成熟スイッチ 林真理子

今日は林真理子さんの新刊「成熟スイッチ」を読みました。

林真理子さんの真骨頂であるエッセイ本ではなくて、彼女の人生論になります。

アマゾンで作品内容を見てみると、成熟世代に送る待望の人生論新書となっておりますが、アラフォーの私が読んでも面白かったし、もっと下の世代の若者が読んでも学びが多い本だと思います。

この本では、彼女の生き方や考え方、生き様などが彼女らしく、直球かつ赤裸々に語られています。

林さんが道を切り開いてくれたおかげで私たちが前に進みやすくなりました、という若者からの声が多いらしく、その辺りの野心家である林真理子の魅力が詰まっています。

彼女が放つメッセージのなかで、とくに印象に残ってるのは、仕事だけにのめり込んでるだけだとつまらなくなるし、人としての魅力がなくなる、というところ。

週刊文春で彼女のエッセイをよく読んでたのですが、とにかくお金を使いまくって美味しいもの食べたり、洋服を買いまくったり、旅行しまくったりしてたのはよく知ってたので、この言葉は身をもって体験している彼女ならではの説得力のあるメッセージだなと思いました。

そうやって仕事中心の生き方をしてきた人たちがどんどんつまらなくなって所を見てきたからこそのメッセージだと思います。

それと、50歳を越えたら、仕事の3割くらいはお金にならないことをやりなさい、という先輩からのアドバイスがあって、その意見を取り入れ、様々なお金にならない活動、主に文化活動なんかにも力を入れているようです。エンジン01とか。

この辺りも参考になります。要は、人や社会に貢献してこそ立派な大人になる、立派な大人である、というメッセージだと理解しました。

あと、人付き合いにしっかりとお金を使っているところは見習うべしだなと思いました。

若い人との交流なんかも積極的に行っていて、そこで威張らず、謙虚な姿勢で対峙してるそうです。その点、友達の秋元康さんはその辺りはお見事だ、と。

これまで、散々、批判や悔しい思いをされてきたそうで、それを乗り越えてきたからこそ今の地位や実績があるとのことで、誰しもそういうことはあるわけなので、そこはめげずに頑張っていこうという熱いメッセージもありました。
これは励みになりますね。

あと、本を読めば読むほど、ひとりでも生きられる強さが身につくとのことですが賛同します。本はほんとに人生豊かにしてくれるし、多様な考えを知ることによって、どんなことがあってもなんとかなると思えます。

とにかく、仕事や遊びを面白がってやりなさいと伝えてます。面白がる力って、要するに物事の捉え方なので、これは自分次第でコントロール出来ますよね。辛いことや苦しことも捉え方次第です。

いま、ここまで書いてて気づいたのは、彼女の「人生論」がここまで売れるということは、彼女の生き方自体がコンテンツてして面白いと評価されているということで、これは作家という枠では収まらない、人間力の高さゆえだからだと思います。

仕事をガンガンして、稼いだお金はバンバン使って、色んなことにチャレンジし、人付き合いもしむかりとやる。

楽なことではありませんが、こういうことの積み重ねが人間力を高めたり、人間としての深みやおもしろさをつくっていくのでしょうね。

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