言い方かもしれないですけど…可愛いなって思ったんですよね。

いや、本当に。


「ありゃあ、オバケだな!珍しい、ここオバケも住めるようになったんだな!」
「色んな方が住んでるんだね。…アコに出会って人以外の存在には慣れてるとは言え、これは凄い光景だ。」
「まぁきつねも半分悪魔だからな、身体の変化はまだだけどよ。」
「悪魔に神話の世界の生き物さん、妖怪さんにオバケさんかぁ…何か某アニメ映画みたいな場所でワクワクするね。」
「イシシ!だろう?ここに決めるだろ?」
「うーん、もっと中見たいかな。」

《別な扉が開いて謎の生物が入ってくる。》

「…アコ、あの方は…何?」
「…見たことねーなぁ。…まぁ、世の中広いからな!何でも居るさ!ガハハハハ!」

結局、あの方は何だったのか…うねうねしていて、ぐらぐらしたヌメヌメの…。

でもまぁ、アナタとの出会いは、あの扉の場所から始まったのは。
今でも鮮明に覚えています。

続く


【あとがき】

最後まで読んでくださった方々、
誠にありがとうございます。

僕にとっては衝撃的だったんですけど、中学生の時にはじめて東京駅に行ったとき。こんな世界があるんだと興奮したんです。

建物の中にはいろんな場所があって、数えきれない人の往来とか。
何か田舎もん丸出しでしたけど、カルチャーショックに近い感じかなって。

でも、夢が詰まった光景だったのは確かでしたね。

では次の作品も楽しんで頂けることを、祈ります。
お疲れ様でした。

カナモノユウキ


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