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南の島 沖縄に 『北国小学校』 がありました

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沖縄本島の北の端に位置する『辺戸岬』。那覇から国道58号線をず〜っと北上してくると、何時間か後に辿り着きます。いつものドライブパターン。

その後は、時には、そのまま東海岸へ時計回りに本島一周コースへ。
寄り道無しでちょうど300kmくらい。

ふだんは、また58号線を南下して真っ直ぐ戻り。
または、近くの『茅打(かやうち)バンタ』や、やんばるの幾つものダム、今帰仁(なきじん)など、その日の気分で自由に寄り道しながら、のんびり戻ります。
こちらは、寄り道の程度により、だいたい250kmくらいから。


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久しぶりの快晴に恵まれた今日、2021年2月6日(土曜日)は、那覇から真っ直ぐ辺戸岬に到着し、その後、地図の左下にある『茅打バンタ』に向かいましたが、その途中の満開の寒緋桜(かんひざくら)の輝きに惹かれ、『北国小学校』の前で足を停めました。


北国小学校は、2年前の2019年3月で、惜しまれながら休校になっています。


十年以上の間、何度もこの学校の傍らを車で通り過ぎるたび、「キタクニ、キタグニ?、雪国???」と、沖縄の炎天下で、演歌やフォークの雪景色が去来して。
まわりに他の車も、人もまったく見えない、シーンと静まり返った中、SFの異空間に迷い込んだような不思議な感覚がありました。


では、道すがらの風景を御覧ください。


1. 【辺戸岬】


魚眼レンズで撮影(M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO)

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祖国復帰闘争碑のはるか先に、鹿児島県の与論島が薄く見える。

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2. 【茅打バンタ】


茅打は、かやうち。
バンタは崖のような意味で、各地の断崖絶壁や急峻な崖道などに名が残っている。

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駐車場から、先端の見晴らし場へ。

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リュウキュウマツの枝振り。

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眼下に見える宜名真(ぎなま)の漁港と家並み。
此処の下に、国道58号線の宜名真トンネルが通っている。

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少し右寄り。やんばるの海岸線が伸び、その縁に沿って走る国道58号線の先、今帰仁や本部(もとぶ)、名護へ至る。

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北西方向には、伊平屋島、伊是名島が、ゆったりと浮かんでいる。

琉球第二王朝の開祖 尚円王金丸(かなまる)は、1415年に伊是名(いぜな)島の諸見(しょみ)に百姓の子として生まれ、24歳の頃、命を狙われた事件を機に島を脱出し、ここ国頭間切(くにがみ・まぎり)宜名真村に難を逃れた。その後、首里にまで達して琉球王朝の役人として要職に就いていく。

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3.  そして、【北国小学校】


辺戸岬から茅打バンタへの道沿いに、2月初めの此の時期にちょうど満開を迎えている寒緋桜が咲き誇っていたので車を停め、脇に折れる小径に立ち寄った。
羽を広げているのは、アゲハ蝶。たくさん飛び回っている。

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道路から向かって右側の門柱。

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向かって左側にも立派な門柱が。「国頭村立 北国小学校」のプレート。
小径を100mほど進むと、校舎へとつながる。

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小径脇の桜並木。それぞれの色合いやコントラストが美しい。

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アゲハ蝶が多数、桜のまわりを飛び回り、蜜を吸っている。

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北国小学校。
原野に囲まれた高台の上に、校舎は建ち、その向こう側に下った先には東シナ海が大きく広がり、先ほどの伊是名島、伊平屋島が浮かんでいる。
光と色の静寂に包まれた、こんな教室で過ごしてみたかった。

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(完)



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