メタリックピンクなユメをみましょ
そうか、Rubiiのアルバムがメタリックピンクなのは、この歌詞からだったのか。ボーカルの頭もピンクだし、いちご色をしたソファに沈みがちだし、この頃の宝物は当時の恋人がくれたピンクの指輪だったわ。上野動物園でおねだりした、パンダの指輪。大中で買った色とりどりのビーズカーテン、真っピンクのビニールソファ、ゼブラ柄のベッド、廊下と部屋の壁には自分で描いた絵をびっしり貼って、愛しのビビアンヌ(ハムスター)と過ごしたあの頃の私の部屋には、シナモンの香りの中をラッキーストライクな煙が漂って、小さな胸には夢がパンパンに詰まってた。記憶の片隅にあるルビーな光は如実にその正体を見せつけ始めるから見逃せないなと目を輝かせてバック・トゥ・ザ・フューチャーな私の今日は、夏の一歩手前なアンニュイクラウディデイ。
Rubii ♡ wonder trip
7. Vivid color dreamers
あはははは、最高クール。Rubii史上、晋也のギターを除いて初の生楽器入れた曲だ。ベースは後にspeenaでもたくさんお世話になる運命の美久月千晴さん、世界で一番好きなベーシスト。会うといつもビートルズの話で盛り上がる、素敵なお兄さん。ドラムは後にspeena以外の現場(作家カナコの提供曲のレコーディングとか)でたくさんお世話になる運命の江口信夫さん、エロリン、世界で一番好きなドラマー。会うといつも私の仮歌や曲を褒めてくれる、素敵なお兄さん。なつい。
”アルバム曲だからアリ” とスイッチを切り替えた大輔のサービス精神には目を瞠るものがある。可愛い曲にわーいわーいと喜び勇んで書いた可愛い歌詞のbメロを大輔が歌うことになっても、一ミリの照れも見せず堂々と歌い上げ、「2番のbメロの歌詞はこんなのどう?」と作詞までしてくる大胆さ。彼が書いた ”ブッキー” とは、晋也の名字 "妻夫木" のそれで、ほんのひととき彼に恋していた私の胸の内を見透かすかのような歌詞に内心、ドキンとしたの覚えてる。晋也と、マネージャー愛子も加わったコーラス、ラブい。
私なら歌も、歌詞もそのまますぎて言うこともないけど、憧れの歌姫それは女神Charaさんと一緒にアメリカンカラーフレーク食べたいな♥なんて歌詞を世に出すからにはご本人の許可を得なくてはということで。でも当時同じSONYだったこともあり、話はスムーズに通って。きっとご本人は「んふふ、いーよ〜。」なんて感じで快諾してくださったに違いないけれど、当時の私がどれだけ心震えたかわかりますか。女神を追いかけて音楽の世界に飛び込んだその、その女神と、交わることができてしまったのですよ。女神がこのわたくしめを、見てくださったのですよ・・・。音楽って素晴らしいね・・・!!speenaになって、ついにお話することができた時の私の腰の砕けようなどについては、また別の時に。
”Vivid color dreamers この夜に メタリックピンクなユメをみましょ
Vivid color dreamers アナタから ラメラメビーム飛ばして suger shot !!”
伝えたいコトは、私を愛して。甘い甘いアナタの愛を、私の体の奥に撃ち込んで。それはあまりの幸せに恍惚となる、音楽とのセックス、ミュウジックラバーの性。
8. リリアン
はいきた。もうね、この曲が好き好き大好き。ハネだし、ブラス入ってるし、コード進行がもう大好き。王道なコード進行にどれだけオリジナリティ溢るるメロディを乗せられるかってとこで勝負するフシがある私を形作ってくれたのは、この曲なのかもしれない。でも待って、やっぱりこれ大輔が作ったのよね、しかも19才で。accessばっかり聴いてる男の子じゃないわね、すごいなあ、天才。そりゃ、ずっとアレンジャーさんでいてくれた中崎英也さんのグッダバイブスも炸裂しちゃうや。ホーンセクション、オルガン、ハウスピアノ、クラップ。好んで使う音ばっかりだ。うん、間違いない、作曲家カナコを作ったのはこの曲だわ。
前曲ビビカラに引き続き、美久月千晴さんの ”アンサンブルの主役はベース” 感が素敵、エロリンの(言うほど下ネタ言われたことないけど)”気持ちいいジャストな感じと潔い引き算プレイ” がエロい、いや素敵、サビのストリングスが素敵、流れるコードの上をずっと同じ音でテレンテレンってする晋也のギターが好き、笑顔が可愛いね、その場にいる全員向こう行きやがれな勢いでみんなで叩いたハンドクラップスが愛おしい。楽しかったな。あの日の太陽、あのこの笑顔。私が歌を届けたかったのは、もう一度MY SWEET LOVEをリリアンで編んで梯子を作って空に掛けて登った先にいるであろう、あのこだったのかもしれない。
”ときめくココロに 雨が降る時もあるけど
アナタがいるから アタシだいじょうぶだよ”
どうしようもなくうなだれて、とめどなく涙がこぼれて、やるせなさが全身を覆い尽くそうとしてきても、私には大輔が、晋也が、相思相愛なスタッフという名の優しい大人達がいるから、うん、だいじょうぶだよ。
9. SPUNKY
実質、アルバムのラストの曲。ファッキンクールで大輔っぽすぎるね。デジタルな一定のリズムに、思い切りのいいフレーズ達が踊る踊る。オケヒと聴きまごうくらいの、目の覚める音。そして少し気だるい。熱っぽい。晋也のギターもだ。ハイティーンの男の子の青い匂いとは、欲望と愛がぐちゃぐちゃと相まっているもの、そこにトゥエンティの女の子は、大人ってやつに社会ってやつに常識それは思考停止した人間達が楽ばっかりしたくてあぐらをかいた末に膨れ上がったただの大多数ってやつに、ただただ、NOを突きつける。素敵な恋愛関係。ふふ、小気味いいね。好き。
歌なら、小林のハイパーな歌声が光る。いやこれ、当時どこかの雑誌でレビューを書いてくださった音楽ライターの方のそれなんだよ、すごくない?小林て。ハイパーて。合ってるけどさ。ふたつ合わせて、小林のハイパーて。ふたつ合わせるとなんかすごいことに。私だけかな。ロングトーンの最後の音を、喉をガッと広げて固定して、声を鼻に抜かすのではなく、のどちんこあたりに当てて響かせる技を編み出して、よくやってた頃。サビ終わり、フェイク終わりにやりがち。まさにハイパー。ラストだし、気合い入ってんな。カッコいいよ。
”あきらめなんて覚えたら その先何も出来たもんじゃない!
しばらくそこで黙ってなよ 振り向くヒマもない、夜が明けてく”
世界が、空が、どうしてなんだろう、暗くて重くて息苦しい。魔法のようなまばゆい光で照らしたい、泣いてるあの子の涙を乾かしてあげたい、だから私達は音楽を作るのそして、鳴らすの。
10. WIND
ワンダーなトリップの終わりは1曲目と同じく、インストゥルメンタルで幕を閉じる。晋也のギターも、加奈子の歌もない。強く風が吹く中で、大輔だけがピアノを弾いてる。綺麗、優しい、やるせない、哀しい、強い、慈愛のようなものと、立ちはだかるものに立ち向かう戦士のような、そしてそれは晋也と加奈子を守るような、”俺の世界” を護るガーディアンエンジェルのような気高さを持った、美しいピアノで、旅は終わる。
パソコンは大輔、ギターは晋也、ジルスチュアートのドレス(買い取って、speenaのストレンジデイズのPVで着てる)は加奈子でお送りしました。次回はRubiiなシングルコレクションをお送りします。
ふぃー。今日はここまで。
思い出が怒涛、うれしいたのしい大好き!だけどすっごいヘトヘトになるね。2時間毎にはらへりなる。私のシナプスがフル稼働。素敵な思い出がパンッパンに詰まった、いいアルバムでした。写真を並べたアルバムと同じだね。短い動画のそれって感じする。Rubiiのデビュー前、腸炎で入院した私は45キロから37キロのカリカリガールになっちゃって、お見舞いに来てくれた大輔の第一声が「お前、乳どこいった!?」だったくらいで。歩くとふらついてほんと、病人だった。がんばって食べてなんとか40キロくらいにはなれたものの、うっかりすると30キロ台になるという燃費の悪い体は、この後しばらく続いていくことになるけれど、いつだって夢は「普通な体」だったな。今?45キロ。おかえり、私。いろんな意味で。
読んでくれてありがとう。好き。
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