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グラデーションのどこかに位置し、その軸ごとの集積が作る複雑なカラーの「わたし」

「多様性」という言葉の本質を捉えるのはなかなか難しい。

けれど面白いなあと思う。


かかみがはら暮らし委員会というコミュニティに所属する身として、ここ1〜2年は特に「人は多様であることが当たり前」という事実を実感し、楽しんでいる。


書類整理が苦手な人

絵を描くのが得意な人

朝起きるのが苦手な人

人前で話すのが得意な人

動物が苦手な人

人の気持ちがすぐにわかってしまう人

分析するのが好きな人

1人で作業するのが好きな人

・・・


本当にいろんな特性があって面白い。

私はどこか俯瞰して見ているのか、「人って面白いな、人っていろいろで楽しいな」と、ニコニコしている。

そして自分もその「多様な人たち」の一員であることを誇らしく思う。


こうしていろんな人を見ていると、全ての特性は0か100かみたいな端的なものではなく、グラデーションであると感じる。

時折、どこからが病気でどこまでが特性(性格)なのか、と、考えることがあるが、それは不毛で、無意味だ。


例えば「約束の時間に必ず遅刻してしまう」人がいたら、それは性格だろうか、なんらかの病気だろうか?

そこで、病気かもしれないから病院へ行こうと思う人もいるかもしれない。

なんらかの形で改善したい場合、それも一つの手ではあるかもしれないが、いやいやちょっと待って。

誰だって「遅刻してしまう度合い」があるだけではないか?


私は遅刻をそんなにする方ではないけどたまにはするよな・・・って場合、数値で表すと20くらいかもしれない。

私は本当に毎回のように遅刻しちゃう、、、って人は90くらい。

度合いは人によりけりで、30の人もいれば60の人もいる。

しかもそれは変化することだってあるから、数年前は20だっけど今は50くらいになっているかもしれない。


「遅刻するかしないか軸」を例えば色で見てみる。

0が透明、50が鮮やかな青色、100が黒に近い濃い青とすると、私はものすごく薄い青色だとか、紺色に近いような濃い色だとか、色のグラデーションのどこかに自分が位置される。

人によってその位置はきっとバラバラ、そしてときに揺れ動く。


そうやって、グラデーションのどこかで存在する私

「遅刻するかしないか軸」だけでなく、「人と話すのが得意か苦手か軸」「部屋を片付けるのができるかできないか軸」「文章を書くのが好きか嫌いか軸」など、ありとあらゆる無限の「軸」に関するグラデーションのどこかに位置し、その重なり合い、その複合的な集積物そのものが「わたし」となる。

わたしもあなたも、その人自身を端的に表せる表現はない。

特性は複雑に絡み合い、常に変化する、それが「人」なのだ。


複雑で、愛すべき「人」。

何か自分が活動をするとき、「自分は何が得意で何が苦手なんだろうな?」という自己理解が深まっていると、より「自分らしく」活動しやすくなるなあと感じる。

最近はこの「自己理解」について色々考えるのが好きだ。


得意なことがわかれば、仕事でも趣味でもそこで活躍できる可能性が高くなる。

苦手なことがわかれば、避けることでストレスを少なくできるかもしれない。

自分にとって理想的な仕事の仕方はどんなだろう?


これからも、多様な人たちがそれぞれの特性に合わせて活動できる社会のことを考えていきたいな、と思っているわたしです。


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