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ジャムの水面にlotus bloom

「とはいえ、やっぱりデビッド・ボウイが一番好きです」

とある日のポンポンのLINE、前回の会話から3日経っているのにまるで会話の途中かのやふな切り出しにフフッとなりながら、通勤電車の中で送られたZIGGY STARDUSTを聴く、やっぱ声だよなぁ、なんだこの歌声、人間なのか?耳が惹かれすぎてふと思う、大好きなCharaもシンディも米津玄師もアヴちゃんも山下久美子もみんなちょっと変な声だよねストレンジ、歌のある音楽はどうしたって歌声が主役で、歌詞なら二の次、シンガー達のラララ対決があったとしたらわかりよい、誰のラララがすごいだろう?玉置浩二とかすごそう、歌声とは楽器なのだ、ポンポンの新曲が素敵にふわふわなアンビエント系で今の私のモードにリンクする(先日わたくし新曲リリースいたしましたの「Music Star」、ふわふわなこちらの話はまた後日)ので、何曲か一緒にやりたい、そのためにはデモ作らなきゃってまだ1曲目の16小節しか出来てない、一番欲しいのはいつだって時間なのだタイムイズマニー。


ここまで書くのに途中エメに腹に乗られ、10時のちゅ〜る(高齢猫用を5分の1)をねだられ、若干のゲイリーを出し切ったとたんに腹が減る、イチゴのデカフェ紅茶をマグひったひたに淹れて思い出す焼き鳥ランチ with ベイビーちゃんの会、この人のラブは本物だ、会ってみたいと思うベイビーは今や軒並み大人、ガチファン故の「ちょっと待ってカナコなんですけど〜」的オタクな側面と、年上の女性に対する礼儀と敬意的一人の人間な側面を併せ持つlovely people、この人とは一生ものの縁になるだろうな、あの人とは今だけだろうな、審美眼ではなく頼りになるのはこの嗅覚、この2年そんなだった、過ぎ去りしspeena(昔やってたギャルバン)、20年の時を経て、トウモロコシ食べながら彼らと語らえる時間を私は、神様がくれたご褒美だと思う、と同時に、やっぱり私は歌を歌おうと強く思うトゥデイ雨、Rainy days and mondays、隣でイビキをかきながら眠る愛猫エメとベッドの上、カナコspeena 1st album「emme」、セルフなレビュー的なやつ、いってみよー!



20年前の自分のサイン、なんて書いてあるか謎で笑った
今でも大切に持っていてくれてしあわせだ、ゆうやラブよ。


いせやといえば焼き鳥だのに
トウモロコシのおいしいことよ〜
2本食べちゃった。


ラブちゃん、りんりん、ゆうやと加奈子
みんな大好きだ、ありがとう。


肌寒い日には猫たんぽ
執筆中、あと3回は腹に乗りに来るだろう
トップ・オブ・ザ・愛おしい。




emme / カナコspeena


(2.bulle割愛)
3.lotus bloom

歌詞と曲、小林加奈子
編曲とミックス、佐藤信二


記憶を辿るLINEなジャーニー

2020年9月19日
「他にも世に出していない曲はあるんですか?」
「ある、bulleと天秤にかけて泣く泣く落とした子(lotus)送るね」
この時点ではミニアルバム4曲入りの予定だったのが、これを機に増えてゆく。

9月21日
「lotusはchill outっぽくしたいです(LinijaStilaの歌添付)」 
「歌が遠いね、アー写セクシーだね、私もマッパに靴下でいこうかな」
「アー写はきれいな顔したカナコさんがめっちゃ行儀悪い格好でタバコ吸ってるとか、聞こえない方の耳でなんか聞いてるとか、なんか変なのが(華麗にスルー)」
「しんちゃんは私にとって新しい事をポンポン投げかけてくるので、あだ名をポンポンとしています」
「カナコさんくらい表現力のあるアーティストが、歌からよけいな装飾を取っ払って、きれいな日本語で歌ったら誰も敵わないと思いますよ、今のカナコさんに似合う、クールな歌を録りたいです、ポンポンします」

9月22日
「変態ソングになって来ました最高〜(間奏にミツバチの生態を説明する外国人の声が入った動画添付)」
「水に潜ったときの音する素敵ワールド!でもなんでミツバチ?」
「ギターソロを入れたらミツバチの羽音みたいだなと思ったので」
「ギターなにこれめちゃくちゃクールだよ!ていうか30代のギタリストのプレイじゃないよね、50とかじゃない?」
「よく言われます笑」

9月24日
「アレンジほぼ上がりましたので、ベース録音に進みます」

2021年2月20日
「lotusのMVやりたい(自筆の絵コンテ、口の絵多数なの添付)」
「映像の知り合い、いないけどやりたいね〜」
「やりようによっては、あいぽんの動画のやり取りでできちゃうんじゃないかと思っていたりします、MVというよりアート作品」
「しんちゃん救世主なの?愛の神」
「どうも、愛の神です、口をたくさん配置したのは、花びらや女性器を彷彿とさせたかった狙いがあります」
「いろんな色のこんぺいとう頬張ってべーしてこぼれたら可愛い」
「めっちゃこぼしましょう、欲張りでいいですね、べーて」






2月26日
「水に垂らす絵の具やってみたいので買ってきました(動画添付)」
「ふあー!きれいねー!感情の上澄みねー!」
「体液的でとても良いと思います」
「脳髄液的でもあるねぇ」

3月4日
「三脚きたー!今日から撮ってく!けど三脚が開かなくて苛立ってる」
「取説と仲良くしましょう、カパッと開いてにょいーんです」
「アイメイクってすごいよな、大きさ全然違う」
「あしゅら男爵ですね」



「お口さんは赤リップがメイン、美しいコーラスがキラキラリップ、青や緑も欲しい、オレンジリップは変態さんにしましょう」

青いリップが売ってなくて
アイカラーとリップグロスを混ぜた


ぼくの好きな
カツオノエボシ色だ!
無邪気なポンポンは本当に可愛い。


いつか親友がくれた赤のトップス
ふっかつMV第一弾
lotus bloomでお目見え。


壁につけま




11月11日、アルバムリリース
12月4日、lotus bloom MV ゆちゅぶあぷ。
そしてそれまでにどこかでやったはずのレコーディング。
表情筋全く使わない感じで歌ってください、悲しみや絶望を美しく歌いましょう。


水面に落とした何か、と、その波紋が広がりゆくイントロ、入り口を待ちながらリズムに同化する佐藤信二のギターと横山渉のベースが始まれば流れ出す、水底人魚の物語。



当時のデモ、夜中の1時、シャンデリアを消してキャンドルを3つ灯す、ガラスでできた蓮の花がきれいに壁に揺らめけば、白いネグリジェで踊りだす私、あなたに纏わる感情の肺水腫なら憎しみも相まって、真っ赤を通り越した黒いジャムみたいだ、ちょっと甘いからこまるの、それでも水面に咲いた花は真っ白だ、肺を突き破って咲き誇るそれは、私が最後まで捨てられなかったもの、本性という名の、少女の私。


大人になった体とシンクしない少女のままの心、私とは一体なんなのだろうか、なんかおかしいんだろうか、だって細胞と時間が逆行する、あぁ狂いそうだってポンポンギターが3小節でひりつけば、ミツバチの生態とミュートなペットがデヴィッド・リンチ、わうわう器用で正確な50才ブルージー(超絶テクってこういうこと言うんだろうけど言葉が好きじゃないのよね)ばりのギターソロはミツバチの羽音の様に蜜を求めて彷徨う、誠意という言葉のやり取りに意味を失くしたならもう黙ってやることやってろ蜜をよこせ早く、汚れたのは私ではなく、私に纏わりついているお前のジャムだお風呂に入ろう、落ちbの美しいこと、洗ってしまえばほら綺麗、キラキラなピアノやアコピはここでもやっぱり水面に乱反射する光だ、連れてくぜラスサビって渉のグルーヴィンが溢れてやまない、なんてクールなんだほんとに大好き、幾重にも重なるコーラスが薄絹のように永遠を願う心を演じる、永遠ではないと知っているからこそ願ってしまうなら、果てなく生きる恋心など滑稽で悲劇だ死んでしまったら美しいでも、でも、砂鉄一粒分ほどの希望によく似た欲求がそれを拒む、ひとつになった思い出を丁寧に紐解けば救われるのだろうか、そこにはあるのだろうか、今はもう何も見えなくなってしまった、愛おしいものが。




あー…表情筋、2bからめっちゃ使っちゃったけど、OKもろた!
この曲が一番、私にとって新しくて、楽しみと不安とあったから、ポンポンにすべてを委ねた、それができるってとても楽なんだよね、いい歌録れたな〜!こういう歌、歌いたくて歌えなかったの、ありがとう。



レコーディングの時はいつも中華食べてた、しんちゃんは担々麺、私はレバニラが多かったな、おいしいお店で。
スタジオは結婚してた頃に住んでた駅で、至るところ思い出深いんだけど、まあ変わらず一生会わなくていい、でも元旦那が元気でいるといいと思う、いつの間にか私は強くなったじゃないかサバイバー、みんなのおかげ。




いや、2曲いくつもりだったんだよ、heart beatも時系列で次だしさ、ん〜、意外とボリューミィだったなー。


ここに至るまでに5回、腹に乗ってきたエメは今
お夕飯ちょうだいって見つめてきている。
最近ゆっくりしてなかったから、ガッツリベッタリしよう。
人の1日はあなたの4日、明日もお休みだからね〜♡



最後まで読んでくれてありがとラブ〜ん。

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