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【本との出会い32】雑誌「世界」2月号~特集 クルマの社会的費用~

今月号で、要約しておきたい記事をまとめておきます。

1.路上をこどもたちに返す ~子供の社会生活に及ぼす現代のクルマ社会の問題点について


①肥満が増えているのはマイカーで学校に送迎するから


肥満の原因のひとつに運動不足があるのは、こどもに限らず言えたことです。
実際、小児肥満の割合は10%を超えているといいます(12歳で)。
小児の運動不足の原因のひとつが、通学のクルマの送迎。
うちもそうです。歩けないという距離でもないし、バスもあるけども、親が送っていくことがクセになってしまっている。
昔はどうだったでしょう。そもそも、マイカーなんて私の家にはありませんでしたし、そういう家は普通でした。
必然的に、学校に送ってもらうなど、考えもしない時代でした。
それが今はどうでしょう。
学校が休みかどうかで、幹線道路の渋滞状況が目に見えるほどです。

②こどもたちが道で遊ぶということ

家の前の道路は、かつては子供の遊び場でした。
道路に落書き、道路から壁へのキャッチボール。
そして、車が通行するときは、普通に脇に避ける。

今はどうでしょう。道路どころか、そもそも子供が外で遊ぶには公園まで行く必要があります。
そのせいで、親は子供の相手を家でしなければならなかったり、公園までの送迎や付き添いまでが普通になりました。
これが、家の前で子供が遊んでくれれば、どれだけ親は楽でしょう。

そして、これが子供同士、親同士の接触機会を相当減らした要因となったわけです。

ひいては、道路を使えなくなった(遊び場として)ことで、地域コミュニケーションが阻害され、子供の成長に甚大な悪影響があったという見解は、私どもの時代と現代を比較すれば明確と思います。

2.「歴史決議」の狙い ~ 中国党イデオローグと党人史家たちの共鳴

建党から100年の中国共産党が、習近平体制のもとで第三の歴史決議を発した。第二、第一の歴史決議との違いなどを書いている。

①習近平の歴史決議はどのようなものか

習の全党の核心としての地位を、まさに指導的地位を確立したものとされています。
鄧小平の「格下げ」を想起させる叙述が目立ったことや、鄧小平の歴史決議の「個人崇拝の禁止」などの中心的なものは削除されたらしいです。

更に三期目の継続だけでなく、終身統治も視野に入れたものであるというから怖ろしいですね。

②に鄧小平の歴史決議とは?

いわゆる毛沢東の否定と、党内民主の回復であると書かれています。
それに、鄧小平と毛沢東のそれぞれの歴史決議は、同じ人物が起草に関わったという事実も記されています。



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