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えちごトキめき鉄道に乗つてきたヨ

 いつもお読みいただき、ありがたうございます。玉川可奈子です。
 季節の変はり目は苦手です。武漢熱ではありませんが、微熱が続き、頭痛に苦しめられてをります。若い頃は一晩眠れば回復した頭痛が治りません。困つたものです。

 宣伝です。日本花卉文化株式会社さまのマガジンに以下の記事を書かせていただきました。併せてお読みいただけたら幸甚です。

 今回は、前回の旅、只見線編からの続きになります。

 一体、何度目?といふ話ですが、またまたえちごトキめき鉄道に乗りました。

 どうか最後までお付き合ひください。

疲れてゐる時、ゆつくり寝てゐたいのに早く目が覚めてしまふことありませんか?今朝がさうでした。早朝の小出駅。人の気配はまつたくありません。
誰もゐない只見線ホーム。もの悲しい雰囲気ですが、好きです。雲がかかつてゐるとはいへ、朝焼けの光が美しいです。
大白川駅を6:22に発車した列車が来ました。昨日、私の乗つた編成と同じですね。高校生がズラズラと降りて来て、私のゐるホームにもやつてきます。この列車、13:12発の会津若松駅行きになるのでせうか。
間もなくして私の乗る列車も来ました。E129系です。この列車で、六日町駅まで行きます。車内は学生さんを含めて、それなり乗客がゐました。
浦佐駅を出て間もなくのところ。田んぼと上越新幹線の高架が見えます。
六日町駅に着きました。けふは、特急はくたかでしか乗つたことがない北越急行ほくほく線に普通列車で初めて乗ります。
車内の様子です。ボックスシートがメインです。そして、窓が曇つてます。始終、このやうな状況で車窓を眺めることがあまりできませんでした。
フリーきつぷのほくほくワンデーパスを買ひました。定刻に列車は出発しました。高架に上り、列車は進みます。しかし、トンネルばかり。途中の美佐島駅は秘境駅で知られてゐます。十日町駅でドッと降りて行きました。
北越急行ほくほく線はシン・新潟の地下鉄ですが、時折り見せる車窓は見事なものです。米どころの風情、いたれり尽せりです。
直江津駅に着きました。フリーきつぷを買ひ、トキ鉄サポーターズクラブの入会手続きをしました。そろそろお腹が空いたので昼食にしませう。駅の近くで飲食店探しをします。
駅前のホテルハイマートには、駅弁のドライブスルーがありまひた。なんといふバイタリティ。かういふの、好きですが、玉川、なんとなく駅弁といふ気分ではありません。
駅前にお蕎麦屋さんがあつたので、こちらにしました。
迷ふことなくめぎす天そばにしました。
メギスですが、白身で美味しいです。つゆも美味しく、完食いたしました。ここのおそば、気に入りました。
再び直江津駅へ。可愛いトキテツくんがゐました。ぬくぬくです。
サポーターの方がボトルキャップで作つたさうです。すごい!ところで、玉川、次の目標は雪月花に乗ることです。マア、一人ででせうが。
一番線ホームで待つてゐたら、三条から来たといふお爺さんに声をかけられました。彼は糸魚川まで行くさうです。話をしてゐる間に、泊駅行きの列車がきました。
進行方向向かつて右側のボックスシートに座りました。ところで、右目の調子が悪く、いつもより飛蚊症が激しいです。疲れもあるのでせう。列車は定刻に発車しました。
直江津駅の次、谷浜駅が近づいてきました。青々とした日本海も見えてきます。
海が見える谷浜駅。ここもいつか降りてみたいです。もう少し涼しくなつたら訪ねませう。駅の近くには酒蔵もあり、訪ねてみたいものです。そこでは能鷹といふお酒を作つてゐるさうです。
トンネルに入り、抜けるとまた海が見えてきます。今度は有間川港です。
素敵な有間川駅です。改札の向かうは日本海。降りてみたいのですが、我慢します。
ここにはカフェもあります。いつか必ず行くことでせう。
それにしても、天地の寄り合ひきはみまでよく見えてすがすがしい車窓です。しかし、全体の五割以上がトンネルといふこの路線。折角の海も地の底にあつては見えません。名立駅、筒石駅と停車して行きます。なほ、名立駅の近くにはお風呂に入れる施設があるとか。
能生駅を出発して、すぐに能生川を渡ります。そしてまたトンネルです。能生といへば、先日、幕内最高優勝した大の里関がこのあたりの中学校に通つてゐましたね。
能生駅の次は浦本駅です。駅前は住宅。ひなびた海辺の小さな街です。
しばらく海沿ひを走ります。浦本駅から梶屋敷駅までの3.5キロはトンネルがなく日本海を眺めてゐられます。
やがて列車は糸魚川駅に着きました。さつきのお爺さん、私に挙手の礼をして降りて行きました。列車は青海駅を出て、海沿ひを走ります。ところで、最近、青海駅を読めずに逮捕された間抜けな受け子がゐました。ケーキ、三等分に切れなささう。
やがて北陸自動車道と並ぶやうになります。ここは親不知駅。かつての天下の険といはれたところです。
親不知液を出て、トンネルを出たり入つたりしつつ走るとえちごトキめき鉄道日本海ひすいラインの終点、市振駅が見えてきました。
堤防が見えてきました。市振駅はもうすぐそこです。
降りたのは、私と地元の高校生。わづか七分ですが写真を撮ります。列車はこの後、次の越中宮崎駅へ向かつて行きました。
玉川、市振駅、好きです。もの悲しさと、かつての盛りを伝へる立派な駅舎。そこに惹かれるのです。
登録有形文化財になるだけある素敵な駅舎です。玉川、駅舎好きです。
看板の字はあまり上手ではありません。『萬葉日本學』(反時代出版)の題字を書いてくれた松村遥流先生に書いてもらひたいものです。ところで『萬葉日本學』ですが、素敵な本です。誰が書いたか知りませんが。
ひつそりとした駅舎内も、なんだか良いです。そして扉の向かうは日本海。
東側の風景です。すぐトンネルです。
西側です。波よけ板がなければ日本海がよりよく見えたでせう。
海を見てゐたら、「白鳥の湖」が鳴り出しました。間もなく列車が来ます。
折り返しの列車がやつてきました。これに乗ります。
次は親不知駅。玉川、ここで降ります。
玉川の目的は、この駅から歩いて十五分程度のところにある道の駅親不知ピアパークに行くことです。
駅舎に入ると、ぬくぬくな塗り絵が貼つてありました。
振り向くと、日本海が見えます。
木造ではありませんが、風情ある駅舎です。
芭蕉の『おくのほそ道』にも、親不知は出てきます。
暑い中、歩きに歩いて道の駅に着きました。小さな道の駅です。おさかなセンターには岩牡蠣が売つてました。食べたいけど、今食べたら角が立つのでやめました。
小さな売店があります。ここでスタンプをいただきました。
大きなウミガメの像があります。かつて、この地の漁師がウミガメを獲つてしまひました。漁師は彼を助け、一緒に酒を酌み交はしたさうです。そしてウミガメは海へ帰りました。それ以来、ウミガメによつて豊漁がもたらされた、さうです。皇国民らしくぬくぬくで優しい言ひ伝へでせう。
玉川、清き渚に行き、海中に足を入れてしばらく遊びました。なほ、玉川、mont-bellのアクアグリッパーを履いてゐます。まつたく滑りませんが、足の裏と底の間に小石が入つてきて痛い…。
東の方を見れば、小さな島が見えます。透き通るやうな海の水に感動してゐます。
浜辺には、石を拾ふ人の姿もありました。白い綺麗な石をいくつも拾つてゐました。
波打ち際の美しさ。かつてこの地を歩いた芭蕉も感嘆したことでせう。
レストランでアイスコーヒーをいただきました。五百円で値段も安くありませんが、熱くなつた体によく沁み渡りました。
この地から能登半島へ沈む夕陽が眺められるさうです。夕暮れ時に来るのも良ささうですね。
最後にもう一度、この海を見て帰ります。「またかへり見む」といふ心情です。
暑い中、線路沿ひの道を歩きます。暑いだよ〜。
やつとホームが見えてきました。
駅舎の中で休んでゐると、貨物列車が通過して行きました。貨物列車の通行料が入るのは三セクにとつて美味しいですね。
定刻通り、直江津駅行きの列車が来ました。目の疲れが甚だしく感じるので、ホットアイマスクをしてました。日常の疲れが目にもきたやうに感じてます。視界が狭く、かつ濁るときもあります。
山側にある谷浜駅の駅舎。これも素敵な駅舎ですね。いつか来てみたい。
妙高はねうまラインに乗り、上越妙高駅まで行きます。直江津駅からはわづか十五分ほどです。そのわづかの距離に日本海と山岳があるところが面白いですね。すぐに上越妙高駅に着きました。
またまた釜ぶたの湯に来ました。ここのサウナは、絶妙な温度で入りやすいところが好きです。最近、オートロウリュウ付きのサウナがありますが、アレ、ペースが乱れるので嫌ひです。また、ここはサウナ込みで七百五十円、都内の銭湯より安いところも魅力的ですね。サウナを出ると、視界が改善されてました。少なくとも飛蚊症はありません。
帰りは上越妙高駅からはくたか570号に乗りました。車両はJR西日本のもの。車内メロディが「北陸ロマン」でした。

 最後までお読みいただき、ありがたうございました。私の旅はまだまだ続きます。

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