5月14日は「けん玉の日」

今日は待ちに待った、パパが出張から帰ってくる日。おみやげを忘れずに買ってきてと頼んでおいた。パパは忘れないで買ってきてくれるだろうか。

「ママ、お腹すいた」

あと少し待ちなさいとママ。もうすぐパパが帰ってくるから、みんなでお夕飯にしましょうと言った。

「ただいま」と玄関のドアが開き、半年ぶりにパパが我が家に帰ってきた。

「パパーおみやげは? おみやげ」

しょうがないやつだなとパパは大きなカバンから袋に入った不思議な物体を取り出した。ニヤニヤした顔のパパはこう言った。

「これがなんだか分かるかい?」

袋から取り出されたその見たこともない形のものは、頭がまるくて左右にくぼんだ手みたいなものがついていて、十字のような形をしている。そして不思議なのはその十字と頭みたいな丸い物体が紐でつながっていることだ。

「これは『けん玉』というんだ」

けん玉を受け取った僕は、どうやって遊んでいいか分からず途方にくれた。するとパパはけん玉の遊び方を教えてくれた。色々な技があり、パパも出張先で教わったんだとか。

「それにしても、この頭の丸い部分の色は不思議な模様だね。青に色々な緑の模様が書いてある」と僕はパパに聞いた。

「あぁ、それは地球限定モデルのけん玉なんだ。その模様は地球と同じ柄さ。レアだぞーあんな辺境の惑星のけん玉なんだからな」とパパは自慢げに言った。

5月14日は「けん玉の日」


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