斎藤一人『絶対!なんとかなる』(マキノ出版)を読んで
この記事に目をとどめていただき、ありがたうございます。玉川可奈子です。暑い日が続きますね。どうか、最後までお付き合ひいただければ幸甚です。
さて、本を通じて私を救ってくれた人たちがゐます。
国史学者の平泉澄先生。
評論家の日下公人さん。
哲学者の行徳哲男さん。
心理カウンセラーの心屋仁之助さん。
他にも、故・村上和雄筑波大学名誉教授や、矢作直樹さん、さらに老子など、多くの方から生きるヒントと救ひをいただきました。
そして斎藤一人さん。
今回は、斎藤一人さんの本について、その書を読んだ感想を記します。
本書の「はじめに」では、
とあります。
「なんとかなる」この言葉を心の中に思ひ、口に出すことが問題の解決策であり、現実を変へるための行動に向かはせ、「なんとかなつた」現実を引き寄せてくれるといひます。
「本気で『なんとかなる』と思えたとき、現実はガラっと変わる」
「なんとかなる」は斎藤一人さんの信念であり、さう思へば本当にさうなると言ふのです。まさに、言霊といへませう。
また、別の頁では次のやうに述べてゐます。
私は親、教師、先輩から「なんとかなる」と言はれたかつた。しかし、いつも言はれ続けてゐたのは「脅し」でした。
大人になつたら苦労する、
みんなやつてるのだから、
世の中は甘くない、
などなど。
中学の頃には、数学が苦手と言つただけで、「カタハだな」と返してきた先生がゐました。担任の先生ですし、楽しかつた思ひ出も多く(同じ阪神タイガースファン)、その先生を恨んではゐません(でも、数学は嫌ひです)。とにかく、私は小さい頃から「脅し」に晒されてきました。
「なんとかなる」。根がネガティブで、前向きな思考をするのが苦手なのですが、かう思ひたくて、いつも自分にさう言ひ聞かせてきました。実際に、なんとかなつたことも沢山ありました。しかし、今は、「なんとかなる」と思へず、苦しい日々を送つてゐます。
ストレスフルの日々が続き、どうにも立ち行かなくなり、二度目の適応障害の診断を受けました。心屋仁之助さんのいふ「強制終了」です。
未来への不安と絶望、そして自律神経の乱れからくる心身の不調。暑いはずなのに暑さをあまり感じず、毎日、偏頭痛に悩まされます。抑鬱状態になり、「自分には何の価値もない…」、そして「何をやつてもどうせうまくいかない」と落ち込むこともしばしばです。
この現状を変へたくて、三度、読み返しました。「なんとかなる」と思ひたくて。さう信じたいのですが、怖い。堂々巡りです。
本書の「おわりに」では、
読んでくださつた方々の心の中が「ぬくぬく」になるやうな文章を書くこと。そして、和歌(やまとうた)をまねぶこと。私の好きなことです。今、どんなに苦しくても、これだけは続けてゐられます。これらも、「人を癒したり、元気にしたり、笑顔にしたり、助けたりするためにある」ものです。だから、好きなやうに続ければ良い。さう励まして好きなことに没頭すれば、やがて「なんとかなる」と思へる日が来る、だらう。読み終へて、さう感じました。今は「なんとかなる」と思へなくても、やがて「なんとかなる」と思へる。焦らず、待ちませう。
人生に悩み、苦しんでゐる人に、たまのをの救ひがあれば…そして、本書がその救ひになるかも知れない。少なくとも、私には大きなヒントを得ることができました。
一時間程度で読み終へることができる短い本ですが、大きな「何か」が込められてゐる本です。
敷島の 大和の国は 言霊の たすくる国ぞ 真幸くありこそ 柿本人麻呂歌集
最後までお読みいただき、ありがたうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?