見出し画像

週一回は出したいシリーズ:「聖王 終わりの移民」 1-5

【前書き】

皆様、お疲れ様です。
カナモノさんです。

連載漫画に考えていた企画を、今「小説家になろう」の掲載中です。
面白いと思っていただけたら、そちらも読んで頂けると嬉しいです。
https://ncode.syosetu.com/n2644iw/

少しの間でも、お楽しみ頂けていることを願います。


【聖王 終わりの移民】1-5
「イントロダクション⑤」

作:カナモノユウキ


《登場人物》
・高瀬タケル(20)大学に通うヤマトの親友、自分勝手なところもある。
・大継ヤマト(20)タケルの親友、大学では友達も多い。タケルとは真逆な性格。

聖王 終わりの移民

《~イントロダクション⑤~》

さっきまで胡散臭いと思ていた人が、僕の両肩を掴み話し続ける。

「いいかタケル、俺と手を組め。」
「はぁ!?これバトルロワイヤルってことは最終的に殺し合うんですよね!?」
「そこは大丈夫だ!さっきも言ったが俺はこのゲームからリタイアしたいんだ。必要なら他のプレイヤーを殺すかもしれないが、お前が協力する限り俺はお前を狙わない。」
「何か証明できることはありますか?」
「初見の癖に疑うのか!?」
「初見だから疑うんです!」
「…まぁ、そうか。…なら、俺の残り2つの【アラヤ】を教えてやる。」

【鷹匠】能力:使い魔の鷹を250㎞の速さで突進攻撃を繰り出す。
【狙撃手】能力:銃系統の武器を種類関係なく99%の制度で扱える。飛距離10m+、貫通力+。

「それとさっきの【鷹の眼】の3つだ。ちなみに俺の所持している武器はライフルとリボルバーだ。」
「…嘘ついてないです?」
「嘘ついているような顔に見えるか?」
「顔見えないんで。」
「…確かにな。とにかくだ!ここまで言ったやつの言葉を疑うのか?俺は今お前の前で丸裸だぞ?」

裸は違うけど…。最初と立場が逆転している気がする、最初は頼れる謎の人物感を出してきていたのに…。

「聞いてもいいですか?」
「なんだ、まだ疑うか?」
「いや、だって…なんで僕に?殺し合いなんでしょ?ツカサさんが優しいとしても…。それに僕を仲間に引き入れるメリットが思い浮かばない、初見の人間を…だまして殺す以外には…。」
「お前の【アラヤ】な、俺は前に一度出会っているんだよ。最初の時にな。そいつが俺を助けたんだ。ほかのプレイヤーから、俺の命を狙うことなく…そしてその後だ。倒された奴は【アラヤ】がバレる。それを確認した時、俺を助けた奴が【勇者】だと分かったんだよ。あとな、俺を助けた【アラヤ】を持っているプレイヤーに次出会えたら助けようと思ってな。…あとは。お前が親友を失ってこのゲームを始めたって聞いて、タケルしか居ない!と何となく思ったわけよ。ほら、全部言ったぞ。コレで満足するか?」
「満足も何も…でも、ツカサさんが優しい人だって言うのは分かりました。」
「最初に言ったろ!?俺は優しいって!」
「冗談みたいなタイミングで言うから聞き流していましたよ。でも、そうですね…分かりました。手を組みます。」
「タケルならそう言うと思ったよ。」
「それで、具体的にはどうすればいいんですか?」
「その前に、タケルに確認したいことがある。」
「何ですか?」
「お前は、勝ち残ったら【理想の人間を想像する権利】をどう使うつもりだ?」
「え?何で急に。」
「大事なことだ。この戦いは、言うなれば【わがままな人間の殺し合い】だぞ。自我の薄い人間、我を通す根性が無い人間は真っ先に死んでいく。俺はそれを何回も見た。」

確かに、こんな理不尽な戦いに勝ち残ろうとする人間は自分の欲を押し通す人がほとんどだろう。
考えてみれば、【理想の人間を想像する権利】って、要は【自分にとって必要な人間を造る権利】ってことだろ?
〝金を代わりに稼いでくれる人〟〝自分のわがままを聞いてくれる人〟〝親友〟〝恋人〟…考えればきりがない。
そしてその欲に見合った能力…欲が強い人ほど強い能力ってことなのかな…。
いや、今はそれよりも。僕が、この殺し合いに勝ち残ったら…どうするのかだ。

「僕が、権利を得たら…。」
「今決められなければ、お前は死ぬぞ。」

そういえば〝親友の征く道は俺の征く道!〟って、ヤマトが言っていた。
僕と共に、歩んでくれる…ヤマトを見つけ出す為の仲間。

「僕と共に歩む仲間を、僕はそれを望む。」
「…分かった、良い答えだと思うぞ。それに、先ずは俺がその仲間だ。」

『ゲーム開始マデ、残リ10分。』
『ゲーム開始マデ、残リ10分。』

アナウンスが聞こえた、そろそろ…本番らしい。

「タケル、いいか。今から出来得る限りの情報を伝える、ゲーム開始後は別行動だ。いいな?」
「…分かった。」
「よし。なら、準備開始だ。」



続く


【あとがき】

最後まで読んでくださった方々、
誠にありがとうございます。

元々は漫画のネタなので、何だか説明が足りないなと感じつつも。
荒っぽくても楽しんでもらえるようにと。

頭を雑巾のごとく振り絞って書いてますm(__)m

完走まで頑張るので、応援して下さると嬉しいですm(__)m
何卒、宜しくお願い致します。

※面白いと思っていただけたら、こちらから続きが読めます。
https://ncode.syosetu.com/n2644iw/

では次の作品も楽しんで頂けることを、祈ります。
お疲れ様でした。

カナモノユウキ


《作品利用について》

・もしもこちらの作品を読んで「朗読したい」「使いたい」
 そう思っていただける方が居ましたら喜んで「どうぞ」と言います。
 ただ〝お願いごと〟が3つほどございます。

  1. ご使用の際はメール又はコメントなどでお知らせください。
    ※事前報告、お願いいたします。

  2. 配信アプリなどで利用の際は【#カナモノさん】とタグをつけて頂きますようお願いいたします。

  3. 自作での発信とするのはおやめ下さい。

尚、一人称や日付の変更などは構いません。
内容変更の際はメールでのご相談お願いいたします。

この記事が参加している募集

SF小説が好き

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?