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【産婦人科のリハビリ】家に帰ってからのことが心配なんだよね

産婦人科でのリハは、どのタイミングで介入するかによって対応も違ってきます。

●妊娠中:身体機能の維持
●産後早期:評価、指導
●産後数週間〜数ヶ月経過後:身体機能の回復

どのタイミングも大事。
でも個人的には産後早期の介入って結構重要な気がしています。

産んだら
・思ってたよりも体が全然動かせない
・今まで痛くなかったところが急に痛み出した
・下に落ちたものも拾えない状態。でも家では床での生活

これ以外でも、
産んだらすぐにお腹は凹むと思ってたのに、なに一つ変わってない。
お腹はもう戻らないの?と心配になる方もたくさん見えます。

いずれにしても
「考えもしてなかった体に突然なってしまった」というのが
不安や心配の引き金になっている方も実際にいるんですよね。

その理由が何なのかがわかるだけでも
その対処方法がわかるだけでも
それが異常なことではないと知るだけでも
気持ちが楽になるのか、笑顔になる方も多いです。

そんな声を聞くと、
産後の入院中にお話ができてよかったなと思います。

●下に落ちたものも拾えない

帝王切開などで下腹部の傷の痛みが強く
しゃがむこともできないという方や

切迫早産が長くて廃用の状態で
しゃがんだら立つことができないという方などです。

腹部の入力がないがために
傷に対して重力の負荷が思いっきりかかると
傷が伸張されるような痛みがあるということもあったり。

腹部を保護できるようなものを巻くなどして対応したり
呼吸でコントロール可能な場合は呼吸を促したりなど
対応の方法がわかることで安心される方も見えたりします。

いきなり下にしゃがまずに、
ローテーブルや椅子などに座ってから床に行くよう
2段階に動作することを提案するケースもあったりします。


●思ってたよりも体が動かせない・痛い

体の変化についてって妊娠中に説明を受けることがないので
産んだら急に体があまり動かせなくなってびっくりしてしまう方もいらっしゃいます。

今の状態を評価しつつ
妊娠中に体幹周りが解剖学的に受けている変化や
それによって動作に起こる影響なんかを簡単にご説明したり

体をサポートするものを使ってみたり
呼吸を促してみたり
どうしたら体が動かしやすいのかを
一緒にやっていくことで安心される方もいらっしゃいます。


●退院後の生活を考える

理学療法士は身体的な部分からのADLやQOLについて
考えていくのも仕事だと思うんですが
この時期の介入はまさにそんな部分だなと思います。

退院後の心配事は一つでも減っていたほうが良いし、
自分の体のことを相談する場所があることを知っていてもらいたい。
不安の対象が自分の体の変化である場合、
理学療法士がお役に立てることがあるんじゃないかなって思います。

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