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撮られることで自分を好きになるんだよ

「自分のことが好きだから写真を撮るんじゃなくて、写真を撮ることで自分のことを好きになるんだよ」

アメリカ語学留学時代、NYで出会った友人が教えてくれたこと

2019年8月、つかの間の夏休み

ここ数年行きたいと憧れ続けていた地で、なぜか写真に撮られる機会ができた

Airbnb Experienceで申し込んだ「カメラマンと巡るハルシュタット(Explore Hallstatt with a photographer)」というフォトツアー

現地在住のカメラマンが、ハルシュタットの名所を案内してくれるから写真撮ろうぜ!(超意訳)

というもので、「せっかく来たんだからいい写真を撮りたい!」と思って申し込んだツアーだったのだが、「名所を巡るついでにあなたの写真も撮ってあげますよ!」というサービスもセットになっていて

それで、数年ぶりにカメラの前に立つことになったのだ

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つくづく

写真に撮られること
=自分を知ること
=自分を受け入れること

だと思う

*

数年前、知り合いのカメラマンに頼まれて、彼の作品撮り兼撮影練習のモデルをしていた時期があった。かなりのハイペースで撮影を重ね、約一年で撮られた枚数約30,000枚(振り返るとすごい枚数だな…)

撮った写真は、撮影者のカメラマンさんが自分のTwitterやらインスタグラムに投稿してくれて、ちょこちょことコメントをもらうこともあった

いただいたコメントの中で特に嬉しかったのは

「この人、撮影を重ねるたびに綺麗になるね。写真撮られるの嫌いだったけど、私も撮ってもらいたい、って思うようになった」

という、女性からのもの

私はもともと「自信がない」「自分のことが嫌い」が口癖の、自己否定の塊で、写真に撮られることなんて大嫌いな人間で。自撮りをする人の気持ちなんて全く分からず、なんなら「この人たちはどれだけ自分のことが好きなんだろう…」と半ば呆れたような気持ちでみていた

でも、冒頭の言葉を友人からもらって
アメリカで大好きな友人たちからたくさん素敵な言葉をもらって
ふとしたきっかけで撮られるようになって

私がカメラの前で何をしようと受け入れて褒めてくれるカメラマンさんと出会って、撮られるたびに自分についての新しい発見があって、写真に写った自分を褒めてくれる人が増えて

気づけば、撮られることも、自分のことも好きだと思えるようになった

そんな私だから、自分が写った写真を見て「撮られること」に興味を持ってくれる人がいるというのは、とても嬉しかった

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「撮られ続けると綺麗になる」

カメラマン界隈ではよく聞く話だし、実際に撮られるごとにどんどん綺麗になっていく被写体さんを見ることはよくある

ここでふと思う

どうして撮られることで綺麗になるのだろう?
私が思う、撮られることで綺麗になる理由は↓こんな感じ

■撮られることで「自分を受け入れてもらえている安心感」を感じられる

■撮っている最中も、それをみた人からも褒められることが多い⇒自信がつく

■上手い人に撮ってもらうと、自分の知らない自分を引き出して素敵に撮ってもらえる、自分がコンプレックスに感じていたものも褒めてもらえる⇒自信がつく

■撮られれば撮られるほど、自分の見せ(魅せ)方を知ることができる

■撮られるとなったらそもそも綺麗になる努力をするはず(ダイエット、肌のお手入れ、ファッションetc...)

■撮られることで自分のことを客観的に見る + カメラマンやその写真を見た人から客観的なコメントをもらえる⇒自分の外見や表情・仕草に関しての良い所と改善ポイントが具体的に把握できる

私が人物写真を撮る時、被写体になる人に伝えていたことがある。それは

「カメラの前ではあなたが主役。何をやってもいいし、何を表現してもいい。自分の好きなように振る舞っていい」

ということ

カメラの前では何者にでもなれるし、何をやってもいいのだ(よっぽどのことでない限り)それを見て笑う人がいたら「くそくらえ」と言ってやればいい

自分のなりたい自分、自分の表現したいものを形に残す

それができるのが写真だと私は思っている

だから、カメラの前に立つときは恥ずかしがらずに、思い切りやりたいことをやって、表現したいことを表現してみてほしい。それは「あぁ、こんな自分でもいいんだ」という自己受容に繋がる

「どんな自分でもいい」と自分を受け入れること、それは自分のことを好きになることとイコールだ

あなたにはあなたの良さがある

人とくらべたり
自分のダメなところばかりに着目して
自分を否定しないで

それは、とても悲しい

あなたがあなたとしてそこいる

そのこと自体に価値がある

写真を撮られ慣れないうちはどうしたって緊張して表情はかたくなるし、ポージングはぎこちないし、表現したいことを上手く表現できないことも沢山あると思う

そんな写真を見ると「うわ…やっぱり私イケてない…」と思うかもしれない

でも、「イケてない自分」にばかり目を向けるのではなく、「イケてる自分」の方にしっかり目を向けてあげてほしい

沢山撮られた写真の中には絶対に「あ、この自分好きだな」「この表情素敵じゃない?」と思える写真があるはずだし、その写真を撮ったカメラマンは絶対に「この写真素敵だよ!」「あなたのここ素敵!」って教えてくれるはずだから(そう思える写真を撮ってくれないカメラマン、素敵だよを伝えてくれないカメラマンにあたったら…それは運が悪かったと思って、私に写真撮らせてください)

それをしっかり受け取って

そして、撮られ続けてみてほしい


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