見出し画像

「格差の起源」なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのかオデット・ガロ―’(著者)を読んで・・・

「格差の起源」
なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
オデット・ガロ―’(著者)

イスラエル出身の米ブラウン大学経済教授。(経済学者)
「統一成長理論」の創始者であり、人類史の全過程にわたる発展のプロセスの理解と、停滞から成長への移行や世界規模の巨大な格差の要因、
与えられた影響などを生涯研究。本書は世界30か国で発行。

一部:人類はどうして「成長」できたか?
・ホモサピエンス誕生以来の人間の生活水準は生きていくことで精いっぱいだっや19世紀以降、平均寿命は2倍以上、一人当たりの所得は地球全体で25倍に急上昇した
→この成長過程は「人的資本の形成」

⇒産業革命前
・ホモサピエンスの頃から30万年近く
・「マルサスの罠」人口増加が食糧生産を上回り貧困と飢餓を引き起こすという理論
・脳の発達と技術の発展による、狩猟採取の効率性を向上
・生存するために生活を発展
・技術の進歩(限定的)と人口の増加は相互に影響

⇒産業革命以降
・産業革命による人類は定住生活となり新しい環境に適応
・文明の誕生
・技術の進歩と人口増加は、長い歴史の中で経済成長と生活水準を向上させた

⇒技術環境の適応
・新しい技術環境へ適応すべく、技術と知識の習得
・親から子供への教育投資
・平均寿命の上昇と、子どもの死亡率低下により、人的資本へと投資が高まる
・労働者の質が高まる

〇脳の進化
〇農業革命・産業革命
〇人的資本の形成

まぜ「格差」うまれたか?
(主な要因)
・歴史的 地理的背景、文化、政治的制度など多くの要素に起因するが世界各地で異なる。
・現在の技術革新やグローバル化は、地理条件の影響に軽減し発展途上国にも機会を提供してきた。多様性が経済の繁栄に寄与する可能性も。
・未来の格差を縮小するためには、文化・政策・教育・技術革新などを利用し、社会の多様性を尊重し結束を強化が必要

(文化的な要因)
・文化は何世代もの時間をかけてゆっくり形成され、新しい価値観が受け入れられるには時間がかかる。古い慣習や信念は残り文化が一変することは稀
・社会での経済的成功や発展が重視される一方、協力や共感を重視するなら、協力的な性格が形成される可能性が高い
・文化は社会の行動や価値観に影響を与え、これが経済成長にも影響。

(地理上の要因)
・ヨーロッパ周辺は、地理的に多くの国々と陸路や海路で連続性に恵まれ、交流と貿易が活発。新しいアイデアや技術の伝達が早く、ヨーロッパの発展に寄与する。
・収奪的な制度の起源(植民地制度、奴隷制度)
・農業革命の遺産
農業革命は農業の生産性を飛躍的に向上させ、人々の生活を変えた一方、地理的条件は依存した。地理的に恵まれた地域は経済的に有利の一方、格差が拡大した

今後に向けて
・現在の技術確信やグローバル化は、地理的条件の影響を軽減し発展途上国にも機会を提供してきた。
・多様性が経済の繫栄に寄与
・未来の格差を縮小するためには、文化・政策・教育・技術革新を活用し、多様性を尊重した社会づくり

二部:なぜ「格差」がうまれたか?
・経済的の繁栄は世界の一部だけで経済格差はある
・制度的・文化的・地理的‘社会の多様性‘が根源的な要因であっ

この本のまとめ
・人類の歴史は「富」と「不平等」の起源に探求される
・人類の経済発展と格差に関する洞察が言及される

人類の経済発展には、
①人的資本が形成されたこと 
親から子への教育資本
世代間連鎖など
→その経済的な繁栄から、経済格差が生じたか
②制度的・文化的・地理的要因に加え、社会の多様性が根源的な要因であった。

この本は、歴史や、経済格差に興味を持つ方にお勧めしたい一冊

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?