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思い立ったが吉日

昨日は最高の日だった!
約3年ストーカーの如くSNSで情報を追っかけていたフルーティストの坂上領さんにお会いできた!

尺八奏者岩田卓也先輩、うかれてる私、フルーティスト坂上領さん、7弦ギターの関根彰良さん

尺八奏者の岩田卓也先輩のおかげである!

岩田先輩と坂上さんが定期的に一緒にライブをしていると知ってから、いつかいつかと思っていてやっと行けたのが昨日。

なんかもう、物凄かった!!

尺八×フルート、笛×笛。
お二人の音の揺らぎがマッチしすぎて至極のハモリ😭
✨そして、関根さんの一人で演奏してるとは思えないほどバリエーション豊かな7弦ギターのテクニック。間近であの音を体感できたのは最高の贅沢。


ところで、私が坂上領さんのことを知ったのは2019年にアルパ奏者の上松美香さんからジストニアの素晴らしいフルーティストの方がいるとお話を聞いたことがきっかけだった。

すぐさまインスタやTwitterをフォローして、情報をチェックしてた。その後すぐコロナ禍になってしまったので、なかなかライブにも足を運べずただただ坂上領さんの好きなものをSNSで知る毎日だった。

公式LINEができて「僕が好きそうな単語を呟いてください!お返事します!」という文章を見たので、早速登録して色々送ってみた。多分自動返信なので対応してないものは返ってこないと思うのだが…全部に答えが返ってきた。

この3年の間に自分でもびっくり、かなり坂上領さんについて詳しくなっていた。

そんなこんなしていたら、坂上領さんが「題名のない音楽会」にテレビ出演されてこんなことを呟かれた。

坂上さんは、口のジストニアで楽器の歌口の辺りにハートの補助具が付いている。これが全然楽器が違う私からすると写真や映像で見た時になんて可愛いんだ♡ネガティブというか、むしろポジティブでは!?映え!!という感じなのだが、この「人と違う演奏の仕方」から湧き起こる感情はきっとその人にしかわからない。

この言葉を見た時に、居ても立っても居られなくなってしまった。

「メッセージを送らねば!!」

坂上領さんほどのミュージシャンに、見知らぬ小童が気軽にDMを送ってはさぞかし怪しまれると思い、ずっと気持ちを抑えていたが、この時ばかりは我慢できなかった。

私は持ち前のストーカー気質を発揮して、長々と一方的な想いを送りつけてしまったが、すぐにきたお返事には丁寧なメッセージと最後に「お互い健康に、そして楽しく音楽と向き合えますように!」ととても優しい言葉が添えられていた。

…ますますファンになってしまった。

そんな経緯を経てやっと行けた昨日のライブ。

リアルな坂上領さんはすごく穏やかな感じで、ライブのMCもまるでソムリエのよう。映画音楽の説明をしていても、「この葡萄は甘みがあって○○○のお料理ととても相性が良く…」などと変換されて、珍しくノンアルコール参戦だったがしっかり酔ってしまった。

伸びやかな音色、細かい音運び、とにかく品がよく素敵だった。
無駄な力が入らず、超絶技巧の岩田先輩の尺八と違和感なく溶け込んで、激しめなバース回しソロも激アツだった!

力の入れ方、抜き方がコントロールできないジストニアの症状を抱えてる人から繰り出される演奏とはとても思えなかった。


ライブ後、岩田先輩の計らいでお話しさせていただける時間を作ってくださった。

今の自分は「できない人が頑張ってできるように弾いてる」感が出てしまって、それを周りに感じさせてしまっているような気がしてすごくモヤッと感を抱えていた。二本指で弾いているので、視覚的に明らかなのでしょうがないことなのか、視覚より聴覚に集中してもらうためにはどうしたらいいんだろうか、というのが最近の悩みだったのだが、多分それはただ単に私がまだまだ未熟なだけだった。

私はフルートの細かいことは分からないので、坂上さんの出来ること出来ないことはライブを見ただけでは分からなかったのだけど、ご本人にとって例えそういうことがあっても、経験値が上回りすぎていて全てをカバーしていた。

そのくらい余裕の演奏、そしてリラックスして音楽を楽しんでいらっしゃった。

ジストニアを抱えた奏者はその先いろんな選択をしていくので、ロールモデルはいない、自分が先を追えるレールは敷かれてないと思ってきたが、ここにあるよと見せてもらった感じがした。

人と違うはネガティブじゃない。

坂上さんはどうやら雨男らしいので、その点でもおこがましくもとても親近感。(私も自他共に認める雨女☔️)
いつか、「雨が降らないと虹はでない」というハワイの言葉から作った坂上領さんのオリジナル曲「No Rain,No Rainbow」をご一緒させていただける日を夢見て、私も自分の三味線の演奏を大事にしたいと思う。