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「LIFE3.0〜人口知能時代に人間であるということ〜」を読んで


今回の文献知の共有で、「ライフ3.0~人工知能時代に人間であるということ~」を担当しました。

本書は、マックス・テグマークが、人工知能が人類の未来に及ぼす深い影響を探求しています。 
彼は人生の3つのステージを特定し、AIが社会に与えうる影響を検証し、倫理的なAI開発、安全対策、国際協力の重要性を強調しています。
テグマークはまた、仕事の未来、科学と探査におけるAI、AIのガバナンスと政策、宇宙の視点についても論じています。
「Life 3.0」に備えることで、AIが全人類に恩恵をもたらす未来を確保することができる…ともしています。


本著者のマックス・テグマークは、著名な物理学者、宇宙学者、AI研究者です。スウェーデン生まれ、現)マサチューセッツ工科大学(MIT)の教授であり、ダークマター、ダークエネルギー、宇宙の大規模構造などの分野で、宇宙の理解に貢献している。また、AIが人類に利益をもたらすことを目的とした 組織「Future of Life Institute」の共同設立者でもあります。「Life 3.0」のほかにも、ベストセラーとなった「Our Mathematical Universe」の著者でもあります:My Quest for the Ultimate Nature of Reality(現実の究極の本質を探る)」というベストセラーがあります

この冒頭では、①オメガチームの物語として、高性能な汎用人口知能(AGI)オメガズが人類を支配する過程を描いた話の紹介②超知能プロメテウスはインターネットから完全に隔絶されているが、世界中のネットワークに自分のコピーを作成し支配を試みる話など、人工知能がもたらす恩恵と恐怖を紹介しています。


そして「ライフ3.0の主な考え方」は以下に要約されています。
・人生の3つのステージ:[ライフ1.0」「ライフ2.0」「ライフ3.0」
・AIが経済、安全保障、健康、環境など社会に与える影響について・AI倫理と安全性
・AI軍拡競争・過去の技術と比較した場合のAIのユニークな点・これからの働き方とAI・科学・探査におけるAI
・AIガバナンス・政策・宇宙からの視点・人生の準備3.0またLIFE3.0の世界に突入すると...



・自由論者ユートピア・善人の独裁者・平等主義者のユートピア・門番・保護者としての神AI・奴隷としてのAI
・征服者/貢献者・動物園の飼育員・幅広いシナリオ1)1984年 2)先祖返り 3)自滅・オムニバス



そしてマックス・テグマークは「7つの問い」をしています。
1:超知能が出現してほしいか?
2:人間がそのまま存在することを望むか?      あるいは、取って代わられることを望むか?あるいは、サイボーグ、アップロード、シミュレーションになることを望むか?
3:人間または機械を支配したいか?
4:AIが意識を持つことを望むか?あるいは持たないことを望むか?
5:良い経験を最大限に増やして苦難を最小限に抑えることを望むか? あるいは成り行きに任せることを望むか?
6:生命が宇宙に広まることを望むか?7:あなたが共感できる大きな目的を目指して文明が促進することを望むか? あるいは、たとえあなたにとっては的外れで陳腐な目標に思えても、ある程度満足できる未来の生命形態で良しとするか?など...



この「ライフ3.0」では、マックス・テグマークが、人工知能が人類の未来に及ぼす深い影響を探求しています。 彼は人生の3つのステージを特定し、AIが社会に与えうる影響を検証し、倫理的なAI開発、安全対策、国際協力の重要性を強調しています。テグマークはまた、仕事の未来、科学と探査におけるAI、AIのガバナンスと政策、宇宙の視点についても論じています。Life 3.0に備えることで、AIが全人類に恩恵をもたらす未来を確保することができる…としています。この著書では、VUCA時代を生きる私たち、特に今後AIが加速する中での可能性と恐怖、また私たちがどのような未来を望むのかひとりひとりが考えるための知識を得ることができます。本編483ページととてもボリュームがある本なので、一気に読むには大変ですが、冒頭や、要約や、最後のまとめだけ読まれてもいいですし、様々な方が、NOTEやYoutubeなどで解説もされているので、ぜひ触れていただだきたい一冊です。

 

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