見出し画像

自分のサービスを提供したかった私。

昨年の7月に引っ越しをして、こんな記事を書いていた。

自分で稼ぎたい私

今振り返って思うのは、「働いていない自分」を受け入れたと言いつつ、
そうは言ってもやっぱり自分の収入は欲しい!だから、なんらかの仕事というか、継続していける収入源が欲しい!という思いはずっと根底にあった。
土台ができたんだから、今後はきっと自分の力で稼いでいけるはずだろう!と、この頃は思っていたと思う。

少し時間は前後するが、退職後すぐに筆跡診断士になるぞー!と息巻いていたのも、やっぱり自分で稼ぎたかったから。
筆跡診断士はちょっと無理そうだぞ…と感じたあとも、どうにかして自分で何かサービスを提供できないか、という思いはあった。
だから、読書会もzoom利用料の500円という名目であったけれど、有料としていた。
「石のわ」というWSを初めたのは7月。上のnoteを書いておきながら、やっぱり自分も楽しめることでなんとか収入を得たい!と足掻いていたんだと思う。
Pucchen-houseを始めるときも最初は有料で…と考えていた。

ただ、秋頃に雲行きが怪しくなった。

ちゃんとしなくちゃ〜著作権〜

きっかけは、読書会で英語絵本の翻訳をしていたこと。
著作権については、読書会を始めるにあたっていろいろなところに問い合わせをしたり、自分でも調べたりしてやっていたけれど、海外作品のことはあまり考えていなかった。
そこでハタ、と不安になり確かめてみると、「翻訳したものを見せ合う」という行為自体、著作権者に許可を取る必要があるのではないか?ということで、一気に不安になった。

結論として、読書会「本のわ」は今後、基本的には無料で行うことになった。(許諾を得た上で有料versionの企画も今後一部ある。)

英語絵本を和訳する、ということについても、今の会の規模であれば、訳したものを公開する訳でも印刷する訳でもなく、無料にすることで許諾は必要がなくなる、という結論となった。(個人利用の範囲となるため。)
特に絵本は、もともと無料であれば読み聞かせやお話会等での利用は可能である場合も多い。(各出版社HPを確認、場合によっては申請書が必要)
小説やビジネス書など大人を対象に書かれた本はHPに記載がない場合がほどんどだけれど、個別に問い合わせをしたら許可をしていただけた。(もちろん、無理な場合もあるし、そもそも個人の問い合わせに応じていないところもある。)

この結論に至るまでに、海外の出版社や、その間に入っているエージェントとやりとりしてもらえる代行業者を見つけて依頼した。正直痛い出費ではあったけれど、グレーなところはできるだけ排除して、クリーンな状態なやりたいと思っていた。
ちょうど、「本のわ」を自宅でも始めたいと準備していた頃だったので、たくさんの出版社に「こういう形で本を扱わせていただきたい」と問い合わせもした。回答は本当にまちまちで、事務的な対応ももちろんあったけれど、ある出版社の方はわざわざ私のnoteか何かを探して記事を読んだ上で丁寧にお電話をくださって、本当に励まされた。

そもそも著作物利用許諾申請書には、「必要最低限の経費は無料」という文言もあり、そもそもそれをどう判断するか、は申請をする個人や団体、それを許諾する出版社の判断に委ねられている部分も大きい。(だからグレーな印象)

私の中で、個人の楽しみとして読書会をしたい、という思いと、それを自分のサービスにしてあわよくば豊かになりたい、という気持ちが混ざりあっていたことを痛感している。

人の生み出した大切な作品を使わせてもらっているんだ、という視点がやっぱり欠落していたようにも感じて、そこは反省もしている。
だから、無料にすることで、これからはすっきりと、自分の楽しみのために読書会をしていきたい。

ちゃんとしなくちゃ〜公共性〜

Pucchen−houseを始めるにあたっても、最初は500円程度の利用料をいただくという形で考えていたけれど、どうにもしっくりこない。
いつでも気軽に来てほしい、と言いつつ、そもそも友達の家に遊びに行くのにお金なんか払わない。
居場所として繰り返し利用して欲しい、と思うと、そうしたら出費がかさんじゃうよね…と気になる。
実際、不登校の子が教育やそれに準ずる居場所提供などサービスを利用することに付随する出費は問題となっているよね。
それで、月額利用料という形にしようとしていた。

そしてチラシを市の施設にもっていったときに、私としては本当に最低限として設定した、「大人のみ月額500円の利用料」でも使用目的は何ですか?と聞かれた。必要最低限の経費としての利用はよくても、これは私が豊かになるためにもらうお金ではないんだな、と思った。

自分のやりたいことをしようとしているはずなのに、それをすることでどうやったら自分が豊かになれるか…というところを一緒にしてしまうと、読書会も自宅解放もなんだかちぐはぐしてしまう。
もう一旦切り離そう!ということで、読書会も無料、Pucchen-houseも無料!に決めた。
Pucchen-houseの方は、居場所づくりとして公共性を打ち出していくことで、いつか助成金をもらえるかも…という思惑もあった。

サービスは提供できない私

どちらも、要はやりたい!と思って始めたことのはずなんだけれど、自分が豊かになるための活動として捉え、だからちゃんとやらなくちゃ!と思っていたら、壁にぶつかった、ということかもしれない。

家という土台はできたから、これを軸になんとか自分の力で稼いでいきたい!と思っていたんだなぁ…。

サービスを提供してお金をいただく、となると、いくら自分が楽しめる範囲とはいえ、お金を払ってくださる方にも当然メリットがあって、ある程度継続性があって、ちゃんとしなければいけないと無意識に思っていた。

今、その思いを手放すときが来たように感じている。
そもそもちゃんと自分の力でお金を稼ぐ、何かサービスを提供する対価としてお金をいただく、という考えを一旦捨てて、それができない自分を本当の意味で受け入れる時なのかもしれない。



ありがとうございます♡ pucchen-houseの運営資金として大切に使わせていただきます。 ぜひ、応援お願いいたします🙏